ヨーロッパ〜日本往復日記

2001年から2003年まで二年の世界放浪の旅へ、それからどんどん価値観が変化していく様子をブログに書いています。

移民プログラムのフランス語学校

最近、フランス政府が斡旋する移民用のフランス語学校に行っているんですよ。

5月の下旬に申請して、とっくの昔に却下されたとばかり思っていたのですが、


いきなり、移民局管轄の語学学校から手紙が送ってきて、◎◎日の説明会に来てくださいって、もう日にち過ぎてるじゃん!

11区、14区、20区、とたらい回しにされ、ようやく3校目に自分のクラスを発見!

パリのお役所仕事のひどいこと。


とりあえず、一ヶ月だけ無料で一日3時間、週に5日の授業が受けられる。今2週間を超えた所です。

大体20人近く居るのですが、いままで私が通ったヨーロッパの私立の語学学校に居た人達とはかなり感じが違う。

国籍の事を言っている訳じゃなくて、ね。



まず、

政治的な理由で、追われ、命からがら国を脱して来た政治亡命者が二人ほどいる。

一人はネパール男性。もう一人はウクライナ女性。別に隠す事もなく複雑な事情を話してくれました。

そのネパール男性は以前、警察官として15年働き、(共産党武装組織の)マオイストの軍人に銃の使い方の訓練をするように命令され、それを断わった所、そのマオイストから殺されそうになったという。。。。なんちゅう話や。というか、信じられない話なんだけど、家族共々ネパールを出国、フランスに難民申請を出して受理されたらしいです。
フランスで働く権利はないのですが、アパートも生活費も支給されるらしいです。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ネパール内戦

http://www.lirung.com/infofile1/file008mao/

でも働き盛りで、家族4人のお父さん。仕事をする事も無く、こうやってパリに3年もいる。この移民用のフランス語学学校も、一回目は8ヶ月待ってA1レベルの授業を2ヶ月受け、
今回は5ヶ月待って、たった一ヶ月間のA2レベルの授業。この男性はフランス語ほとんど理解していない感じだし、ほとんど話せない。

なんか、これならもっと厳しい状況でも仕事が出来た方が、ずっとやりがいが出るし、語学も習得できて、フランスにこれから住みやすくなるんじゃないかな?って思うんだけど、

仕事をする権利を与えないで、でも家族4人の生活費を支給してってどういう事なんだろうね。









私が以前、ネパールに旅行に行った時、出国する日にマオイストが軍事パレードの様なものをしていてね、全ての商業施設を閉鎖させ、
ツーリストは、外国人専用バスで、ホテルを点々としながら、ようやく3時間かけて空港に到着。コンピュータも使えず、
手書きのチケットで5時間待ちで出国した事を思い出した。






方やウクライナ女性は、ジャーナリストで且つ活動家だったらしく、政府に目をつけられ、政治犯に仕立て上げられた所を逃亡。
今日聞いた話では、EUであるポーランドへまず逃げてから、フランスに来たらしい。
今でも旧ソ連国は繋がっているので、EUに逃げるのが安全だと言っていました。


本人は犯罪者でもなんでもなく、権力者に反対した為に国を追われるって、ね。話には聞くけど、本当に複雑な情勢を
身近に感じるパリです。



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