マリルリの旅路
狂人シスター
月下に狂ったように笑う女性
「おお・・・我らが神の使い・・・どうされましたか・・・」
宝石集めは順調か?
「宝石?・・・宝石・・・そうでした・・・主が下された天命でしたね・・・そういえば・・・」
天命と言いつつ・・・目的を忘れている・・・だと・・・
刺されるマリルリ・・・
「・・・くくく」
ぐちゃ・・・
頭が始め飛ぶ・・・
「シンカ・・・我らが同士の名前覚えておきましょう」
ノワールさんは堂々と歩きたい
街を目指すことになった・・・
街道を通って行けば街もあるはず・・・ということで・・・
ノワ「隠れているのも飽きたし、ボクも堂々と歩きたいな」
シンカ「え」
「四本足だったら、首の長いのが、そこの街道をたくさん通っているじゃないか」
馬のことか・・・確かにそうだけど・・・
ノワールさんはそこから一回り大きいし・・
ノワ「その偏見という色眼鏡は外すべきだよ」
ノワールさんそんな言葉どこで覚えたの・・・
「後ろめたそうにするから怪しいんだよ。堂々と「何か問題でも?」って顔をしていれば意外とバレないと思うよ・・・ボクは・・」
俺もノワールさんにはお世話になってるし、協力することはやぶさかではないけれど
ノワールさんの提案でシンカはノワールさんに騎乗して街道を行くことになった・・・
ノワールの背にまたがって街道を進む・・・
ちらほらと道行く人にすれ違う・・・
・・・
・・・・
ほら・・・すごい訝し気な目を向けられているよ・・・ほら・・・
悲鳴上げて逃げようかどうか悩んでいる目だよ・・・
・・・
・・
「ね、大丈夫だったでしょ?」
・・・大丈夫だろうか
当たらない風切り回答編
古代生物の生き残りみたいな剣術
『当たらない風切りの謎』・・・
クラスティア魔法協会に入会した・・・魔法研究の最先端組織に所属したのだ・・・
これで長年の謎が解明されるとわくわくしていた当時・・・
結論から言うと『風切りが当たらないはどうしようもない』らしい
現代魔法協会の戦術は、
剣士が盾役となり、魔法使いが大規模魔法で攻撃するというシンプルな戦術がスタンダードであるので
剣士に求められるのは『魔法障壁の維持』で、風切りはたまにけん制のために放つことがあるかないからしい・・・
じゃあ剣なんていらなくね・・・となりつつあるのが正直なところらしいが、
剣士だって意地があるので剣は一応持っている。
剣をバッサリ捨ててしまったシルドさんは業界の革命児なんて呼ばれているそうだが・・・云々
一方の『風切り』は廃れるばかりで・・・
最初の研修時に偉い剣士様から
「君は・・・『古代生物の生き残りみたいな剣術』を使うんですね」
と言われたことを今でも覚えている。
とはいえ見栄えのいい魔法であるので
魔法学校初等部では必ず習う魔法である。
ジレンが意地悪をしたわけではないようだった。
(とはいえ教えておいて欲しかったんだが・・・)
$$$
同僚「常々疑問だったんだが・・・ミラちゃんとよくコンビ組んでいられるよな・・・魔法に巻き込まれたりしないのか?」
ウツロ「・・・そうだな・・・」
おそらくそれは陣形の違いではないかと思う。
通常:魔獣、剣士、魔女の直線並び
ウツロ達:魔獣、ウツロ、ミラそれぞれ正三角形の陣形
戦闘中は風切りの射程に『魔獣とミラの両方を捉える』ようにしている・・・
戦闘中ミラから目を離すのは自殺行為だからな・・・
同僚「な・・・なるほどな・・・」
複雑な顔をする同僚・・・
ミラ「流石ウツロ先輩はすごいですッ」
ケーリー(ミラ・・・あなた・・・暗に『守る必要ない』と言われてるの・・・気づいているかしら・・・)