はたく 孝一とクラスカースト

はたく 孝一とクラスカースト




三島君は背が高い・・・




放課後・・・
帰宅部の孝一は帰る準備をしていた。


豆太「・・・というわけで・・・クラスカーストのランキング表を手に入れたわけだが・・・」
孝一(・・・また、唐突に来たな・・・)




クラスカーストとは・・・
サルの群れにも順位付けがあるように クラスという集団にも存在する順位付けである。

豆太「つまり、クラスでモテる奴ランキングと言い換えても過言ではない。」
孝一(・・・そうなの?)




孝一「じゃあ、ごゆっくり・・・」
豆太「ちょっと待てよ。一人で見るの怖いから付き合ってくれよ・・・」




豆太は裏返した紙をそーっとめくる。




豆太の順位 ほぼ最下位・・・
豆太「・・・おうふ」



豆太「・・・」
孝一「・・・」




豆太「・・・他人に俺の潜在能力がわかるはずもないし、俺は隠してる系のアレだし」
孝一(ならば なぜクラスカーストランキング持ってきたのか・・・)




孝一「・・・俺の順位はどのくらい?・・・別に気になってないけど」
豆太(・・・気になってんじゃねーか)




孝一は裏返した紙をそーっとめくる。




水上孝一・・・ランク外(珍獣)
孝一(珍獣!?)



豆太「・・・」
孝一「・・・」



豆太「・・・まあさ・・・元気出せよ・・・」
孝一(・・・最下位に慰められた・・・)



1位は三島君っていうひとなんだ・・・



豆太「お前・・・三島は同じクラスだろ?」
孝一(・・・そうだっけ?)

豆太「ほら、クラスに背の高いイケメンがいるだろ?・・・そいつだよ。」




孝一「・・・そういえば前に話しかけられたことがあるな・・・」


豆太「何ぃ・・・クラスカースト珍獣のお前が!?」
孝一(せめて『ランク外』って言って欲しい・・・)







$$$






次の日、
孝一は大海さんと下校することになった。



クラスカーストはともかく三島君?の背が高いのは羨ましいな・・・




孝一「背が高かったらもっといろいろな壁の部位を はたける のに・・・」

大海(・・・うん・・・わからない・・・部位?)





大海「私にとっては・・・今ぐらいの身長が・・・ちょうどいいよ・・・」






大海はそのセリフを言ったあと赤面して下を向いてしまった。

孝一(・・・何を言っているんだろ?・・・大海)





夕食、
今日は母と孝一の二人きりだった。


母「・・・身長ね・・・」
母はじーっと孝一を見る。



母「・・・大海ちゃんと比べて・・・ちょうどいいから・・・伸びなくても大丈夫よ。」



孝一(・・・なぜ、大海 基準なんだろ?)
今日のサバの塩焼きは脂がのっていて旨かった。