南太平洋

木曜日に無事戻った。帰りもビジネスクラスにアップグレードしてくれて、この航空会社のブロンズメンバーになった。やっぱり快適で、帰りの運転も珍しく眠くならず帰ってこれた。
次の日の昨日も早朝から、活動、活動、レッスンやダンスなどで夜の11時過ぎまで、活動したが、数時間しか眠れなかった。
今日も早朝から、活動、夜は、ミュージカルに行ってきた。出し物は、「南太平洋」。内容も音楽も知りすぎるくらいよく知るもので、その内容で、かなり人種差別のことや偏見がはっきりと語られたり歌われたりするのだが、そういうことを、個人的にとるようなことはないくらい、いつも芸術として鑑賞しているのだが、一般では、ひょっとして違うのかもしれないと思うことがあった。
会場でダンスでよく知っているとても素敵な老夫婦に偶然会ったのだが、終わったあとで、ショーはよかったねって、声かけたら、奥さんが、私の手を取って、yes, but I know it was really hard on you.(そうね、でも、あなたには辛かったわね)と言ったのだ。私は、ストーリーはあまりにもよく知っているから、そのようには感じないから大丈夫ですよ、と言ったけど、ちょっとびっくりした。
内容としては、人種偏見を超えて、愛が勝つというテーマであるのに、そんな人種偏見の部分を強調して取り出して鑑賞しているようなのだ。こういう人種問題の話題なんて、世界中に存在する、あまりにも古い課題なのだから、私は入り込んでその場面の立場に立とうということはあっても、個人的に取ったことはないから、やっぱり驚いた。私に気を遣って話しかけてくれた言葉かけから、かえって、変な気持ちになったのだ。
オペラの「蝶々夫人」を見に行ったときにも、友達が、あなたには辛かったかもしれないけど、どう思ったって聞かれたとき、その時にも同じように思った。そういう話題など、世界中で捨てるほどあるようなありふれた古典なのに。
世の中の人たちは、そういう風に反応する人が多いということなのだろうが、自分で少数派にならないと、最近の同姓婚とか、少数派の意見や立場を本当に理解するのは、かなり難しいということなのだと思う。まずは知(頭)より、感情で、反応しがちな人間なのだから。もっと、感性を高めて、多面的見方を訓練したほうがいいのだと思う。