hamaji junichi

composer saxophonist

「変容の対象」2011・10月2−3小節目

「変容の対象」2011・10月2−3小節目を福島諭さんに送った。







***



(昼)


今はサックスの練習途中。同じことを延々繰り返すので、脳がわいてくる寸前で休憩をとらないといけないのよ。

久しぶりに本屋さんに行き、小川洋子著「偶然の祝福」を手に取り、他には、、、とうろつくと村上春樹著「雑文集」なるものが。ぱらぱらと目次をみると「日本人にジャズは理解できているんだろうか」という項目がありそのページを立ち読む。ブランフォード・マルサリスアメリカ版プレイボーイ誌で「日本人はジャズというものを理解していない」という発言をしてい、そこからその言葉の表層的なものよりもっと根深い黒人のもつ現代性などの言及が書かれていて、途中で立ち読みを止め購入した。買いためた本がもう2冊しかないので、次は埴谷雄高の「死霊」を再読しようと思っていたのだけれど今日買ったものを先に読む事になりそうだ。

**

(夜中)


書棚の埴谷雄高著「死霊」を取り出し、序文を読み始めた。「死霊」を読むのはまた後で、、、と思っていたが何の気なしに手に取ったついでに序文を読んだら最後、一瞬で引き込まれてしまい読むのを続行することに決める。もう何度読み返したかわからないがあの文体のリズム、いや、匂いと言ったらよいだろうか、、、にいつもやられてしまう。(もしかしたら、実はもっとも愛している小説かもしれない)1998年発行の埴谷雄高の全集、第1回配本がこの「死霊」で漢字は全て旧字体。「死霊」は何ヴァージョンか持っていて、数冊に別れたものを随分愛読したがそちらは平易な漢字を使用しているので読みやすかったけれどこの旧字体で読むのは実は2回目。神田の古本屋で昔の選集の「死霊」を買って読んで以来だと思う。講談社文芸文庫のも買ったはずだが今はどこにあるかはわからない。で、その今読み始めた全集の「死霊」は買ってから1度も読んでいなかったものでまっさら。価格は8800円。良く買ったな、、、とも思うが実はそれには理由があって、その全集を買うと埴谷雄高本人の朗読CDがもらえるから買ったのである。買ってからもう13年も経つ新品の「死霊」。旧字体の漢字には少し手こずるだろうが今読みたいと思うのは何故なのか(つまり13年は読んでいなかったことになる。多分後発の文芸文庫のも未読。コレクションで買ったはず)とかは思い当たることも少しはあるが、それはそれとして没入したいと思う。と、こんなことを書かずともほっといても没入するのだけれど、、、