ロボコップ

2014年作品
監督 ジョゼ・パヂーリャ 出演 ジョエル・キナマンゲイリー・オールドマン
(あらすじ)
2028年のアメリカ。巨大企業オムニコープは世界の紛争地帯に軍事用ロボットを輸出し、巨額の富を得ていたが、国内では法律によりロボットの使用に大幅な制限が設けられていた。CEOのセラーズはロボットに対する市民の嫌悪感を払拭するため、機械のボディに瀕死の重傷を負った警官アレックス(ジョエル・キナマン)の頭脳を組み込んだ新しいタイプのロボットを開発するが….


ポール・ヴァーホーヴェン監督の大ヒット作「ロボコップ(1987年)」のリメイク作品。

時代背景や大まかなストーリーはオリジナル作品とほぼ共通しているのだが、監督が変更されたことにより、ヴァーホーヴェンならではの“グロテスクなユーモア感覚”が影をひそめ、健全なアメコミ・ヒーロー物的な側面が全面に押し出されているといったイメージが強い。

一番大きな違いは、アレックス自身が一度も死んでおらず、再生する前の記憶や人格をそのまま持ち続けていることであり、途中、マシンとしての機能を向上させるために人間的な感情を奪われてしまうというエピソードが登場するものの、間もなく自力で回復してしまい、“アレックス=ロボコップ”の関係はきちんと維持されている。

このため妻や幼い息子との絆も途切れることは無く、アビー・コーニッシュ扮する美人の奥さんがヒロインとしてきちんと機能している点はとても良いのだが、反面、ロボットとしての制約が比較的緩いため、観客に“何でもアリ”みたいな印象を与えてしまうのが大きな問題。プログラムによる制止を振り切って、自分の意思で行動するという感動のラストも、正直、あまり意外性は感じられなかった。

唯一人の大物俳優であるゲイリー・オールドマンが演じているのは、ロボコップ開発の責任者であるノートン博士。オムニコープに雇われている関係上、上司であるセラーズの命令には逆らえず、ロボコップに対して色々と非人間的な措置を施すことになるのだが、根は善人であり、最後はロボコップの味方に付くというなかなかおいしい役どころだった。

ということで、オリジナルの方は続編&続々編まで製作されたのだが、このリメイク作品のシリーズ化の可能性はというと、正直、かなり微妙なところ。結局、主人公のキャラ設定に工夫が乏しいため、よほど意外性のあるプロットを思いつかない限り、何をやっても他のアメコミ作品の二番煎じになってしまうような気がします。