白澤社ブログ

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『〈江戸怪談を読む〉牡丹灯籠』刊行

このたび白澤社では、横山泰子・斎藤喬ほか著『〈江戸怪談を読む〉牡丹灯籠』を刊行いたしました。
来週末には全国の主要書店で発売される予定です。

新刊『牡丹灯籠』概要

[叢書名]〈江戸怪談を読む〉
[書 名]牡丹灯籠
[著 者]横山泰子・門脇大・今井秀和・斎藤喬・広坂朋信
[頁数・判型]四六判並製、208頁
[定 価]2000円+税
ISBN978-4-7684-7972-8 C0093 \2000E

内容

恋か命か、美しすぎる死霊に取り憑かれた美男、その運命やいかに……。
中国から原話が伝わるやたちまち日本で愛好され、江戸時代にいく度もリメイクされてきた牡丹灯籠の物語。
なかでも有名な浅井了意翻案による『伽婢子』の「牡丹灯籠」や、三遊亭円朝の『怪談牡丹灯籠』の他に、あまり知られていない灯籠の出てこない類話、鳥山石燕の妖怪画、幕末の世間話、狂歌など、江戸時代に創られた牡丹灯籠系怪談とでも呼べる物語群を収録。
牡丹灯籠の照らし出す世界へ読者をご案内します。

目次

第一章 美しき怪談・牡丹灯籠(横山泰子
第二章 浅井了意「牡丹灯籠」(現代語訳・解説=門脇大)
第三章 「牡丹灯籠」の原話「牡丹灯記」
第四章 百物語の牡丹灯籠(解説=広坂朋信)
第五章 骨女の怪奇とエロス──骸骨と幽霊の「牡丹灯籠」(今井秀和)
第六章 円朝口演『怪談牡丹燈籠』(解説=齋藤喬)
第七章 『怪談牡丹燈籠』を読む──お露の恋着と良石の悪霊祓い(齋藤喬)
第八章 深川北川町の米屋の怪談──『漫談 江戸は過ぎる』より(解説=広坂朋信)

執筆者

横山泰子(芸能史・法政大学教授)
門脇 大(日本近世文学・神戸星城高等学校講師)
今井秀和(民俗学・近世文学・大東文化大学講師)
斎藤 喬(宗教学・表象文化論・ホラー研究・南山宗教文化研究所非常勤研究員)
広坂朋信(編集者・ライター)