猫の帯

きもの部・冬の会。紅葉シーズンに、と予定していたのだけど、時期がずれてしまった。寒さを覚悟していたけれど、この日は幸い晴天で気温も高く、着物で歩くのにちょうどいい一日となった。待ち合わせは、京都・東山駅

きもの部といっても、部員は私と、猫好きの彼女のふたりのみ。
そう、今日は彼女が新調したという“猫柄の帯”お披露目の日でもあった。その帯は、少しラメの入ったブルーグレー地に、白猫と黒猫が交互に並んでいるモダンなデザイン。私は、遠目からだと無地のように見える猫の総柄、を勝手にイメージしていたのでとても新鮮に映った。細かな千鳥格子の着物にも、彼女にもよく似合っていた。
一方私は、茶色に白の花模様の着物に、エンジ色の帯(お太鼓に抽象花の刺繍)で、チョコレートみたいな組み合わせ。

細見美術館日本画を観ながら、彼女が「いま『吾輩は猫である』を読んでるんやけど、めっちゃおもしろい。猫の気持ちわかってるわ。夏目さん天才やで」と、絵とはまったく関係のないことを言い出したりしてとても楽しかった。

そんな彼女には、いま私が読んでいる、長田弘の『ねこに未来はない』をすすめてみようと思う。