キェシロフスキ「トリコロール/青の愛」かんだやぶそばのせいろ食べたい


さすがにこの週はひどい。毎日のように、仕事をほっぽらかして帰ってた。いいかげん、つけがまわってきている。でも、青の愛が見たかったんだ。これで三部作を全部みたことになる。


トリコロール/青の愛 [DVD]

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映像が堂々としていて、がつがつしていないのがいい。それは、音楽/作曲を主題としているからだろうか。まさに映画な映画だ。全体として、耳も目もとても気持ちがいい。かんだやぶそばだな。濃い目のつゆで、ぎりぎり切れそうで切れないがこしのある蕎麦を食べる快楽と似ている、と言いたい。とぅるとぅると映像と音楽が染み入ってくる感じ。素敵体験だなこれは。ボーナス入ったら久々にやぶそば行きたい。


プールのイメージは何だろう。プールで主人公の女性が泳ぐシーンが何度か出てくる。主人公がプールで立って、顔を水につけて、光の屈折で、体全体がへんに折れ曲がってる映像が好きだ。


三部作の一作目だからか、監督が女優(ジュリエット・ビノシュ)が好きだったのか、女優のアップがやたら多い。たしかにこの人はむちゃくちゃかわいい。どこか知っている感じがするなあと思ったら「存在の耐えられない軽さ」と「ポンヌフの恋人」だったようだ。どちらも大学のときに見たわずかな数の映画の一部だ。大切な経験だ。よく知られたことだが、ポン・ヌフの意味は新橋である。JR山手線の新橋駅の高架下の角にはポンヌフという店がある。あれば何屋さんだっけ。


あらすじ

フランス国旗を構成する三つの色をモチーフにキェシロフスキが監督した「トリコロール」三部作の一作目。監督のクシシュトフ・キェシロフスキは、ポーランド人で、70年代を通じて数多くの短編ドキュメンタリーを手がけ、「アマチュア」、「殺人に関する短いフィルム」、「ふたりのベロニカ」などで国際的名声を得ている。74年の『終わりなし』からポーランドを代表する弁護士にして理論家のクシシュトフ・ピェシェヴィチとの共同脚本作業を始める。製作はマラン・カルミッツ、エグゼクティヴ・プロデューサーはイヴォン・クレン。また音楽のズビグニエフ・プレイスネル、撮影のスワヴォミール・イジャックは、それぞれポーランドで数多くの作品を手がけていて、キェシロフスキとも長年ともに作品を手がけている。出演は、「存在の耐えられない軽さ」、「ポンヌフの恋人」、「ダメージ」の現在フランスを代表する女優ジュリエット・ビノシュ。舞台俳優として高い地位を得ており、ジャック・リヴェット監督の「彼女たちの舞台」で映画俳優としても活躍し始めたブノワ・レジャン。そして脇もエレーヌ・ヴァンサンやエマニュエル・リヴァなどの演技派俳優で固められている。


監督
* Krzysztof Kieslowski クシシュトフ・キェシロフスキ

製作
* Marin Karmitz マラン・カルミッツ

製作総指揮
* Yvon Crenn イヴォン・クレン

脚本
* Krzysztof Piesiewicz クシシュトフ・ピェシェヴィチ
* Krzysztof Kieslowski クシシュトフ・キェシロフスキ

撮影
* Slawomir Idziak スワヴォミール・イジャック

音楽
* Zbigniew Preisner ズビグニエフ・プレイスネル

編集
* Jacques Witta ジャック・ウィッタ

録音
* Jean Claude Laureux
* Claude Lenoir クロード・ルノワール

字幕
* 古田由紀子 フルタユキコ