パシフィック・リム:アップライジング

今日は、妻&娘と一緒に「パシフィック・リム(2013年)」の続編である「パシフィック・リム:アップライジング」を見てきた。

期待の続編ではあるが、脚本・監督が前作のギレルモ・デル・トロから新人のスティーヴン・S.デナイトに変更されているのが大きな不安材料。全米での興行成績を見ても、第一週目は首位を獲得したものの、翌週以降の落ち込みが激しくて不安は募るばかり。娘と二人して“大丈夫かねえ”と心配しながら映画館へ向う。

さて、ストーリーは前作から10年後の世界を描いており、環太平洋防衛軍(PPDC)を辞めて違法な古物営業(?)に従事していたジェイクが、一人でイェーガー製作に取り組んでいる少女アマーラに出会うところから話は始まる。ジェイクは前作で地球を救った故ペントコスト司令官の息子という設定であり、義姉である森マコの計らいによってアマーラともどもPPDCに復帰することになる。

まあ、ここまでは許せるのだが、その後、“Kaiju”を復活させるまでがなかなか大変であり、1.謎のイェーガーにPPDCを襲撃させる→2.それに危機感を抱いたPPDCがシャオ産業の開発した無人イェーガーを導入する→3.無人イェーガーを暴走させてKaijuが地上に出るための裂け目を作らせる、というちょっと面倒くさいシナリオを採用。

その結果、各イェーガーやそれに乗り組む訓練生たちに関する情報を観客に提供する時間的余裕が無くなってしまったのが敗因の一つであり、最後の決戦の時を迎えても親近感を欠いたイェーガーに対して上手く感情移入することが出来ない。ちなみに、一緒に見ていた妻は、新田真剣佑の扮する訓練生が日本人だとは気付かなかったらしい。

さすがにイェーガー対Kaijuのバトルシーンは、映画館のスクリーンで見たせいもあり、なかなかの大迫力で面白かったが、ラストの絶体絶命のピンチの際に駆け付けてくれるスクラッパーはやはりアマーラに操縦させてあげたかったところであり、そんなところにも“ロボット愛”の欠如を感じさせる脚本であった。

ということで、事前の不安が的中してしまったというのが正直な感想であり、これではマイケル・ベイトランスフォーマー・シリーズとの棲み分けが難しいんじゃないのかなあ。ギレルモ・デル・トロの再登板があるのなら話は別だけど、現状のままでは三作目が作られても映画館へ足を運ぶ気にはなれないと思います。