清清しく




酒をのみほす清清しさで1月が過ぎた。
とはいえ、年明け京都で呑んだ原酒の咆香が、
まだ口元に残っている。
未練がましいのは私で、流れ去る月日ではない。
老いさらばれるのは私で、流れ去る月日ではない。


毎夜寒さに震えながら家路に着き、
一杯の酒に安堵する。
咎める人もいるが、
なんぞ人生かと問う。
百八つ数えるうちに人生は移ろう。
明日はまた数え直し、
今宵の肴にしよう。