アフタヌーン2011年12月号ネタバレ感想

アフタヌーン12月号無限の住人のネタバレ感想です。
今まではここの紹介文にサブタイトルも書いてたんですが、よく考えたらそれもネタバレになってしまいますよね・・・申し訳ございませんでした。無限の住人の場合はサブタイトルを読んだからといって内容が予想出来る訳ではないのかもしれませんが。


無限の住人206話「墨守(其の二)」のネタバレ感想です。

・今月は減ページ。単行本作業の影響でしょうか。でも休載よりは良いか・・・
・壁際にへたり込み咳き込む卍と、汗を流し疲れを見せ荒篠。荒篠は一人の人間とこんなに長く戦うのは初めてとの事。多数が相手なら今回くらいの長期戦を繰り広げた経験が有るのでしょうか。
・荒篠程の力の持ち主なら体力も持久力も優れているのでしょうが、例えそうであってもさすがに年齢によって多少は減退しているでしょうし(それでも人並み以上でしょうけど)持久戦は不利、一方の卍は不死力に加え若さによる体力が有るので持久戦は有利ではあるけど実力的には荒篠に遠く及ばず、さらに鉄壁の守備の前に攻撃もままならない。一長一短のバランスの上で今の2人は戦っている、という事でしょうかね。
・構図的には逸刀流の弟子と戦った時に似てるので荒篠は早急に卍の両足を両断した後にちゃぐすれば完勝出来るのに(ヒデェ)。いや卍ならちゃぐ状態からも再生するかも知れませんが。相手が普通の人間ではなく不死者で、斬られても再生するという悪魔のような異常事態(荒篠にとって)を目の当たりにしているせいで、流石の荒篠も冷静さを欠いているのでしょうか。
・凛を斬ろうとしなかった荒篠に例を言う卍と、その理由を「凛に視線を移したまま卍の剣を受け切る自信が無かった」と語る荒篠。「そういう事にしておくか」と言う卍は、荒篠の紳士っぷりを感じ取っているのでしょう。初対面の相手にまで判る程ににじみ出る荒篠の紳士オーラ。
・荒篠も口では「受けきる自信が無い」と言っていても、本心は「出来れば戦う力の無い娘を潰したくないから」なのではないでしょうか。命令だから最終的に斬らなくてはいけないとしても。
・以前感想でも「凛を斬ろうとする荒篠と、それを阻止しようとする卍という構図になるのでは」と書きましたが、紳士荒篠がそんな事をする訳がありませんよね申し訳ない。
・でも荒篠の紳士力を計算に入れなくても、ここは先に卍を倒しておく方が効率的ですよね。
・並程度の腕だった弟子にすら「目で追える」と言われてしまう程度の剣なので荒篠=鈍重というイメージが有りますが、よく考えたら荒篠のあの身体の中身は脂肪や贅肉といった無駄な物ではなく、ほぼ全てが「自分の意志で動かせる」筋肉な訳ですから、こちらが思うよりは素早い動きをしているのではないでしょうか。体中の鎧を外したら意外に超俊敏に動けるのかも。それでも剣を振る速さは変わらないかも知れませんが。
・「勝つ自信が有るがお主を甘く見ている訳ではない」と告げる荒篠。確かに実力は完全に荒篠の方が上回ってるし、相手が不死者じゃなくて主人公じゃなくて卍でなければ先月の時点で荒篠完勝だった訳で。真の敵は設定のみ!(泣)
・卍も荒篠も、罪人とはいえ決して悪では無いんですよね。お互いの目指す物が同時に成立しないというだけで。
・天津の斧を引きずりながら戻ってくる凛。いつも天津がビュンビュン振り回してるから忘れがちでしたが、あの斧本当は物凄く重かったんですよねそういえば。こんな物を凛の背中に勢い良く投げつけた事のある天津。なんて事してたんだ天津め!
・無理やり動いたので足に血が廻るようになった気がするそうです。という事は、今まで無理矢理には歩いてこなかった、つまりずっと卍におんぶされたり姫抱っこされたりイチャイチャしながら那珂湊まで来たという事か!大事に扱われたせいで治癒が遅れたというのも皮肉ですが。
・先月号の感想で、斧が落ちてきた場所の近くで槇絵VS六鬼が繰り広げられているのではと書きましたが、それっぽい描写は無し。周りの背景も槇絵達のいた所とは違うようですし、実は全く違う場所に居るのかも。那珂湊の地図とかどこかに無いかなあ・・・
・斧を運ぶのに必死過ぎた為に周りを見ていなかったから槇絵達に気づかなかったという可能性も有るのかも。心兵が顔面蹴られたり足江進が背中斬られたりしてる向こうで一心不乱に斧を引きずる凛・・・シュールな画だな(笑)
・そんな訳で特にこれといった戦闘描写も無く、気がついたら胴体から真っ二つに千切れてた卍。さすがは最終章、ちぎれ方も大胆だな!
・主人公でさえ・・・主人公でさえなかったら・・・
・でも一応荒篠の額を斬り、斧を一振りたたき落とすだけの攻撃はしていたのね卍さん。
・真っ二つになり意識も無い(ように見える)卍を前に「どうすれば勝ちなのか」と考えあぐねる荒篠。あれ、先月号の印象では荒篠も卍の不死の事や歩蘭人の実験結果を知っているのかと思ったのですが、そういう訳でも無いのでしょうか?「吐失脚の原因は卍という不死の男」という程度の知識しか無いのかも知れません。
・「これで死なぬのは海星くらい」という例えが元船乗りっぽくて良いですね。もしや海星の生態に卍攻略のヒントが隠されているという伏線か!?(笑)
・卍の首をちゃぐろうとする荒篠の前に飛んできたのは凛!じゃなくて凛の着物!・・・えっ?!
・卍の有り様を見た凛が、斧を手放し回復しかけの足で精一杯走りながら帯を解き着物を脱ぎ、荒篠の気を反らすために投げつけた、という感じでしょうか。沼でのたんぽぽみたいに。
・一刻も早く相手の気を反らさなければいけないというなら、長さや順番的にも着物より帯の方が適している筈。なぜ着物の方を投げたのか。いや絵的にインパクトが有るから、というのも考えられるのですが、きっとこの先の「バッと着物をはねのけたら蟲の力で胴体がくっついた卍が!」という展開の前振りの為でしょう。読者の十割が考えてる事だと思いますが(笑)
・卍が読者を驚かせる為には「くっついたと思ってカッコ良く凛の着物をはねのけたら下半身が前後逆に着いていた!」ぐらいやらないと誰も驚きませんよね。もしくは「上半身と下半身がそれぞれ意志を持って荒篠に襲いかかる!」とか。蟲の新たな能力!能力と書いて「ちから」と読む!
・一番驚くのは「本当に死亡してる」という展開ですが、さすがにあり得ませんよね。
・卍に覆い被さって荒篠を睨みあげる凛。そんな事をしても無駄と言う荒篠。荒篠の溢れ出る紳士オーラは凛だって気づいている筈。例え荒篠が自分を斬る役目を負ってるとしても、それでも「話が通じる相手」と見抜き、問答無用で斬り掛かって来る事は無いという計算の上での行動なのではないでしょうか。
・凛が荒篠の気をそらしている間に卍復活、天津の斧で攻撃!という流れが王道だと思うのですがどうでしょう。それとももっと他の戦い方が有るのかも・・・
・さっきから卍の扱いが雑なのは「何だかんだ言っても最終的には卍が勝つ」と思ってるからであって決して六鬼可愛さで卍を嫌ってる訳ではないのですよ。もちろん六鬼団スキーですが同時に卍も好きです。
・今回はおまけのCMページが!「じゃりテン」とのコラボで単行本の宣伝です。これ本誌のみの掲載なのでしょうか。面白いので是非とも単行本にも収録して頂きたいのですが。
・こうやって見ると、御岳と六鬼がドン引きしてるコマって汎用性高いですね。どんな状況でも、どんな無茶ぶりでもこのコマ1つで全てが丸く納まる。便利なコマだ。
・そうすると足江進が「何が目の前に現れてもそれを理解できず?マークを飛ばすだけのオチキャラ」ポジション確定になってしまうのですが・・・(笑)
・先日発売された28巻の表紙を飾った卍。「アメゾ・ザ・ボイス」によれば、次に卍が表紙を飾るのは最終巻だそうですよ。最終巻か・・・出来るだけ先の事でありますように・・・。無限の住人という作品のファンの一人として、出来るだけ長くむげにんを読んでいたいのですよ・・・