白澤社ブログ このページをアンテナに追加

2018-07-12

[]『〈江戸怪談を読む〉牡丹灯籠』刊行

このたび白澤社では、横山泰子・斎藤喬ほか著『〈江戸怪談を読む〉牡丹灯籠』を刊行いたしました。

来週末には全国の主要書店で発売される予定です。

新刊『牡丹灯籠』概要

叢書名]〈江戸怪談を読む〉

[書 名]牡丹灯籠

[著 者]横山泰子門脇大・今井秀和・斎藤喬・広坂朋信

[頁数・判型]四六判並製、208頁

[定 価]2000円+税

ISBN978-4-7684-7972-8 C0093 \2000E

f:id:hakutakusha:20180712143008j:image

内容

恋か命か、美しすぎる死霊に取り憑かれた美男、その運命やいかに……。

中国から原話が伝わるやたちまち日本で愛好され、江戸時代にいく度もリメイクされてきた牡丹灯籠の物語。

なかでも有名な浅井了意翻案による『伽婢子』の「牡丹灯籠」や、三遊亭円朝の『怪談牡丹灯籠』の他に、あまり知られていない灯籠の出てこない類話、鳥山石燕妖怪画、幕末の世間話、狂歌など、江戸時代に創られた牡丹灯籠系怪談とでも呼べる物語群を収録。

牡丹灯籠の照らし出す世界へ読者をご案内します。

目次

第一章 美しき怪談牡丹灯籠(横山泰子

第二章 浅井了意「牡丹灯籠」(現代語訳・解説=門脇大)

第三章 「牡丹灯籠」の原話「牡丹灯記」

第四章 百物語の牡丹灯籠(解説=広坂朋信)

第五章 骨女の怪奇とエロス──骸骨と幽霊の「牡丹灯籠」(今井秀和)

第六章 円朝口演『怪談牡丹燈籠』(解説=齋藤喬)

第七章 『怪談牡丹燈籠』を読む──お露の恋着と良石の悪霊祓い(齋藤喬)

第八章 深川北川町米屋怪談──『漫談 江戸は過ぎる』より(解説=広坂朋信)

執筆者

横山泰子芸能史・法政大学教授)

門脇 大(日本近世文学神戸星城高等学校講師)

今井秀和(民俗学近世文学大東文化大学講師)

斎藤 喬(宗教学表象文化論・ホラー研究・南山宗教文化研究所非常勤研究員)

広坂朋信(編集者・ライター)

2018-06-06

[]乾達『統合失調症回復します』刊行

このたび白澤社では、乾 達著『統合失調症回復します』を刊行いたしました。

今週末頃には全国の主要書店で発売される予定です。

新刊『統合失調症回復します』概要

[書 名]統合失調症回復します

[著 者]乾 達

[体 裁]四六判並製、208頁

[定 価]1800+税

ISBN978-4-7684-7971-1

内容

こころの病いはこころで癒す。

薬は治療の主役になれません。

著者は町医者としての診療のかたわら、30年余りの年月を精神障害の患者さんやその家族と、診察室ではなく生活の場で共に語り合い、学び合ってきた。その経験から、症状が出たとき、薬について、家族の対応やリハビリについてなど、回復のためのアドバイスをまとめた。

さらに、回復するために精神科医療はどうあるべきか、提言する。

抗精神病薬がなかった時代に、回復して社会に復帰できた患者が大勢いたのに、現代では回復できない人が多いのは、薬が問題なのではないかと著者は言う。むやみに薬が多剤処方され、それによる副作用依存症が起こり、人間の自然治癒力を損なっているのではないかと。

薬物療法だけではないはずの精神科医療の今日のありかたを問う苦言・提言は、病に苦しむ患者さんや家族にとって大いに共感するにちがいない。

f:id:hakutakusha:20180606170119j:image:w360:right

目次

序 章──統合失調症からの回復のヒント

第1章 統合失調症の歴史──暗黒の時代から回復可能な病へ

1 病者は暗黒の歴史の中に晒されてきた

2 人間以下の扱いからの解放

3 統合失調症の命名者オイゲン・ブロイラー

第2章 統合失調症の症状が出たら

1 不安が幻聴や妄想の症状を強くしている

2 不安を受け入れ自分らしく生きよう

3 医者にかかるときの患者の権利を知っておこう

第3章 統合失調症の薬のはなし

1 薬は治療の主役になれません

2 うつ病患者の増加と抗うつ剤

3 薬物療法を見直す

4 医師と協力して適切な薬と量を決めよう

第4章 統合失調症からの回復のために

1 回復のためにできること

2 回復のためのポイント

第5章 回復のための医療

1 精神科医療の問題と課題

2 患者が出会いたいドクターとは

3 よい精神科医療とは


著者

乾 達(いぬい すすむ)

 1935年静岡県生まれ。1962年日本医科大学卒業。東京医科歯科大学病理学教室長野県佐久総合病院内科、青梅市立病院内科勤務を経て、1970年、父・蕃から乾医院(静岡市)を引き継ぐ。1979年、清水地域医療研究会が発足。1987年精神障害者生活支援活動を始め、1997年精神障害者の憩いの場「ワークステーション・どんぐり」を開設。2000年、NPO法人精神障害者生活支援よもぎ会」設立。2012年3月、診療から引退。その後も、「よもぎ会」の活動を継続している。

 編著書に、『いのち── 一開業医の健康新聞』???巻(最終巻の?巻以外は縮刷版、白澤社他)、『統合失調症からの回復のヒント──地域精神障害者生活支援の経験から』『元町医者の人生哲学──老いと病と世の中のこと』(白澤社)。

2018-03-29

[]古川佳子『母の憶い、大待宵草』刊行

このたび白澤社では、古川佳子著『母の憶い、大待宵草──よき人々との出会い』を刊行いたしました。

来週中頃には全国の主要書店で発売される予定です。

新刊『母の憶い、大待宵草』概要

[書 名]母の憶い、大待宵草──よき人々との出会い

[著 者]古川佳子/[跋]田中伸尚

[体 裁]四六判並製、256頁

[定 価]2600+税

ISBN978-4-7684-7970-4

内容

卒寿を越えた私が、長く生きてしみじみ思うのは「よき出会い」を得たこと。かけがえのない「お宝」で満たされているから私はしあわせ者である。

出会いの最初は先ず父母、次いで夫となった人、それから後は「箕面忠魂碑違憲訴訟」を始めた前後から今日に至るまで、どれほど多くの人々に学び、そして励まされてきたことか!(…中略…) 

もともと私の根っ子にあったのは二人の兄の戦死であり、国家の暴力を見据えて〈是れに増す悲しき事の何かあらん亡き児二人を返せ此の手に〉と、天皇の戦争責任を生涯思い続けた母の憤怒であった。(「はじめに」より)

偶然のような必然の出会いによって知り合った「よき人々」とともに過ごした時を、温かいまなざしでつづった涙と感動の人生記。

f:id:hakutakusha:20180329160800j:image:right

目次

はじめに

第一章 父、小谷謙蔵のこと

第二章 母、小谷和子のこと

第三章 母、和子の戦後

第四章 夫、古川二郎のこと

第五章 ランソのヘイ、松下竜一さんのこと

第六章 箕面忠魂碑違憲訴訟、神坂哲・玲子夫妻のこと

第七章 「紡ぎ人」伊藤ルイさんのこと

第八章 啖呵きる短歌を詠う三木原ちかさんのこと

第九章 「戦死ヤアハレ」、竹内浩三さんのこと

第十章 忠恕のひと、井上とし枝さんのこと

あとがき

跋 過去が朝 くる前に(田中伸尚)

著者

古川佳子(ふるかわ よしこ)

 1927年大阪生まれ、二男三女の次女。兄二人は戦争末期に相次いで戦死。46年古川二郎と結婚し、二男一女を育てる。箕面の自宅近くの忠魂碑移設について、神坂夫妻の呼びかけで夫とともに違憲訴訟の原告の一人となる。82年の地裁判決での画期的勝訴ののち、怒濤の日々を過ごす。出会ったよき人々との交流を『反天皇制市民1700』に15回連載し、本書となる。

[跋]田中伸尚(たなか のぶまさ)

 1941年東京生まれ。新聞記者を経て、ノンフィクション作家。

 本書に関連した著書に、『これに増す悲しきことの何かあらん──靖国合祀拒否・大阪判決の射程』(七つ森書館)、『反忠──神坂哲の72万字』(一葉社)等。そのほか『ドキュメント憲法を獲得する人びと』(岩波書店、第8回平和・協同ジャーナリスト基金賞)、『大逆事件──死と生の群像』(岩波書店、第59回日本エッセイスト・クラブ賞)、『囚われた若き僧 峯尾節堂──未決の大逆事件と現代』(岩波書店)等、著書多数。

2018-01-31

[]『カントの政治哲学入門』刊行

このたび白澤社では、網谷壮介著『カントの政治哲学入門──政治における理念とは何か』を刊行いたしました。

来週中頃には全国の主要書店で発売される予定です。

f:id:hakutakusha:20180131182220j:image

新刊『カントの政治哲学入門』概要

[書名]カントの政治哲学入門

[副題]政治における理念とは何か

[著者]網谷壮介

[体裁]四六判並製、208頁

[定価]2000円+税

ISBN978-4-7684-7969-8

内容

自由権から社会契約論、共和制、国際平和まで、最新の研究成果にもとづいてカント政治哲学の全体像を鮮明に描き出し、その現代的意義を伝える清新な入門書。

・政治における自由の理念の重要さを語り続けたカント政治哲学の意義を平明に説いた。

・『啓蒙とは何か』『永遠平和のために』『諸学部の争い』など、個別のテーマごとに論じられたカントの政治論的著作を、最新の研究成果にもとづき『人倫の形而上学・法論』を軸に一貫した政治哲学として読み解き、その全体像を描き出した。

・ホッブズやロックとは異なる、カントの社会契約論の独自の意義を明らかにした。

・現代のアーレントやロールズによるカント解釈を、すでにカント自身が先取りしていることを指摘した。

・カントの自由論や平和論を十八世紀ヨーロッパの歴史的文脈のなかでとらえ直すとともに、時代の制約を越えたカント政治哲学の可能性を示した。


目次

はじめに──カントの政治哲学の意義

第一章 自由の権利──法のもとでの自由とは何か

第二章 社会契約論──国家の設立は義務である

第三章 共和主義の理念と制度

第四章 永遠平和のために──国際法と世界市民法


著者

網谷壮介(あみたにそうすけ)

1987年大阪府生まれ。

京都大学経済学部卒、東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程修了。博士(学術)。東京大学学術研究員、神奈川工科大学非常勤講師。主な論文として「政治・道徳・怜悧――カントと執行する法論」『政治思想研究』第14号、2014年。「カントの共和制の諸構想と代表の概念」『社会思想史研究』第40号、2016年。

2017-09-26

[]子安宣邦編著『三木清遺稿「親鸞」』刊行

今日は戦前・戦中に活躍した哲学者・評論家の三木清の命日です。

さて、このたび白澤社では、子安宣邦編著『三木清遺稿「親鸞」──死と伝統について』を刊行いたしました。

f:id:hakutakusha:20170926162738j:image:right

今週末頃には全国の主要書店で発売される予定です。

新刊『三木清遺稿「親鸞」』概要

[題名]三木清遺稿「親鸞」──死と伝統について

[編著者]三木清 著/子安宣邦 編著

[体裁]四六判並製、152頁

[定価]1600円+税

ISBN978-4-7684-7967-4 C0010 \1600E

内容

「なお現在に生命をもつ三木の文章とはこれである。」(編者)

終戦から40日後の1945年9月26日、豊多摩刑務所に拘留されていた哲学者・三木清は解放されることなく無念の死をとげた。

三木の疎開先から見つかった未完の原稿「親鸞」は、彼の死の翌年にその理不尽な死への怒りとともに、唐木順三によって『展望』創刊号(筑摩書房)に掲載された。

三木は親鸞の思想をどのように読もうとしたのか。ここに遺稿「親鸞」を日本思想史家による解読とあわせて復刻する。

三木の遺稿「親鸞」と、編者が解読にあたり参照した主なテキストを併載。

私は三木の遺稿「親鸞」が読み直されることを願っている。だがそれが本当に読み直され、三木の思念が我々に再生するかどうかは、この時代を我々の内においても外においても根源的な転換が遂げられねばならぬ末法の時代として自覚するかどうかにかかっている。(本書22頁、編者による序「遺稿「親鸞」から三木清を読む」(子安宣邦)より)

目次

序 遺稿「親鸞」から三木清を読む(子安宣邦)

一 親鸞(三木清)

二 死について(三木清『人生論ノート』より)

三 孤独について(三木清『人生論ノート』より)

宗教について(三木清「手記」より)

〔附録〕

1 伝統論(三木清)

2 死と教養について(三木清)

結語 三木の死と遺稿「親鸞」の生命(子安宣邦)

編著者

子安 宣邦(こやす のぶくに)

1933年生まれ。日本思想史家。東京大学大学院人文科学研究科(倫理学専攻)修了。大阪大学名誉教授。日本思想史学会元会長。

主な著書に、『思想史家が読む論語』(岩波書店)、『鬼神論』『日本ナショナリズムの解読』『「歎異抄」の近代』(白澤社)、『「アジア」はどう語られてきたか』『昭和とは何であったか』(藤原書店)、『国家と祭祀』『「近代の超克」とは何か』『和辻倫理学を読む』(青土社)など多数。

著者

三木 清(みき きよし)

1897年、兵庫県生まれ。京都帝国大学哲学科卒。1930年に法政大学教授を辞してからはジャーナリズムで活躍。1945年3月に検挙・拘留され、敗戦から40日後の9月に獄死。享年48歳。

著作は『三木清全集』全二十巻(岩波書店)にまとめられているほか、『パスカルに於ける人間の研究』(岩波文庫)、『人生論ノート』(新潮文庫、角川文庫)、『哲学ノート』(中公文庫)、『読書と人生』(講談社文芸文庫)などは文庫化されている。

最近では、大澤聡編による『三木清教養論集』『三木清大学論集』『三木清文芸批評集』(いずれも講談社文芸文庫)も刊行された。