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半熟-更新日記 このページをアンテナに追加

2016-05-14 建て替えばなし― 番外編 このエントリーを含むブックマーク

おっきい話ばっかりしていたんですが、今日はちっちゃい話です。

病院が新しくなって、PHSも新しくなった。

* *

病院内部の内線電話については、未だにPHSがはばを効かせている。

PHSというのは枯れたテクノロジーであるが、ローカルで使うには安価で安定していることもあり病院内の情報伝達としては事実上デファクト・スタンダードになっている。

イマドキ、Skypeみたいなので、すべての通話を録音する、みたいなのがあるんじゃないんか、と探してみたが、現時点ではドンズバなシステムはなかった。

スマートフォンを使うというソリューションはあるようだが(この場合、ナースコールとも、電子カルテとも連動するらしい)安定性が少し落ちるし、当院の職員ITスキルにみあわない気もする。あと、コスト的に不安定な割に相当高そうだったので、現段階では見合わせとなった。

ただ、建て替えたので院内のPHS基地局を更新し、機種変更、番号変更があり、

私にも新たなPHSが貸与された。それまで使っていたのは、アンテナのところがびよよ〜んと壊れていたので、助かった。

* *

ところで、当直で、入浴中にPHSが鳴ったら…というのは「当直あるある」として普遍的なものと思う。

めちゃめちゃ忙しい病院で当直していた時分には、風呂に入れないのが当たり前だったし、研修医の頃僕はクソまじめだったので、よう入らんかった。多分あんまり問題ないのだが、「PHS鳴ったらどうしよう」とか思いながら風呂にはいるのがストレスだったのである。

ただもう40台のおっさんとなった今では、風呂入っていなかったら、当直明けに外来などをしていると接客業として致命的なスメルが漂う。これは困る。

加齢って残酷だ。

いっその事嗅覚から鈍くなったらいいのに。

* *

ということで「当直中にPHSを気にせず風呂にはいる方法はないか?」ということを考えた。

実はネットで検索してみると「ジップロックにしまってシャワー室に入ったらいいじゃん」という解答があり、ま、個人的な解決としてはこれでええんかなーとも思いましたが、なんとなく院内で公式のソリューションが欲しい、と思ったのである。うちは、そういうことも気つかってますよー、と。

で、ジャズマン海人(うみんちゅ)部の高瀬裕さんに「携帯を海辺で濡れなくする防水ケースはどう?」というアドバイスをいただき、防水ケースを買ってみたわけです。

こんなの。

届いた。

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入らなかった。

いや。高さ、幅はOKだったんですよ。ただ、奥行きがほんのわずかに足りないので、中に入らない…

なんでしょうか、この無力感は。

お気に入りのズボン、履こうと思ったらウエストがきつかった時くらいの屈辱感です。

もう、ほんのちょっと! 1mmくらいなんです。

しょうがない。削ろう。

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カッターナイフでどんどん削る。

削る削る。プラスチッククズが出てくる出てくる。

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……

もうすこし…

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入った。

というわけで、当直中に入浴していても「PHS鳴ってないかな?」とびくびくせずともよくなりました。

うちの病院こんな工夫もしていますよ〜〜


ただ、今の病院、これが役立つほどは、コール鳴らないんですよね………

hanjukudoctorhanjukudoctor 2016/05/28 08:17 ん。この前2次救急当直やったときのこと。
救急車要請で、受けてから「15分で来ます」と言われたのでその間にささっとシャワー浴びるには、これ、適してました。何しろその時間逃したら通常営業時間に突入しそうだったから助かった。

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2016-05-06 建て替え話 その4 このエントリーを含むブックマーク

というわけで、病院の建て替え計画では、

・あまり新規なことは考えない。

床面積の問題もあるので斬新な意匠とか考えない

と考えたわけです。

んー。ちょう消極的…

 これって「全く何も考えなくて既定路線を継承する」と同じっちゃあ同じなんですけれども、一応「敢えて」そうした、と言っておきたいです。

正直にいえば、今後医療業界は衰退局面に入るのは明白なのだから、分不相応な規模拡大など笑止、と思ってはいました。

ただ、新しくしなければ次の20年は戦えない。だから新しくする。

でも、でもでも堅実に。

たとえば、車買い換える時に、検討段階ではいろいろ夢をみます。ベンツフェラーリ

でも新しい病院は、ベンツじゃないんだ、カローラなんだ。カローラからカローラに買い換えるんだ。

だけど、カローラだって、フルモデルチェンジしたやつは、結構いいはずなんだよ。

こういう風に念じて、新しい病院のプランを練ったわけです。

* *

新しいですから、かなり綺麗になりましたよ。今の時代の「当たり前」は、患者さん用のスペースは広く、それを守る限り、かなり快適な感じにはなります。

だけど、公的病院だったら、玄関ロビーとかそういうところに意匠を凝らしたスペースがあったりします。

元職場の市民病院は高台で土地が潤沢にあるので、まるで美術館のようなエントランスで、ロビーもゆとりのある空間。壁面も全面ガラス張り。

ドアも立派なのがついてます。

大きく開放的な空間や、全面ガラス張りとかは、そういうのが、建築の「格」ってもんだと思うんですが、めっちゃコストがかかる。

だから、そういう部分では極力見栄をはらず、窓の大きさはフツー、ドアの大きさもフツー。過度に贅沢しないように心がけはしました。与えられた空間と選択肢のなかで、最大限広くに見えるようにはしましたけれど。

意匠性も、あまりエッジを狙いすぎないようにしました。今回、病院のデザインは、クリーム色とか木目を活かしたやわらかい感じにしてますけど、これ実は10年前のトレンドで、ここ最近は病院の意匠は変化しつつあります。

その流行にのってもよかったんですが、まあ無難に5年前の流行に、あえてあわせてます。

まるでゆるふわ女子が、プチプラファッションで、男に迎合するようにだな(笑)

* *

ただ、そのまま「中小企業やで」的な病院を建てても、夢もなく、面白みもないので、一応頑張ったところはあります。電装系というか、院内インフラとしての事務環境は、割と頑張りました。

 これはこれでべらぼうに金がかかりましたけど。

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2016-04-09 「何をしたいの?」―建てかえばなし その3 このエントリーを含むブックマーク

どうも、半熟です。

 4月から肩書だけは微妙に出世しましたが、いろいろ諸手続きが必要なので市役所印鑑登録に行ったんです。そしたら15年前くらいに別の印鑑登録してて、これいつ使ったやつだったっけ?とキツネにつままれた気分で廃印、そして改印してきました。

 だいたいあたしはこういう実際的なことが苦手なんですよね。他人任せにしがちなのが悪癖です。ここ最近は、一応最低限の線は自分でなんとかするようにしてます。*1

 ま、なんか由緒正しいところ*2印鑑を作ってるんですが、間にあわなかったんですよね。…この印鑑も暫定的なものなんですわ。

* *

 病院建て替えの話の続きです。

そもそも、建て替えて病院事業を承継する、という話には、当然今後の事業計画がついてまわるわけ。

 建物よりもまず「何をすべきか」を論じないといけない。

 新しい病院を建てて、次世代も医療を続けるならね。

 君は何がしたいの?

 ……僕は何がしたいんだろう??

* *

 父が創業した病院は、非常に専門に特化した医療体制でした。「あの病気だったらあそこの病院にいっとけば間違いない」というのが強みだったんです。ただ、それは逆に「俺はあの病気じゃないからあの病院は関係ない」ということでもあるわけです。

 特定の分野に強いことは、もちろん強みではありますが、今後の命運を特定の分野に依存することは大変なリスクでもあります。

これが職員10人くらいの個人開業ならいいんですが、社会的な要請に従い、拡大した結果、今ではそこそこの規模の企業体になっている。個人の一存で閉院するわけにはいかんのです。

 創業者の父とは私は少し別の道を歩んでいるわけですが、私が今やっている内科肝臓内科)という領域は、基幹病院での業務こそ向いているものの、中小病院に向いていない。また、そもそも肝臓内科という領域が今後20年の大計とはしにくい。B型肝炎C型肝炎も治療法が発達して「治る病気」になりましたし、新規患者が増えるわけでもない先細りの分野だと思います。

 だから、「自分の得意分野は成長分野です。これをマーケットに乗せたら間違いないですよ!」とは言えないわけです。

 私は今、一般内科という名の生活習慣病の管理や老年内科の領域に近いようなことをやっています。老年内科にしろ、内科の全分野というのは深くやれば深みがあり、面白いんですけれども、「これが本当に自分がやりたくて選んだスペシャリティーである」という風には言えない。

 実に受動的な仕事の仕方だよなあ、と思うときもあります*3

* *

 ただ、医療っつーのは、本質的に受動的なものではないかと、実は昔から思っていました。

 よく「ゴッドハンド」とかいうスーパーなドクターがドキュメントでテレビ出てたりするじゃないですか。

でも、患者さんがいて、病気があって、医者がいる。その中で、誰が主役かっつーたら、僕は患者さんが主役だと思うんですよね。でもスーパードクターの場合、なにしろスーパーなもんだから、患者さんは頭を垂れ、列をなしてその先生の診療を切望するわけで、まあスーパーだから、その先生が主役となって素晴らしい治療をする。もちろん素晴らしい治療は素晴らしいんで、それはいいんだけど、その診療関係って、本当にあるべき姿なんだろうか、と思う。

 病気っつーのは火事みたいなもんなんで、医者は消防士みたいなもんです。あくまで、火事があって、それを消すのが仕事です。

 つまりは、先手をとるべき仕事じゃないということ。後の先、というか、いかにおかれた状況の中でふわりと適応するのか、というものが優れた医療エッセンスには含まれるのではないかと思う。その意味でいうと、治療にはある種のアノニマス・デザインが求められると僕は思う。*4

 そういうことを考えると、一般内科というのは、それほど悪くはない選択なんです。専門科とのコラボレーションは必要ですが、一般内科としてのレベルを上げると、意外に使えるカードは多いような気がします。

 一例を挙げますと、私は長らく基幹病院で肝不全の治療も沢山しているのですが、たとえば他疾患でOpをしたあと、リハビリなど回復期になった時に、肝不全腎不全のシビアなものがあると、回復期リハ格の病院は、しり込みをするんですよね。そういう患者さんを事もなげに連携で引き取ると、こっちが思っている以上にありがたいようです。

 とりえが、ないようで、ある。

* *

 いずれにしろ、今後15年で、おそらく地域の医療機関は半分になります。多分。

 その時に生き残ることができるのか。

 条件はいろいろあると思いますが、その一つには存否を問われる際に、多くの人に「この病院なくなったら困るなあ」と思われる病院であること、だと思います。

 特定の疾患に対する強みを担保しつつ、地域包括ケア病床としての普遍性を付与し、地域の方々のマジョリティを顧客とする。これが次の戦略の要諦ではないか、と考えています。

 まあ、書けば当たり前の話なんですけれどもね。国の方向性に完全に追従しているしね。

 なので、今は自分の「やりたい仕事」というのを、「何科」というレベルでは考えてはおりません。ニーズのある医療を、満足のゆくクォリティで提供する、というのが、僕のやりたいことです。

 だから、新病院設計は、現在の延長線上で考えました。

 僻地ではありませんから、最先端医療機器は基幹病院にちゃんとあります。それを上回る重厚な設備を身にまとっても、採算がとれる保証もない。活かすべきは、人。ソフトパワーを如何に活用するか、ということです。

* *

 必然的に、これはプライマリ・ケア的な発想です。

 だから当然プライマリケア連合学会には参加しましたが、総合診療専門医をとるのは今からセルフメイドではなかなか難しいことだなあ、と思っています。

 成り行きと、枝道の多い人生で、どうもキャリアパスを定めるにおいておっちょこちょいだなあ、というのが僕の反省点です。

 まあ、これも考え様で、どっちにしろ自分ひとりでは事業が完結しない規模なんですから、自分にないものを持っている人とうまく協力していくことが、自分にとって必須である、ということです。

 ビタミンCの産生が失われても、霊長類が進化を続けられたように、自分に欠落したものがあっても、(もちろんうまくやる必要はありますが)補完することはできるはずです。

*1:それまでは、ルーズでね。主たる給与が入ってくる通帳を完全に他の人の手元においていて数年来見たことがなかった、とか、そういうのでした。ははは。悪意ある第三者というものを最低限想定するように、最近はしてます。

*2:両親が開業の時に印鑑を作ってもらったところ

*3:でもね、実は肝臓内科も成り行きっちゃあ成り行きだったんだよね。

*4:もちろんこれは質が保証される限りにおいて、という条件があり、それが難しいからこそ患者さんは名の通ったところに行きたがる。そして、あまりに抵抗なくスムースすぎる診療は感動を呼ばないことも事実です。それなりの評判を得るためには、ファミレスでわざわざ客前でステーキのソースをかけてジュワーといわす的な演出が必要なんじゃないかと思うときもあります

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2016-03-31 建て替えの話(その2) このエントリーを含むブックマーク

さて、病院を建て替えましょう、という話の続きですよ。

 続いたね。よかったよかった。

* *

 普通、新しく家建てましょうとか、そういうのって、夢ふくらむじゃないっすか。

 あれしよう、これしよう…

 大きな窓と、小さなドアーと、部屋には古い暖炉があって、真っ赤なバラと白いパンジー

 てなもんですよ。*1

 しかし、お金とか土地とか、そういう「ゲンジツ」と向き合ってみると、そういう夢的な要素って、結構しぼんじゃうもんです。

* *

 病院も同じで、おおざっぱに考えている時には、意匠を凝らした概観とか、めちゃ綺麗なロビーとか、そういうのを夢想しましたけれども、そういう安易な考えは、結構すぐ吹き飛びました。

 旧病院の隣にある駐車場の敷地に建てよう、という話になったんですけれども、まずこの用地が足りない。旧病院よりは床面積はとれるけれども、同じ病床数で展開したとすると、今は患者さん一人当たりの面積が広くなっていますから、病床が案外かさばるんですよね。

 昔の病院って、ベッドと詰所くらいしかなかったですけれど、今は早期の離床を促すために、患者さんがご飯を食べたり、座っていろいろ過ごすためのデイルームとかもあるし。

 うーん、たとえば、初代「ゴルフ」って、室内の大きさって、現在の同じくVWの1サイズ小さい「ポロ」と同じくらいなんですよね。それと同様に、この一世代でアメニティに対する要求の平均の水準がだいぶ上がってるんです。

 そうこう、それぞれに部門に必要な床面積を計上してゆくと、斬新な意匠性とか、そういうのを考えるどころではなくって。ま、早い話が「トウフみたいな建物」になります。なんっの面白みもない、四角の建物。

 もう狭小建築みたいな話です。柱と柱の間(スパン)を6mにするか6m30cmにするか、とか、そんなんで図面を引きなおしたり、いろいろしました。涙ぐましい努力を。

* *

 もちろん、個室率をどうするか、という話もでました。

 旧病院は導線も悪いし、患者さんのための場所も少ないし、古い作りで人気がなかったのですが、個室が少ない、というのも常に不満の上位を占めていたからです。

 個室が増えると、当然床面積は増えます。その分患者さんの満足度は高くなる。

 ただ、東京のたとえば聖路加のようなハイエンドな病院であれば全室個室が当然で、高い個室料も皆文句もいわず払ってくれます。でも中小地方都市で亜急性期の病床という当院のポジショニングの場合、個室を設定したところで、それを払える患者さんがどれだけいるだろうか…ということも考えなければいけなくて。

 今後10年〜20年のこの日本経済下降局面では、この地方の顧客が今よりも裕福になるとはちょっと考えにくい。かといって、全室個室、差額ベッド代は無料、みたいな夢みたいな話ができればいいけど、そんなうまい話にできるわけもなく。

割と冷徹なそろばん勘定が要求されるところではあります。うちの両親は「今までここで長年事業させてもらった恩返しみたいなもんで、そんなに負担にならない病院、っていう方がいいよね。お金がなくても気軽に入れる病院っていうのが地域に対していいんじゃないかなあ」といって当初個室率はかなりおさえめにしていたんです。

 が、たとえば自分が入院する…と考えたときに、個室入りたい状態なのに個室入れないのはやっぱりストレスだろうな…と思うし。

やっぱり個室か否か、という問題は大きいよな、と思うわけです。

 

 それにMRSAノロウイルスなどの院内での感染が危惧される病気が発生すると、隔離が必要なんですが、旧病院では、そういう部屋にすら事欠くありさまで、4人部屋を無理やり隔離に使ったりして、効率がわるかったんですよね。

 そういうわけで、部屋を減らしてでも個室を確保した方がいいという話になりまして、結局92床から10床へらし、個室率30%というところに落ち着きました。熟考した割には大したことない個室率ですが、敷地面積的には本当にギリギリの妥協の産物ではあります。もちろん大部屋でもパーソナルスペースが侵害されないような工夫はしました。

 しかし郊外に建っている公立病院がうらやましいです。広さって、最大の武器であることを痛感しました。

 僕個人的には隅っこが好きな人ではあるんですが。

* *

 可能なら全室個室にしたいところではありますが、まあそれはかなわぬ夢でした。

 面積的にね。

 ゲンジツと折り合いをつけたわけです。


 

*1小坂明子「あなた」ですけど、青いじゅうたんを敷いて真っ赤なバラと白いパンジーを活けて……趣味悪っ!そんなお水っぽいセンスだから男に逃げられるんや、と思います。

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2016-03-27 建て替えの話 (その1かも) このエントリーを含むブックマーク

新病院の建築、そして引越しがようやく終わりました。

正確には旧病棟の取り壊しと駐車場の整備の工程が残っていますが、その4ヶ月が過ぎれば、計画段階からいうと足掛け三年にわたるプロジェクトが成就することになります。

のんきそうにこういうブログを書いてるんですけれども(あんまり書けてもないけど)、実は2013年から親の経営している90床の病院にて勤務し、2014年から院長、今年の4月から医療法人の理事長に就任するんです。まったく分不相応なことです。

恐縮です。今後ともよろしくっす。

んで、建て替えの話をば。

約30年前にうちの父が創業した病院ですが、現在の基準では耐震基準を満たさないし、今の水準ではやはり狭くて快適ではなかったんです。また改築に次ぐ改築を繰り返していたので動線も悪く、使い勝手が悪いというのもありました。そんなわけで、建て替えをしないでだましだましやってく、というのに限界が来ていました。これでは次の世代は生き抜けない。

正直、タイミングとしてはやや悪かったんです。東北の大震災、そしてオリンピック需要もあって、建築費は高騰している時期でしたから。公共事業の入札不調がニュースがひところ話題になりましたね。

では建築費が落ち着くまで待つ……というのも難しい選択肢でした。そもそも建築費の高騰が落ち着く目がありません。それに医療業界はこれから大きく冷え込むことが予想されてるわけです。待てば待つほど条件は悪くなる。

2010年頃から「大きな設備投資2018年までにしておけ」というのが医療経営コンサルタントの共通認識になっていました。2018年医療介護の同時改定なんですけれども、ここがターニングポイントであるとかなり昔から予想されていたし厚生労働省も提示している。

約二年後に迫った今は、まさにその思いを強くしています。

なので建て替えのチャンスは、今のタイミングしかありませんでした。本当はもう三年前くらいが外部条件的にはベストかと思いますが、これは、基幹病院に滞留していた自分が悪いのです。

そんなこんなで、建て替え計画が始まりました。

続く(続かないかも)。

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