白澤社ブログ

人文社会系の書籍を刊行する小さな出版社です。

『実録四谷怪談』が「小説推理」で紹介

「小説推理」2013年9月特大号の「今月のベスト・ブック」欄で、小社刊『実録四谷怪談』が取り上げられました。
「小説推理」さんのサイト↓
http://www.futabasha.co.jp/magazine/suiri.html
『幽』編集長としてご活躍の東雅夫さん執筆による「今月のベスト・幻想と怪奇」の一冊としてご紹介いただきました。
該当箇所を引用します。

昨年、累怪談の原典たる『死霊解脱物語聞書』を上梓して古典怪談ファンに快哉を叫ばしめた〈江戸怪談を読む〉シリーズの第二弾として『実録四谷怪談 現代語訳「四ッ谷雑談集」』(白澤社)が刊行された。現代語訳と註釈は『江戸怪奇異聞録』の広坂朋信が担当し、序文を『四谷怪談は面白い』の横山泰子が執筆している。
本書は、鶴屋南北東海道四谷怪談』の源流として知られる実録本『四ッ谷雑談集』を初めて全訳したもので、語釈に加えて、「四谷怪談の謎」と銘打つコラムが随処に挿入されるなど、細かい目配りがなされている点も好印象だ。
横山による序文も--〈お岩の幽霊物語の源をたどれば、『東海道四谷怪談』ではなく『四ッ谷雑談集』にたどり着く。おおもとは「ヨツヤカイダン」ではなく「ヨツヤゾウタン」なのである。「怪」ではなく「雑」でいいのだ〉と、まことに闊達な名調子。日本最恐の幽霊譚に、最強の入門書が誕生した。

「日本最恐の幽霊譚に、最強の入門書」!
東さん、ありがとうございました。
担当者は喜びのあまり「もう死んでもいい」と口走っていますが、先日、横山泰子先生から「次は皿屋敷を」とリクエストされてしまったので、まだ死んでもらっては困ります。