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Classic 8-bit/16-bit Topics

Classic 8-bit/16-bit Topicsでは、海外での出来事を中心に、旧世代のコンピュータ/ゲーム機に関する雑多な話題を書き散らしています。ただしゲームミュージックやチップチューンなどに関してはVORCで専門に扱っていますので、ご興味がおありのかたはそちらもどうぞ。

2014/05/29 長年放置しておりまして、申し訳ございません。ここやVORCで書いていたような研究は現在、主に各種『ゲームサイド』誌に書き綴っております。よろしければご覧くださいませ。またそのほか最近の動向に関してはtwitter:@hallyvorcにてお知らせしております。いずれ更新を再開したいとは思っております。



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09.14.2004

[] アタリの古典がスロットマシンで復活

アメリカのスロットマシン業界でも、日本のようなキャラクタ商売が必要とされているとは知りませんでした。調べてみるとバリー系列からは、すでにベティ・ブープを素材にしたスロットが出ていたのですね。インターナショナル・ゲーム・テクノロジもここ数年、「エイリアン」「ターミネーター」ほか有名映画をフィーチャたヴィデオスロットでかなり売り上げを伸ばしているようです。それから、ちょっと路線は違いますが、WMS (旧ウィリアムス) も「モノポリー」関連のマシンを看板シリーズとして挙げていますね。レトロとギャンブルの急速な接点強化は、あちらでも日本に負けず劣らずのようです。

[] Ultracade

ウルトラケードをご存知でしょうか。合法エミュレータを内蔵し、過去のアーケードゲームをまとめて提供するという、ある意味で夢のような業務用筐体です。ただし海外限定で販売ライセンスを得ているものなので、残念ながら日本国内では触れる機会もなく、ほとんど話題にもされないまま今日に至っています。独自開発のOSやエミュレータを使用しているので、当初は再現性に若干問題があったようですが、最近は大幅に改善されているとのこと。目だった悪評も聞きません。

現在の発売元はウルトラケード・テクノロジ社。しかしもともとはPC用グラフィックカードで知られるQuantum3D社の製品でした。彼らにはミッドウェイやセガなどのアーケード用ハードウェア開発にも深く関わってきた前歴もあり、その方面での人脈と経験を活かして、ウルトラケードのようなビジネスを具現化させるに至ったわけです。

ウルトラケードの出荷は2000年7月、タイトー、ジャレコ、カプコンからライセンスを獲得した約50本のタイトルとともにスタートしました。開発グループはすぐにハイパーウェアという子会社に移り、ここでウルトラケードのサポートに集中。最終的には東亜プラン、ユニバーサル、ジャレコ、スターンなどの作品を加え、約60作品を利用できるまでになったのですが、ビジネスとしての成果は芳しくなく、2002年11月にハイパーウェアは事業を凍結、ウルトラケードは一度命脈を絶たれることになります。

しかし開発グループはウルトラケードのサポートを継続するべく、ひっそりとウルトラケード・テクノロジーズを興していました。再起を図る彼らの動きは、今年になって急速に本格化。新たなライセンスも少しずつ増加し、現在ではテクモやユニバーサルなどのタイトルを含めた86作品が標準で利用できるようになっているほか、アタリやミッドウェイのタイトルを含む追加ゲームパックも続々登場しています (少し前まではナムコのゲームも利用可能だったのですが、契約がこじれて取り止めになったようです)。さらにウルトラケードの家庭用バージョンとしてアーケードレジェンズという廉価システムもリリースされており、レトロゲーム人気が加速するいま、ふたたび注目を集めつつあります。

[] Death Race (Exidy) がアーケードに復活

そして8月27日、往年のエキシディ作品がこのウルトラケードで復活するという発表がありました。1970年代の最重要メーカのひとつでありながら、8-bitリバイバルの潮流から完全に取り残されていたこの会社に、いよいよ光が当たる時が来ました。

まず追加パック第一弾として「デス・レース」「ヴェンチャー」「ペッパーII」「マウストラップ」「スペクター」の五本をリリースするとのこと。かつて殺人ゲームとして社会問題にまで発展したあの「デス・レース」が、28年ぶりにアーケードに戻って来ます。まるで戦犯釈放を見るような気分ですね。

そしてこれに続くガンシューティングパックには「チラー」「コンバット」「クロスボウ」などが収録されるそうです。「チラー」(1986) は知る人ぞ知る徹底的に悪趣味な残虐ホラーゲームで、こっちは「デス・レース」と違って今見ても相当ショッキングな内容ですが、面白いことに「デス・レース」のような非難を浴びたことはありません。というのも、欧米では大半の店舗がこのゲームの設置を自主規制したためで、それゆえ設置場所は東南アジアや南米などが中心だったといいます。ウルトラケードで復活となると、オペレータは何も考えずにインストールしてしまいそうな気がしますが、大丈夫なのでしょうか。

from Play Meter Aug.27th

baddybaddy 2004/09/14 18:43 「ウルトラケード」ではないですが、同種のマシンが少数ながら国内でも稼動してまして、少々疑問に思っていたところです。(http://www.cristaltec.com/prod01.htm)(http://www.safarigames.com/Japanese/Gamecristal.html)
「ウルトラケード」と何か関連あるんでしょうかね? 収録ラインナップがカプコンCPS1/2と、SNKのMVSに限られるようですが、国内メーカーがちゃんと許可を出したようには全く見えないところが恐ろしいマシンです。インターフェイスや再現度にも問題はありますし、いっそ「ウルトラケード」が日本に上陸してくれることを望みます。
(毎度的外れな発言っぽくてすいません。)

hallyhally 2004/09/14 22:40 ヨーロッパにはウルトラケードとは別に、非合法な同種のマシンが多数存在していることが知られています。これに関しても限りなく怪しいとは思いますが (ラインセス締結のプレスリリースがどこにも見当たらない)、仮に許諾を得ているとしても海外限定のものでしょう。日本で流通させるのはまずいのではないのかなあ。

HayashidaHayashida 2004/09/15 00:22 はじめまして。いつも楽しく拝見させていただいてます。
件のアーケードエミュレータ内蔵筐体ですが、”ArcadeVGA”(http://www.ultimarc.com/avgainf.html)等を使用すれば比較的簡単にオペレータ(OP)が自作出来てしまうので、そうしたカタチでの亜流は今後も増えつづけると思います。
が、日本のアーケードビデオゲーム市場においては「レトロゲームムーヴメント」は90年代後期でとっくに終息してしまっているので、今後、類似マシンの設置台数が増えるとは思いません。「レトロゲームは商売にならない」というのが多くの国内OPの認識だと思いますし、僕もそう考えています。
単純に言えば、非合法マシンを稼動させるリスクに見合ったインカムは得られないという事です(それでも設置している店舗は、何も考えていないか、自制心の無いゲームマニア店員の暴走を放置しているだけだと思います。無論、こういった行為が許されるべきでないことは当然の話ですが)。

hallyhally 2004/09/15 23:14 なるほど、趣味のMAME筐体製作みたいな記事はいたるところで目にしますが、思っていた以上に手軽なようですね。日本のゲームセンターでのレトロ人気が終息しているというのは消費者感覚でもよく分かります。アーケードの温度差は、海外と日本の8-bitリバイバルでもっとも違いの目立つ部分でしょうね。あちらは逆に90年代後期に端を発するようですが、基本的にギャラガとMs.パックマンを軸に展開してきたという点で、かつての日本での漠然とした回帰とは様相が異るように思います (この二作には新作ゲームそっちのけで列が出来たりすることもあるそうです)。こういう風に、特定タイトルの人気が再燃するようなことがあれば、また風向きも違ってくるかもしれませんね。

BKCBKC 2004/09/15 23:57 日本国内ではレトロ人気云々よりもゲーセン自体の状況がよくないという話も(^^;
アーケード機と家庭用ゲーム機の差がつきにくくなったことなどが原因で、ゲーセンに人がこない→ゲーセン閉店→ソフト供給の減少と悪循環が起きているようです。
日本では8bit時代のものは単純すぎていまいち受けていない気がします。それよりも16bit時代の方が充実していた気がするので、その時代の隠れた良作、名作を稼動させるとよいかもしれません。家庭用ゲーム機に移植されていないソフトも沢山ありますし(^^;

idrouggeidrougge 2004/09/16 19:34 あのウルトラケードとやらはやっぱり嫌いです。今頃訪ねたアーケードやビリヤード館は皆持つようになったみたいですが、やっぱり遊びたくないんです。エミュレータで遊びたければうちでマメで充分じゃないですか。

idrouggeidrougge 2004/09/16 19:53 BKCさん、日本だけじゃなく欧州のゲーム誌でもアーケード不振/不況が話題になっています。BKCのいうとおり、家庭用とアケード用のゲームの差がつけにくくなりつつありますね。要するに、かつてのセガ家庭用ゲームのほとんどは小型化されたアーケード機でしたが、今日のアーケード機が全台XboxやDCなどを基にしていますよね。こんななか、ジョイスティック以外に差がなかろう。

BKCBKC 2004/09/18 00:29 欧州でもアーケードの経営状態がよくないというのは意外です。日本ではゲーム機の性能以外にも「ジャンルの偏り」というのがあって、ひとつのゲームが流行ると似たようなものが次々出てくるんですよね。
そして、経済的なものを追求した結果、冒険を拒絶して、似たようなものと続編しか出さなくなったんですよね。
ただ、日本ではエミュレータというよりはType-Xなどの中身がPCなアーケードゲームなどが出てきていますが、この動きが気になりますね。

idrouggeidrougge 2004/09/20 22:05 Hallyさんが何ヶ月前の報告によると、ロンドンのセガワールドはもう閉館しているそうなんです。ここのアーケード営業には日本のような若い女性客層も来ていないんです。プリクラや音楽ゲーム流行りがないんですから、欧州のアーケード会は一層酷い目にあっていると言えますが。更に、筐体はみんな和製ですから、「流行ると似たようなものが次々と出る」という同じ状況ですよ。残念ですが、ヨーロッパにアーケードゲーム産業ということは全然無いものです。

hallyhally 2004/09/21 17:53 BKCさん: ゲーセン不況はアメリカでも相当深刻ですよ。2001年のミッドウェイ完全撤退は、何よりそれを大きく物語っています。ピンボール方面もすでにスターン一社が残るのみですしね。イッギさんのおっしゃるように、幅広い客層を開拓してこなかったことが、海外アーケード市場のアキレス権に大きく響いているようです。あちらで通用する日本製品は、基本的には今もって格闘ゲームとガンシューティング、あと大型筐体物だけですから。日本はなんだかんだいってもまだ幅広いです。アメリカのレトロ回帰は、アーケードに限っていえば、こうした閉塞感と表裏一体で進んでいるように見えますね。

日本のゲームセンタで8bit時代のものがいまいち受けていないとすれば、それは単純さのせいよりも、むしろブームの芯を形成するものがないせいではないでしょうか。ゲームセンタの外では、ファミコンミニがあれだけ売れたわけですしね。

hallyhally 2004/09/21 17:53 idrouggeさん: うわ、スウェーデンではもうそんなにウルトラケードが浸透していますか。MAMEで十分という気持ちはよく分かりますし、正直ウルトラケードよりもStarROMsに頑張ってもらいたい気持ちで一杯なのですが、著作権保有者がこうした事業に理解を示す状況を作り出したこと自体は高く評価したいです。

家庭用とアーケード用の差がつけにくくなったという問題については、私はわりと楽観視しています。なにしろ家庭用でいくらでもプレイできるレトロゲームを、あえてウルトラケードでプレイしたがる人がいるわけで、このことはまさに、模索するべき点がハードウェアの性能以外にもいろいろあるということを物語っています。またここ二年ほどで、国内のアーケード・ヴィデオゲーム市場で専用筐体が目立ってオペレーション売上高を伸ばしていることにも注目すべきでしょう: http://www.jamma.or.jp/sangyou/

BKCBKC 2004/09/24 19:04 idrouggeさん:日本の一昔前のゲームセンターがそういう雰囲気だったと思います。日本では、そういうお店は21世紀になるかならないかのころ、そのほとんどがつぶれてしまいました。今現在、ゲームセンターと呼んでいるのは、アミューズメントパークなどという名前で呼ばれるような、既に別物だったりします。もしかしたらヨーロッパも日本の現在のゲーセンのような雰囲気のようなところは違うのかもしれないですね。

BKCBKC 2004/09/24 19:19 hallyさん:ファミコンミニが売れたのは、ただそのまま再販したわけではなく、エミュレータと、形式のコンバートという部分があるので、単純に8bitブームなのかなというと微妙かもしれません。また、ファミコンミニでも、マリオとかは素晴らしい売上ですが、他のソフトは微妙なものも…。
 売上に関しては昨今の景気横ばい・回復基調と共にあるという感じはしますね。しかし、専用筐体を買う体力のあるところがどれほどあるのかは気になります。縮小均衡のように推測される小さなゲームセンターなんだろうかと。

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