静岡のメイド喫茶より
- Nocturne will(http://lyze.jp/maidnocturne/)
- *10月の営業日のお知らせ*
(旋律の響き〜メイド・執事の日誌〜:http://nocturnecafe.blog25.fc2.com/blog-entry-484.html)
9月29日(土)より、ノクターンの営業日と時間が変更になりました。
●土曜日・祝日 14:00-18:30
●日曜日 12:00-18:30
●水曜日はお休みとなります。申し訳ございません!
そして10月の営業日案内です。
.。゚+..。゚+. .。゚+..。゚+6日(土)14:00-18:30
7日(日)12:00-18:30
8日(月・祝)14:00-18:30
13日(土)14:00-18:30
14日(日)12:00-18:30
20日(土)14:00-18:30
21日(日)12:00-18:30
27日(土)14:00-18:30
28日(日)12:00-18:30.。゚+..。゚+. .。゚+..。゚+
イベント情報も後程更新いたしますので、少々お待ちくださいね('∀'●)
読書「ふわふわの泉」
「南極点のピアピア動画」を読んで、野尻抱介氏の作品が気に入ったので、取り寄せて読んでみました。
「それは、まだ9.11も3.11もニコニコ動画も初音ミクもなかった頃−」(本の帯より)
- 作者: 野尻抱介,撫荒武吉
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/07/24
- メディア: 文庫
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なお、これも読んでいます。
- 作者: 野尻抱介
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/02/01
- メディア: 文庫
- 購入: 12人 クリック: 96回
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「ふわふわの泉」をメインに、「沈黙のフライバイ」も織り交ぜながら、読後感想とか書いてみようと想います。
ファーストインプレッションは「読み応えがある」。
巷にはやりのライトノベル群とは一線を画します。ライトノベルをケーキや菓子パンに例えると、「ふわふわの泉」はビーフジャーキーやスルメみたいな感じかな?
なお、「沈黙のフライバイ」はもっと読み応えが有り、SF独特の設定とかを知らないと「難読書」の部類に入りそう。
「南極点のピアピア動画」の読み応えは、ラノベ類と「ふわふわの泉」の中間くらいかな?野尻先生の本の入門として「南極点のピアピア動画」はお勧め出来ます。
「立方晶窒化炭素」という夢の素材(詳しくはググってね)で出来た、空気より軽い「ふわふわ」という物質。主人公の高校化学部部長「浅倉泉」と、部員の「保科昶(あきら)」は、落雷事故で偶然出来たこの物質を量産して「努力しないで生きること」を目指す...というのがあらすじ。
「ふわふわ」の世界への普及ぶりとか、「ふわふわ」を使って宇宙を目指す巨大壮大な計画とか、突然の地球外文明との遭遇とか、「超展開」の連続。
面白いけど、あまりにご都合主義的展開に、若干の違和感を感じました。
あと、主人公の泉と昶が、結局「努力しないで生きてない」...まあ苦労しがいのある努力をしていて、現実の僕や多くの一般人のような、やりがいのない努力では無いんだけど。
それと、上記3作を読んで気がついたこと。
野尻先生の作品に登場しない、それでいて人間らしさに欠かせない、ある要素があります。
「恋愛」「グルメ」...僕の気づいた範囲では、この2つが野尻先生の作品に欠落しています。
主人公の「浅倉泉」は、知的好奇心と行動力は満載ですが、作品内で色恋話は全く出ません。食事のシーンもカップ麺とかインスタントコーヒーとか、軽視ぶりが窺えます。
「沈黙のフライバイ」内のある短編に至っては、宇宙服に仕込まれた生命維持装置が供給する「マナ」という物質だけ食べて生きていく話とか...
もっとも「ハードSF」と呼ばれるジャンルで、恋愛やグルメを期待するのは筋違いでしょう。
野尻先生の作品で期待するのは、「今現在の科学技術から一歩先に進めば、現実になってもおかしくない内容」「前向きに努力すれば、目標や夢が叶う楽観志向」「純粋に空の彼方の宇宙を目指すこと」。
現実が、今の日本が、あまりにも複雑で困難で悲観的な今だからこそ、「地に足が付いていながら、夢や希望を持てる」こういう作品も必要だと、僕は想いました。
追記:「ふわふわの泉」は、2001年にファミ通文庫から出版されましたが、絶版になっていました。それをハヤカワ文庫が今年復刊しました。僕が読んだのはハヤカワ文庫版です。
ハヤカワ文庫版には、作者自身によるあとがきがありますが、復刊に合わせて書き起こされたもの。2012年視点から、執筆当時の2000〜2001年を回想しており、短いながらも必読です。
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野尻先生の作品に興味を持ったなら、まだ読んだことが無い人は、最初に「南極点のピアピア動画」を読むことをお勧めします。
僕のようにさらに興味を持ったなら、次は「ふわふわの泉」がいいかと。
「沈黙のフライバイ」は慣れないと読みづらいですが、一番最後に収録された短編「大風呂敷と蜘蛛の糸」が一番読みやすかったので、手に入れたらそれから読むのもいいかと。
読書が趣味のメインでは無い僕が紹介出来るのは、このくらいです。もっと知りたい方は、下のURLを参照してください。
- ふわふわの泉 感想 野尻 抱介
(読書メーター:http://book.akahoshitakuya.com/b/4150310742)
- 南極点のピアピア動画 感想 野尻 抱介
(読書メーター:http://book.akahoshitakuya.com/b/4150310580)
- 沈黙のフライバイ 感想 野尻 抱介