2011-10-27 定年延長と定年廃止
昨日、教育関係者の集まる講演会で話をしました。教育関係者とて経営者であったり、教室長という役割であれば、やはり経営という考え方や数字による実績を把握し、人事も含めた対策、秘策が必要です。とはいえ、人の問題が一番難しい。能力をいかに発揮させるかとか、いかに伸ばすかというのは、やはり本人の努力とそれを育てる土壌が大事です。育てる土壌というのは、経営者のトップダウンによってつくりあげられる組織であったり、仕事のしくみであったり、そこにいる人達全員で作り出すものです。そのために有能な人材をどう作り、育てるか、そして、昨今、話題になっている、いや、もうすでにジリジリと年金受給年齢がつり上げられていく中で、68歳とか70歳になる?なんて話もあって、定年を60歳としている企業が多い中、年金がもらえるようになるまで、どうやって生活するの?という不安が倍増してしまいます。私も高い厚生年金を払っているけど、実際にもらえる年齢になる頃に生きてないかも?とか、45歳以下は払い損になるのは間違いないなんていう話もあります。
そこで、定年延長する企業や定年廃止をする企業が出てきました。このことの捉え方は、きっと世代によって違うんじゃないかなと思います。定年延長をして、今いる会社で働き続けることによって、年金がもらえるようになるまで食いつなごうとする中高年、また定年廃止になることで、これまた企業内の平均年齢は、ウナギ登りになるんじゃないか?それでなくても高卒、大卒の就職が超氷河期で就職できない若者が多いのにこの先、どうなるの?と内心穏やかじゃない人も多いはず。
ここが1つ考えどころだという話をしたんですが、「定年延長・定年廃止=終身雇用」ではなく、企業だって常に新しい時代の風を入れて新陳代謝は図らなければ、古い考え、古いやりかたをずっと守り続けるばかりでは、やがて時代に淘汰されてしまう。だからこそ、定年延長や定年廃止によって企業に残った中高年のベテランは、これまで以上に自分の能力に磨きをかけていく必要があるのだと思います。若者には、若さという武器があり、体力がある。そして、柔軟な思考力と吸収力がある。でも、ベテランには、これまでに培った企業人としての熟練の技術と知恵がある。仕事らしい仕事もせずに高い給料を持ち帰るそんなベテランは、ベテランとは言わない。そういう人は、どんどん淘汰されていくはずです。だから定年延長や定年廃止のシステムは、決して若者の居場所を奪うためのものではないんだと思います。
ただ一方では、マクドナルドが定年廃止をした結果、ベテランが幅を利かせて新しい人材が育たなくなったなんていう話もあるんだそうです。これは、自分の居場所を安全に確保しておくために仕事に対して「自分にしかできない仕事」として「守り」に入ったからなんでしょうね。これは、定年廃止云々に関係なく、日常的に会社の中ではあることなんじゃないかな。私の周囲を見回してもそれらしい人がいますから。自分の存在意義の求め方を完全に間違ってます。
若者と張り合いたければ、知らないことやできないことを積極的に学ぶ姿勢を常に持って努力していくべきですし、自分の知っていることは、正しく若者に伝えていくべきです。いくら誇れる技術や能力を隠し持っていても明日、クビになったら何の価値もないですから、今、生きた教育をしていくことの方がよほど自分の価値を感じてもらえるはずです。どんな職業でも年齢が高ければ、みんな経験があって、しっかりノウハウが身についていて見習うべきかというと、やたらエラソーなだけで、中身は大したことはなかったりする。だから年功序列という日本式のシステムには、いまだに馴染めなかったりします。好きじゃないですね。でも、アメリカ式に実力主義を前面に出されると、一番真っ先に吹っ飛んでしまうんですけど。(爆)
中高年にとっては、定年延長も定年廃止もどっちも決してありがたい逃げ道なのではなく、厳しい社会の荒波の中にもう1度、放り込まれるだけのこと。それをどう自分で受け止め、受け皿となる企業の側もそれ相応に対策を考え、評価の基準を考えておくことが必要なんだと思います。エラソーにそんな話を臆面もなくして来たんですが、そう言ってる自分がほんとは一番将来に不安を抱えていますが、この際、とりあえず忘れてます。(爆)
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