大平山〜社山

今日は、足尾の銅親水公園から大平山と社山を歩いてきた。

本当は鞍掛尾根辺りでボッカ訓練をするつもりでいたのだが、昨日よりも天気が良くなりそうな予報を耳にして山歩きの虫がムズムズ。2年前に計画したままになっている“銅親水公園〜大平山〜社山”のルートならウェイポイントデータも作成済みということで、昨夜のうちに“お昼頃には帰るから”と妻に断って、午前5時前に銅親水公園の駐車場に到着する。

いつもの熊スズの他に、先日購入したばかりの“冒険倶楽部 熊よけ鈴3連AY23”をザックに取り付けて4時51分に出発。足尾特有の風景を眺めながら林道を進んで行くと、次第に路上に落石が目立つようになり、歩いている最中にも2度ほど小石が転がり落ちてくる。また、落石に交じって、積雪期に足を踏み外したらしい鹿のご遺体も何体か認められ、その異様な雰囲気に少々ビビリ気味。

ようやく到着した尾根への取り付き地点(6時5分)には明瞭な踏み跡が認められたが、そのすぐ先にある鹿除けフェンスをどうすれば良いのかが分からずに少々悩む。2年前に読んだはずの先人の記録は既に記憶に残っておらず、とりあえずフェンスの西側を進んでみたが、結局上手くいかないということで、途中からフェンスをよじ上って強引に尾根筋に入る。

その先にも鹿除けフェンス(6時13分)が出てくるが、こちらは壊れていたため難なく通過出来る。ネットで保護された幼木の植えられた斜面を上っていくと、次第に視界が広がってとても良い気分。金網で保護されたヤセ尾根(6時40分)を過ぎると、間もなく三角点のある1557.2ピーク(6時43分)に到着する。

その先も1654ピーク(7時2分)〜1752ピーク(7時14分)と順調に進んでいくと、次第に笹の背丈が高くなってきて踏み跡を見失う。しかし、とにかく高い方に向かって進んでいけば間違いないということで、7時38分に無事尾根に出ると、そこには予想した以上の残雪が広がっていた。

幸いなことに踏み抜きは少なく、7時49分に大平山(1959.6m)到着。しかし、自宅に途中経過を連絡しようにも携帯はつながらず、大して疲れている訳でもないので、証拠写真を撮っただけで来た道を引き返す。

ルートが残雪に覆われているため、黒桧岳への分岐点は確認できなかったが、次第に目印が増えてくるため社山への縦走ルートに入ったことが分かる。樹林帯を抜けると残雪ともお別れであり、一面の笹原と素晴らしい展望が待っている。4年前に逆方向から歩いたときには、踏み跡を追うのに必死でこの景色を楽しむだけの余裕はなかったのだが、まあ、その頃から比べると少しは成長したのかもしれないなあ。

気分最高の縦走を終えて山頂直下の樹林帯に入っていくと、そこには再び積雪が残っていたが、赤テープと昔の記憶を頼りに無事突破。休憩している皆さんの邪魔にならないよう、あらかじめ熊スズを取り外してから社山の山頂(9時23分)に到着するが、驚いたことにそこには誰もおらず、結局、駐車場付近を除き、最後まで誰とも出会わない静かな山歩きとなった。

さて、山頂で今日初めての休憩を取った後は、2年前に上りで使ったルートを逆にたどって下山するだけ。そのときは巻いてしまった1568ピーク(9時54分)を踏んだ後は、1182.3ピーク(10時23分)を経て10時37分に久蔵雨量観測所。

以前はこの付近から東側の林道に下りるのが一般的であったが、最近は西側に下りるのが流行っている(?)らしく、もうしばらく尾根伝いに下りていくと右手の斜面に付けられたジグザグの下山路(=ピンクのテープが目印)が目に入る。それをたどって林道(10時52分)まで下りてくると、そこには“土砂流出防備保安林”の看板が立っていた。

ということで、その後は、林道を歩いて11時11分に駐車場到着。今回の総歩行距離は19.5kmだったが、足尾側から大平山へは他にもいくつかのルートが使われているようであり、次の機会にはまた別のルートを試してみたいと思います。

 相棒 -劇場版III- 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ

山歩きからの帰宅は正午を過ぎてしまったが、自宅で昼食を済ませた後、妻と「相棒 -劇場版III- 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ」を見に行ってきた。

俺はほとんどTVドラマを見ないのだが、その中では「相棒シリーズ」はやや例外的な存在であり、妻が録画して見ているものを5回に1回くらいの頻度でお付き合いさせて頂いている。しかし、そんな予備知識のあることが災いしてか、本作の“エクスペンダブルズ”風な予告編が気になって仕方なく、怖いもの見たさで映画館に足を運んでしまったというのが事の真相。

さて、そんな期待をよそに、見終わってみればいつもの「相棒」であり、まあ、つまらなくは無いものの、わざわざ映画にする必要性は全く感じられない。いつもの右京さんに比べればアクションシーンは幾分多目ではあるものの、それも密林の中を走り回る程度であり、当然ながらシルヴェスター・スタローンの迫力とは比ぶべくもない

また、隊長を含めて5人しかいないという民兵組織の貧弱さはほとんどギャグの範疇であり、女性出演者がほぼ釈由美子一人だけというサービス精神の欠如も批判されてしかるべき。本作のカギになる、殺人を事故に見せかけるためのトリックもかなり稚拙であり、犯人にとって致命傷になる証拠物件をいつまでも処分しなかった理由も全く理解できない。

ということで、山歩きの疲れにもかかわらず、居眠りしないで最後まで見続けることが出来たのだから、まあ、そんなに酷い作品ではないのだろう。しかし、映画館まで足を運ぶことの必要性については大いに疑問であり、来年あたりTVで放映されるのを待つのが一番の上策だと思います。