梅雨の晴れ間の茶臼岳

今日は、妻&娘と一緒に那須の茶臼岳を歩いてきた。

実は先月3日にも一度トライしているのだが、そのときは歩き出して間もなく娘の体調不良が発覚してあっさり終了。今回は、前日は早めにベッドに入る、当日の朝食はしっかり食べる、車内ではできるだけ居眠りをしない、歩き出す前に準備体操を行う等、万全の態勢を整えた上で午前7時27分に峠の茶屋の駐車場(=下の方)を出発する。

さて、梅雨晴れの日差しはなかなか強烈であるが、幸い娘の体調は良さそうであり、登山口の鳥居を潜って10分もしないうちに前回の記録を更新。樹林帯を抜け出すと、朝日岳へ向かう登山者の姿が稜線上にハッキリと認められる程の快晴であり、短い休憩をこまめに挟みながら8時42分に峰の茶屋に着く。

小屋の中に入り、持参したおむすびやキュウリの漬け物等を食べながらゆっくり休憩するが、娘は依然として元気そうな様子。うん、これなら茶臼岳まで問題なく行けるだろうということで、再出発後も岩だらけのルートをゆっくりしたペースで進み、9時48分に念願の(?)茶臼岳。

初登頂となる娘は、山頂の“お釜”が想像より貧弱だったことにややご不満の様子だが、まあ、それなりの達成感は感じて頂けたようであり、家族揃って満面の笑顔で二度目の大休止。南側に薄いガスがかかってしまったのは残念だったが、その気になればいつでも来られることが分かったので(?)特に不満はない。

さて、10時15分に下山に取り掛かり、ロープウェイの山頂駅を目指してのんびり下りていく。2/3くらい下ったところで便意を催した俺は、休憩中の妻&娘を残して一人足早に下山することにしたのだが、悪いことは出来ないものであり、途中、足を滑らせて右手にまさかの擦過傷。再会した妻&娘には笑われてしまったが、その後は何事もなく11時過ぎのロープウェイに乗って楽々下山した。

ということで、途中で諦めた6月3日の山頂は強風だったらしいが、この日は穏やかな晴天に恵まれたということで、まあ、結果的には大正解だったのだろう。大丸温泉旅館の露天風呂で汗を流した後は、久しぶりに立ち寄った南が丘牧場で残ったおむすび等を平らげてから無事帰宅。さて、娘の次なる試練の場はいったい何処になるのでしょうか。

 モンスター

2003年作品
監督 パティ・ジェンキンス 出演 シャーリーズ・セロンクリスティナ・リッチ
(あらすじ)
フロリダ州で売春婦をしていたアイリーン(シャーリーズ・セロン)は、満たされない孤独な日々に嫌気がさして自殺を決意。死ぬ前に残った5ドルを使ってしまおうとあるゲイバーに入るが、そこで知り合った同性愛者の女性セルビー(クリスティナ・リッチ)と意気投合してしまい、彼女と二人で暮らすための金を稼ぐために再び売春婦として見ず知らずの男の車に乗り込むことに…


シャーリーズ・セロンアカデミー賞の主演女優賞に輝いた作品。

全米では、現在、ガル・ガドット主演の「ワンダーウーマン」が絶賛公開中なのだが、我が国での公開は8月25日の予定であり、もう遅すぎるったらありゃしない。仕方がないので同じパティ・ジェンキンス監督の旧作でも見てみようかと思って調べてみたところ、驚いたことに長編映画はこれ一作きりだった。

さて、本作の噂は以前から聞いてはいたのだが、あのお美しいシャーリーズ・セロンが13kgの体重増加と特殊メイクとで醜女のシリアルキラーを演じているという情報からでは、正直、鑑賞意欲はなかなか湧いてこない。おそらくこんな機会でもなければ一生見ることのなかった作品だと思うのだが、内容は想像したとおりの“痛ましさ”だった。

ベースになっているのはアイリーン・ウォーノスという実在の女性が1989年から1990年にかけて起こした連続殺人事件であり、先日拝見した「テルマ&ルイーズ(1991年)」も同じ事件をモチーフにしているらしいのだが、「テルマ〜」が依然として“男性からの救い”を前提としている(=それが足りなかったから悲劇は起きた。)のに対し、本作ではそんな男への淡い期待はとうの昔に捨て去られてしまっている。

おそらく、そのあたりは本作の監督・脚本を担当したのがパティ・ジェンキンスという女性だったことが深く関係しているのだろうが、容姿にも才能にも環境にも恵まれなかった主人公にとってアメリカ流の自由主義個人主義はさぞかし過酷なものだったに違いなく、見終わってからの後味の悪さは絶品(?)だった。

ということで、本作の後味を悪くしているもう一つの原因は(おそらく)主演のシャーリーズ・セロン。彼女の役作りは評価されてしかるべきなんだろうが、特殊メイクを落としてしばらくダイエットでもしていれば再び絶世の美女に生まれ変われる訳であり、今は亡きアイリーン・ウォーノスの人生との落差を考えると、正直、絶望的な気持ちになってしまいます。