9月11日(日)「”チビよん”納車・・・即、初ツーへ」

 8月下旬に契約したホンダCB400SF(愛称”チビよん”)がようやく納車となり、今日引き取ってきた。これまでのBMWディーラーがそこの系列国産車店に手配しての購入となったため、我が”チビよん”は、BMW店の展示スペースに一回りも二回りも大きなBMW車の間に場違いな感じで鎮座していた。黒やシルバー色ばかりのBMW車の中にあってイタリアンレッドの強烈な赤がとりわけ目立っている。BMW店の店長なのに、ここの店長は”チビよん”の操作方法などについてもしっかり説明してくれた。
  諸手続が終わって、もうこの店には来ない(初回点検からは、系列の国産車店に行くこととした。そこの方が我が家からも近い)のだという一抹の寂しさを噛みしめつつ、店長等に見送られて店を後にしたのが10時半頃。今日はツーリングクラブの定例ツーの日なので納車が早く終われば現地(富士吉田市)に直行して合流するつもりであったが、間に合う時間ではないので、とりあえずは帰宅。その後は、”チビよん”にトップケースを装着するためにオートバイ用品の量販店に。すぐに気に入ったGIBIのケースが見つかったが、装着作業までの待ち時間が3時間もあるとのことで予約だけしていったん帰宅。昼食休憩後また同店に向かい、装着をしてもらってから、一路、山小屋へという、慌ただしさとなった。
  東名高速、一般道、東富士五湖道路を通る走行での”チビよん”のインプレであるが、とにかく乗りやすい。軽くて、両足ベッタリ。荷掛けフックやヘルメットホルダーなど便利な装備がいっぱい着いている。慣らし期間なのであまりエンジンの回転は上げられないが、高速で120kmくらいは簡単に出せる出力性能など。昔乗っていた機種ではあったが、その後長く大型に乗っていてまたこれに復帰すると、こんなに緊張感無く乗れるオートバイもあったのかと驚愕させられる。成熟したオートバイと言われる所以か。むしろ、乗り方があまり安易にならないようにと、自戒の気持も強く湧いてきた。
  良いことずくめのようであるが、唯一、最大に気になったのは、エンジン音である。概ね静かなのは良いが、少しスロットルをひねると、ウイーン、ウイーンと電気モーターが廻るような音がする。まだ慣れないので、エンストしないようにと今日はつい強めに回すことが多かったが、その際はウイーンがヴイーンとなって、ますます気になる。オートバイ選びのポイントをエンジンの鼓動に置く人には絶対に敬遠される機種かもしれない。しかし、オートバイをツーリングに行くための足と割り切ってしまえば、こんなに便利な機種はない。

※小屋前の”チビよん”。本当は縦に置きたいのだが、傾斜があるので、道路に沿って横置き。
  小屋には夕方5時頃着。オートバイではハチ公で一度来ただけの小屋であったが、これからはオートバイで来る回数も増えることを考えて、ひと月ほど前に車でコンクリ製の板を何枚か運んで小屋の前に並べ、駐輪スペースを造っておいた。先ずはそこに”チビよん”を置く。夜露に濡れないようにカバーも買ってきたので被せてから小屋に入り、一人で納車祝いの宴を張ることとした。
  築30年。昭和の香りがするこの小屋での最大の楽しみは、昔集めていたアナログレコードを聴くこと。テレビは置かずに自宅からオーディオシステムを持ち込み、最初はCDを聴いていたが、ある時思いついてレコードも聴くことにしたところ、音の柔らかさや豊かさが全然違う。レコードをプレーヤーに掛けるときの所作(盤を両手でくるむように持って、ターンテーブルにゆっくりと置き、スタートボタンを押してカートリッジが動き静かに盤面に降りるのを待つ)も心をゆったりとさせて楽しい。以来、時々は神田神保町の中古レコード屋にも足を運ぶようになるなど、すっかりこの趣味にもはまるようになってしまった。聴く音楽は、カラヤンから園まりまで、クラシック、オールディーズ、日本のニューミュージック、歌謡曲など雑多である。
  先日、昔の職場の仲間とマラソン合宿をした際に冷蔵庫の缶ビールをすっかり空けていたので、今日の飲物はたまたま残っていた山梨の白ワイン1本。途中のスーパーで買ってきた総菜類を温めて食べながら、これがカラになるまで何枚もレコードを掛けた。すっかり酩酊してベッドに入ったのは11時頃。すぐに爆睡した。幸せな一日であった。