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2017-08-28

オルハン・パムク「わたしの名は赤」上・下

気が付けば4か月ぶりです。

いつの間にか30歳になりました。

信じられないほどに、自分が頼りないです。


今回読んだのはトルコの小説。

多分初めてトルコの本を読みました。

オルハン・パムクさんはノーベル文学賞とった人で有名な人のようです。

そんな感じで予備知識なしで読み始めました。

なんで読んだかというと、数年前に新訳がでたとき、誰かが絶賛していてそれに乗せられて買ったのですが上巻しか買わなかったこともあり放置していました。最近下巻も手に入れたのでようやく、です。


・・・

16世紀末のイスタンブル。

細密画師「優美」が殺され、犯人は不明のまま。

主人公のカラは12年ぶりにイスタンブルに帰ってきた。

彼の「おじ上」がある装飾写本を完成させるために呼んだからだ。

その装飾写本は皇帝の命で秘密裏に作られているもので、「優美」も装飾写本に携わっており、優美の殺害もそれに関係があるようだ。

カラは装飾写本の完成のために「おじ上」に協力し、「優美」を殺した犯人探しも始めるが、次の殺人が起きてしまう―

誰が殺したのか、何故殺されたのか。

イスラムの価値観と相いれない西洋の肖像画や遠近法。

それは手を出してはいけないもののはずだったが、西洋の美は東の人々の心を揺さぶる。

西の文化の出会いによって生まれてしまった罪。憧れ、夢、諦念、欲。

・・・・

初めて知る世界の話で、難解ではありましたがとにかく新鮮でした。

情報量が凄い。

馴染みのない国の、時代物、そして扱われているのは細密画。

まるで自分と縁のないものだらけで、驚きの連続でした。

遠近法は神の視点を人間の視点に貶めるもの、

偶像崇拝を禁じているから肖像画は良しとされない、

盲目になることが一つの到達点である、だとか、

細密画師たちの考え方が、

ひたすら思いもよらないことばかりで面白かったです。

ミステリ要素や恋愛要素もありはしますが、そこよりなにより文化や時代の様子、人々の価値観が、刺激的で惹き込まれました。

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