昔の雑記から。

まず、言える事。
それは、回を重ねると言う事を上手く使っている、この一点でしょう。
なぜか知らんが、この人は前後編の前編の終わり方が異様に秀逸です。 ただ単に自分がそういういやな後味を残した引き方が好きなだけかもしれませんが。 むしろそっちの公算が高いな。 だって5巻の終わり方なんて最高だと思うもん。

ねむ・・・。
引用 “あの子自身の選んだ素敵で悲しい『物語』なんだよ”
さてさて“魔女”が出てくるだけですさまじい違和感をかもし出せるようになってきたな。 素で恐ろしい…。

なぜにこれのメモを書くときは眠いとき限定なのでしょうか? (知るか)
今回もおいしい所は“魔女”に持っていかれる罠。
しっかし、伏線の張り方がかなり異質ですな。 異質じゃない? まさかそこ伏線でしたか的な回収の仕方で、どこまで考えてやってるんだろうね、これ。
今まで無造作に投げかけられていた“不自然さ”が唐突に意味を持ち出してきてましてン。 後付け設定ではなくて、明らかに狙って配置していたんだろうそれらの伏線が、
あまりに上手くはまること、それが更に“違和感”を膨らませるのです。
ただ、本当にタイトロープな回収の仕方なので、都合よく設定を変えているように見えかねないな。 もう少しゆっくり回収したほうがよかったのかも?

よく良く考えるとこういう短編というのははじめて見るんだよなぁ。 よかよか。
引用。
“「素晴らしい! なんと可愛いのだろう! おお、可愛すぎる! 目もくらまんばかりだ、ああ、可愛さは罪! その神々しい可愛さは、征服後の世界の隅々まで照らす光となるだろう!」 もう何がなんだか。”
はははははははははははははは!(←かなりつぼだったらしい。)
最近このコメディのりってご無沙汰だったからねぇ。
自分が気に入っているのはこういう部分が大きいと思うんだよ。

今回はあんまり話しが大きく進んで無かったり。 前哨戦だよな、今回って。 ゆえに次回からの怒涛風味な展開に期待したいです。
一言で訳すなら新キャラの登場から退場まで。
 編集部主導で変な企画立てんなよ!! とかいって見るテスト。 まあ上手い具合にワンクッションになったので、今後の流れが幾分かよい方向に持っていきそうですが。
さて、瓢箪から駒となるか!!

  • 『ヨワムシのヤイバ〜THE EDGE〜』

“「――汝が死よ顕れよ」”(扉見開き)
読んでからちょっと時が経ってしまいましたが。ストレイトジャケット五巻。進むのか進まないのか。 榊さんはやっぱり、重め展開含みじゃないとコメディ方向にいけないのかと思って見たりした。 なんかそういうのを久しぶりに見たような。って前にも言ってたか。 さておき、黒いのを書こう書こうとすると、どうにも俺の暗黒面に直撃するのでやめてください。 少し鬱になりますた。
でもねこたんか〜あいいので全面的に許します。 藤城さんに感謝しろよ!(←なに様ですか)

内容を要約する言葉。「いや、これは厳密に言うとSFではありません、バイオ・サスペンス・ホラーなのです。」(上巻138P)
自分で言ってればいちいち突っ込む世話はいらんですね。
全体的に「蓬莱学園の魔獣!!」をほうふつとさせる雰囲気。  ごめん、あれはそんなに好きじゃないんだ。 面白いには面白いんですけどね。

言える事は、
「これは芸術家の話だ。 そして詐欺師の話で、ついでに氷菓子の話でもあり、さらにゲテモノの話ですらある。 しかし何よりも、どんな言い方よりも、こいつを表わすのに最適の言い方がある。 これは愚か者の物語だ。」(p16より)

“それはね顕子ちゃん、生きているということ、生命というものがこのよにあること、それ自体がひとつの奇跡だからだよ”(118p)
相変わらず、俺はこの人が好きなのか嫌いなのか分かりません。 デフォで買うくせにです。 押さえて置こう、では無く読みたいからなのですが、うえお久光たんとか古橋さんとか、川上さんとか弥七郎たんとかに比べて優先度が低い感が否めません。 でも紙一重と言うか、なんか釈然としない溝のようなものを感じますが。
なんでこう、もう一歩踏み込めないのか。 思い悩ませてくれると言う事で、最悪嫌いではないと思うんですけどねぇ。 読ませてくれるんだけどなぁ。
今回はちょっと悪いと思います。

ういうい。 最後が微妙に納得いかん事を除いては、おおむね面白かったと思います。 
好きなのか嫌いなのかが分かりません。 いや、嫌いでは無いんですがとは前にも書きましたが。
ん〜? 好きとは違う軸にあるものなのかもしれません。
つーか、どうも上遠野たんは“好き嫌い軸”にでは無く“評価軸”にのっているんような? 今回は総合では結構好きかもしれません。

「本音と自分の中の哲学(彼ら自身はそんなご立派なものだとは考えていないだろうが)に従って路地裏を駆け抜ける男たち。飾り気の無い、けれど愛すべき野郎どもの物語。」(P309 後書き偽より)
少々説明が無いところも有りますが、そこは本筋には全くと言って良いほど関係ない部分なので、之を問題視するのは意味がなさそうです。(でももう少し<錬金術>に言及があってもとかおもったり)
語るべきそれは、疾走感とデモ言うのでしょうか。 見事なまでの交錯劇が一点に収束するとき、怒涛の場面展開が待ち構えているのです! あ〜。燃えるな。
この人ってこの展開択一なのが問題のような気もしますが、元来この展開しかやってないんじゃないかと思ってみましたり。

  • 『ファントム ツヴァイ』

“だが私が骨を埋めると覚悟したマイナーリーグは、
もしかして私の想像していた以上に領土が広いんではなかろうか。”(282P後書きより)
これ以上続きませんように。ゃんときれいに終わってるんだから変に続いてはいけません。
内容は、“アイン”の続きです。前を読んでいるのが必要条件です。 初っ端から、それはもう急転直下で話しが進むために、忘れてると状況に着いていけない罠。 それさえ分かってればきちんと終わる“Phantom”が見られます。
ムームー。むしろまとめてひとつで見たかったよう。
はてさてそれはさておき、抜き出し部分ですが。メジャーとマイナーの境についての考察というか、虚淵玄の自分の立ち位置に対するぐるぐるから。
自分自身が思ってるよりメジャーとマイナーは明確に分かれていないのでは?ってことでしょうか。 案外自分主観の区分けって世の中とずれてるものなのかもしれんです。

“「諦める愛なんて、ないよ」”(p78)

今回は番外編です。
今回は過去編です。
今回は補足編です。
はてさて、それはいつものようにさておいて、上の言葉です。
この台詞は全く持って意味深です。 現在(?)の状況を思い浮かべると、なんとも味わい深い物が有りますねぇ。 結局、小鳥遊は諦めていないのでしょうか?とかね。 コレ見た後で一巻とか読むと少々違って見えるんでしょうなぁ。まったくもって補足編です。
そもそも一巻は受賞作であって、キャラ感の関係が上手い具合に書ききれてなかったわけで。ゆえに銀賞だったのでしょうし。 それが上手い事やっていくには合間合間に微妙にエピソードを追加していくしかない。 つーわけでちまちま補足編的な巻があるのが“悪魔のミカタ”の基本なのです。
その巻が邪魔に感じるか否かが好き嫌いを分けてそうですね。
でも、こう言う風に積み重なっていくってのも、結構乙なものですね、とか思ったり。
内容についてですが、いつものように具だ具だと行きたいです。中盤までどうかなでしたね、実際。 どうも、堂島コウがいないのが堪えたようです。 なんか思っていた以上に気に入っていたようですな。 ああなんかあんまり黒くない! でも、なんだかそれもいい。 黒いというより色違いと言う趣ですね(意味不明)。
そこかしこに見え隠れする本編の補足群が何か良い。 あんたら、一桁台の年齢の癖になに運転してますか。 基本的に前が見えないのは当たり前です。 よくそれで無事故でたどり着けたな、ほんと。 もうこの頃から舞原妹は舞原妹なのですなぁ。ああ本当にコレがどう転んで今の小鳥遊になるんでしょうか。 ヘンナ生き物は何なのでしょう? 知恵の実? ゆやゆよーん。 アイパッチ神主って・・・。 日奈の話をガシガシ追加してきて増すなぁ。 最初がほとんどないんだからあと付けしかねぇよなぁ。 それもまた良し。 しかし、悪魔のミカタの登場はないんだろうかねぇ。 なんとなく次の巻で伏線として絡んできそうです。
 ゆよ〜〜〜〜〜ん!中原中也

『これからも・・・きっと変わらないでしょう。
ただ神というだけで、唯一絶対の万能の力を持つというだけで、そして確かに存在するというだけで、人はあなたに戦いを挑む。
挑み続け、倒しに来る』
うい。前回の時点では、少々低い評価でしたが、
今回のを合わせて、今までの“悪魔のミカタ”で二番を与えたい。(四巻、“パーフェクトワールド・休日編”はどしようもなく自分の趣向に沿った物であるゆえに、一位は与えられない。つーか永世一位になると思いますが)
今回で過去の補填と未来の布石を同時に済ます事が出来たと思います。
さて、前回は異様に感じた(個人的に)んですが、それは今回のラストへの布石であるとは読んでいました。
が、こうも上手く締めくくってくれるとはっ!! やは り全体を構成する力は並みのものではないと再度実感。 前回の(個人的)異様感があったのは、どこで小鳥遊の改心ルート(?)にいくのか―下世話に言えばあっちの道に踏み込むのかですが―を待っていたからなのかもしれません。

うわ〜どうしよう。面白くないかも・・・。 カーチェイス部分はなかなかの出来栄えだったし、普通に評価するなら面白いと言うべきなのですが、二部構成の為に続きが気になってしょうがないということで面白くないとしているのでしょうか。それは無茶だ。
 ああそうか。中かきのネタが面白かったせいで本編がつまらなかったのではと勘違いしてしまったのかもな。それこそむちゃですが。 ネタ詰め込みすぎというか、今までにちょっと伏線張りすぎたなぁという感じがほんのり。ううううう次はうまく行くかなぁ。
あんまりにも印象に残ってないなぁ。 どうしてここまで印象に残りませんか。 話自体が終わって無いというか、アクション主体だとうえおたんの面白さが滲んでこないからなのかな。
 ここは単純に“堂島コウ”が悩みっぱなしだからでしょうか。 やっぱり次の巻次第なのか。

「あんたはしあわせになると言ったな」
「ならばおれはこいつに問いを乗せ、撃つ」(p183)
 
見せ場も見せ場な所から。
コレがきっちり巻終了までの伏線なのも、さすがです。 つーかなんですかね、上巻の低調を下巻の盛り上がりに活用してませんか? 意図的に下げ気味と言うか、今回も堂島コウの低テンションが全体のムードの停滞(しつこく俺主観)の原因だったと推測出来ますが、下巻になって一気に切り替わってからの良い事良い事!!
エピソード投入のタイミングがうまいというのは、こんなにも優れた事なのでちねと思わずにいられません。 ただ正直言って今回は,やけに伏線を廻らし過ぎで、そろそろその辺を少なくして話しを進めて欲しいとは思います。 その方がすっきりとしてくるんじゃないか、と言うかそういうのが読んでみたいだけですが。
タン、タン、タン。

特に抜き出すような場所もなく。ぬぅ〜。後半まではなかなか良い展開だったんですよ? んだども、終盤の収束させ方が・・・。ちょっと要素が多すぎたと思います。もうちょっとタイトにするべきだと。 でも、本当に後半までは良かったですからねぇ。惜しい。
 こっそり絵買いだった事を明記して終わりにする。

  • 『アウトニア王国再興録3 でたまか 天下大乱編』
    • (鷹見一幸:Ciyoko:角川スニーカー:237P:533円)

“あなたのことはきっと私が守ります
私のことを、アウトニアのことを一生懸命救おうとしてくださるあなただから・・・・・・
私がかならず守ってみせます”(7P)
これがこっそりと大いなる伏線だったり。
それはさておいて、なんかうまく行ってませんと言うか、尺がおかしい。 もう一回で終わらせるつもりだったとは思えませんな。 後の方に行くにしたがって、どんどんいっぱいいっぱいになってるというか。 最初の話とかが、かなりスルー気味なのですが。 尻すぼみでないかと思ったり。

  • 『アウトニア王国再興録4 でたまか 驚天動地編』
    • (鷹見一幸:Ciyoko:角川スニーカー:301p:590円)

もう一回あるそうです。
それから、前回の今一感の理由が何となく分かりました。 たぶん、瑣末な部分が少なかったからだと思います。 鷹見一幸のおもしろさは、ちまちました挿話にあると思うのでした。
ゆえに、やけにせっつかれるように進んでいた三巻は、いまいちちぐはぐだったのかもしれません。 一巻増えただけで面白さが戻ってきましたからねェ。
次の巻で二部終了。