『シャドウバース』で最近CPUを殴っているデッキについて 第六

俺にできることは無駄にデッキを考えることくらいさ

 シャドバがそろそろひとまずの終わりを迎えつつある昨今、でもデッキを作りたい! という欲求のまま、なんか変なコンセプトのデッキを作ってCPUを殴るというのをしております。
 対戦できるようなネタじゃないというか、明確な欠陥があるのでCPU戦くらいしかまともに戦えない気がするデッキばかりが思いつきます。今回のデッキなどはアグロに引き倒されるのが確定的に明らかですし。
 ということで、そういう変なネタデッキについて、ここで記していずれ見直してそういうのもあったな、というほくそえみの楽しみの為にここでデッキを晒して楽しもうと思います。俺が楽しければいいのだ!
 そういうマインドセットはさておき、それではいってみましょう。

デッキ名は<必ず9枚という意志だッ!>になります

 今回作って遊んでたデッキは、〈インフィニットウィッチ・ドロシー〉の能力を全開まで使うというものです。デッキ名は上記であり、つまり手札9枚まで必ずする、という強い意志力でやっていくデッキになります。
 デッキ構成はこのようになっているわ。(VPのフレイ声で)

 今回のデッキは前述通り〈インフィニットウィッチ・ドロシー〉を最大限まで使うデッキです。

 〈インフィニットウィッチ・ドロシー〉は手札を9枚になるまでドローし、それにスペルブーストを3回する、というだけなら超手札爆アドカード過ぎて教えはどうなってんだ教えは! レベルですが、勿論要件はあります。
 それが、スペルブーストできないカードが出たら引くのが止まる、というものです。つまり、普通に構築するとドローがちょくちょく止まることがある訳です。
 だが、逆に考えるんだ。スペブできるカードだけで構築すればいいさと。
 ということで、色々な試行錯誤の末、上記構築の形に落ち着きました。これに漏れたカードなどについては長くなりすぎるので軽く触れるのみとします。こっちのがいいじゃね? となるのがあるかもしれませんが、とりあえず今私は上記構築なのです。

 これらが選考から漏れたやつらです。
 さておき、各カードについてみていきましょう。

各カード紹介


 まずはこのデッキのコンセプトメイン、〈インフィニットウィッチ・ドロシー〉。大体既に能力は書いてますが、こいつはコストをスペブで下げるので、コストを低くすればするほど手札に入ってくるカードが使いやすくなるのでとことん低コストにしたいところです。
 後はコスト順に見ていきます。

 〈ナイフトリック〉はこのデッキで貴重な1コストスペル。スペブできる1コストスペルはこれだけなのだ!
 ネタ的には1点ダメージ。スペブ5回でもう一枚手に入るドン! ですが、これを1回分のスペブ用で使うので大体スペブ5回する間がないのだ!
 1コストスペルゆえ替えは効きませんが、一応〈陰陽の秘法〉と替えることも検討していいです。それだとドローが止まってしまうんですが、それだけの価値はあるスペルではあります。今回はコンセプトを維持するためにその選択はしませんでしたが。

 2コスト最初は〈決意の予言者・ルーニィ〉。能力はスペブ回数に応じて使えるようになる、というタイプ。
 結構使える能力が多く、スペブ回数重ねたい。んですが、10回以上スペブすると〈決意の予言者・ルーニィ〉を3枚手札に加える、というやや微妙なものがついてきます。なので7回を目途に使っていくことになります。
 7回は十分多くねえか? 10回とか行けるの? と思われるでしょうが、今回の構築だと割とすんなり10回越えがあるので、マジ注意がいります。とはいえ、2コストでスタッツがあって能力も優秀でスペブ1回なので抜く訳にもいかないという中々の悩ましい一枚となっています。
 2コストフォロワーは〈栄光の華・エレノア〉や〈エイル〉などを入れる手もありますが、今回は進化権の関係で入れていません。スペブ回数もいるから、中々手が回らないと判断してのことです。

 次は2コストスペルの〈リキッドスフィア〉。〈ウィンドブラスト〉の上位互換カードで、スペブ回数で火力が高まる、だけではなくスペブ5回越えると対象が2体になるので、火力が上がりつつ除去対象も増える、というお得カードです。
 ランダムな点だけが弱点という感じで、2コストスペルとしては王道の一歩先の性能です。そして2コストスペルだけで偉いまであります。

 〈コールメロディー〉は〈マジカルリス〉か〈ウィズダムオウル〉のどちらかをチョイスで手札に加える効果のスペル。またスペブ5回以上でその加えたフォロワーのコストを0に、という良効果持ちです。
 加えるのは基本的に〈ウィズダムオウル〉。スペブする効果を、ファンファーレと進化時にします。
 なので上手く回せば2コストで3回のスペブが可能、というのが地味に効いてきますし、普通に4コスト使って3回スペブを回すのでも十分なので、わりとこのデッキの要のスペルかもしれません。
 2コストスペルは他は〈ウィンドブラスト〉はやはり入れる案もあります。ランダムじゃないのはそれなりに有用ですが、やはり〈リキッドスフィア〉の下位互換感はあります。

 3コストに行きましょう。まず〈ベビーウィッチ・エミル〉。わりと古のカードで能力的には所謂バニラですが、3コストでスペブでコストが減るタイプ、なので上記ドロシーの効果で引っ張ってくると0コストで配置できる、というのが強みです。
 枯れ木も山の賑わいというところはありますが、後述の〈次元の超越〉があるので、0コストで場に並べるだけでもアドになるゆえ、採用しています。

 〈万能の奇跡・メルティーナ〉はスペブ1回とドロー2枚の基礎能力と、スペブすると更に発動できる能力が増える、というルーニィと似たタイプです。
 スペブ5回でPP2回復とランダム3点ダメージ、10回でEP1つ回復、と性能的にかなりいいものがあります。ただスタッツが1の1と貧弱なので、是非とも能力をフル活用したい、というフォロワーとなっています。ルーニィみたいにデッキの形と合わない能力はないものも利点です。
 特に進化権回復はデカいですが、その部分を〈天外の片鱗〉で担う手もあります。こちらは7コストでスペブでコストが減るタイプで進化権回復しかしませんが、分かりやすい性能なので進化権を求めるならこれもありかもしれません。

 4コストいきましょう。〈魔導の暴走〉は全体除去スペルで、基礎3点にスペブで火力が増すタイプ。ついでにドローもするので優秀です。4ターン目に3点全体ってどっかの4コスト全体除去スペルが泣くレベルです。
 4コストとやや重めですが、これに競合する〈アイスストーム〉が同じコストになる時にはこちらは7点飛ばせるので、優位性はこちらにあると見ての採用です。
 4コストではフォロワーの〈カードキャスター・マリ〉がコストを下げていくタイプでドロソでラストワードにスペブがありますが、ドロー要素は多いデッキなので入れていません。

 5コストです。〈石英の魔女〉はドローとスペブのある一枚で、コストをスペブで減らせるのが大きい。上手く序盤でスペルを引いてこいつのコストを減らすのはこのデッキの目的の一つです。
 地味にスタッツも弱くはないのも魅力の一つ。最大火力が低いデッキなので、少しでもダメージが狙える場面ではこいつでも顔を張りたいところです。
 同じ5コストの〈カオスウィザード〉はドロー量が多いですが、スペブは進化しないとできないので、進化権は違うとこに使いたいこのデッキには向いてないと判断しました。

 〈チャクラムウィザード〉はファンファーレと進化時で、3点ダメージと1回のスペブを行う為、一枚で除去とスペブを両立できる稀有な一枚。進化すれば自身で殴ることも出来るので、一枚で三面潰す、という盤面干渉力は魅力的です。
 基本的に進化を使うことが多いカードで、コストもスペブで減らせる上に5コストですから、上手く減らして使えば他のスペブを助けることも可能です。
 進化権が無くても最低限の仕事はできるので、入れて損はないと判断しました。

 6コストの〈刃の魔術師〉はスペブでコストが下がる疾走フォロワー。元々のコストも高すぎないので、こういうデッキならとりあえず放り込んでおいていいという便利な一枚。2点疾走なので強すぎはしませんが、低コスト、特に0コストで並べて殴るとかできるとやはり強みを感じます。
 他の疾走フォロワーとしては〈双刃の魔剣士〉もありますが、8コストと重めなので今回は〈刃の魔術師〉の方を選択することにしました。2点ダメージが飛ぶのは何気に魅力ではあるんですけど、やっぱコスト8は重い。

 8コストとしては〈炎の握撃〉を入れています。疾走フォロワーを使う上で、でかめ守護を突破する方針は要るな、という判断です。確定除去はあって損はない。他にいい突破法があればそっちを使いたいけど、あんまないのでこれでいってます。

 〈グリモアソーサラー〉は9コストをスペブで減らすフォロワーですが、白眉はスペブ2回です。上手く使いやすいところまで下げてスペブで後続を援護するのが最大の狙い。フォロワーとしては突進持ちなのでぶつかっていくタイプでもあります。これを上手く低コスト化するのもこのデッキの目標です。

 12コストと、スペブで下げないとまともに使えない〈破式の執行者・シュマエル〉は疾走打点を求めたり、守護を求めたり、必殺を求めたりと状況で使い道が変わってきますが便利な一枚。このデッキの最大打点なので、顔詰めるのに役に立ちます。
 代わりと言ってもそんなないですが、〈真実の狂信者〉がコストが少し安く打点も近いので、ジェネリックシュマエルとして使えなくもないです。

 最後は20コストの〈次元の超越〉。基本的に大火力で殴るタイプのデッキではないので、追加ターン貰えるというのは是非もなし。
 コスト20をスペブで下げるの、間に合うの? ではありますが、このデッキは中盤から〈チャクラムウィザード〉とか〈グリモアソーサラー〉とかをバリバリ張っていくと瞬く間にスペブが貯まるので、意外と無理なく使うことが出来ます。その辺の話は次の項でします。
 似たフィニッシャーとしては〈陰陽の開祖・クオン〉という手もあります。それはそれで構築が変わってくるのでまた考えたいです。
 とりあえず、こんなセットとなっています。

スペブ回るのか問題

 このデッキでスペブがちゃんと回るのか、というのは問題として立ち上がってきます。
 正直に言うと4ターンを捨てる気概はあるか? というレベルで序盤がとにかく困ります。困るというか手札に低コストこなかったら諦めるしかないのでむしろ困らないまであります。
 特に初手の引き直しが難しく、〈ナイフトリック〉が来たら「ふふ……小躍りしたい気分だよ」ってなるくらいに嬉しいし、〈コールメロディ〉があったら嬉しさ天元突破です。
 が、それ以上にスペブでコストが減るカードも必要で、なので最強の布陣は〈ナイフトリック〉、〈コールメロディ〉、〈チャクラムウィザード〉という結果に落ち着いたりします。ドロシーは流れで出てください。一応、出るカード全てスペブが関係するので、どの流れでぽろっとカードが出てもスペブ損はしないんですが、低コストスペルは基本スペブ回す方なので、高コストでスペブで減らすのが同時にないと微妙にもったいないので悩ましいです。
 とはいえ、4ターン目まで捨てるとアグロにフルボッコなので、上記で言うと〈魔導の暴走〉がいれてあります。4ターン目で困ったときにえいや! とする一枚です。これでも全然止まらない場合はさぱっと諦めるくらいの気概でやりましょう。
 このデッキ、〈チャクラムウィザード〉や〈コールメロディ〉からの〈ウィズダムオウル〉、あるいは〈グリモアソーサラー〉などが使え始める中盤から一気にスペブが回り出します。一回高回転すると瞬く間にスペブが貯まるので、そこがこのデッキの楽しさです。
 ドロシーも低コストで出せれば、その後の展開も素早くできるので、やはりドロシーも早めに欲しい。その為のデッキでもある。まあ、中盤以降に出たらすぐにコスト安になるので問題は薄いです。中盤までが大変ですが。
 デッキの最終的な狙いはシュマエルとか刃を出して顔を殴ることですが、サブプランの超越も視野にいれておくとまた違ったやり口も出てきます。
 とはいえ、中盤からスペブが回るとはいえ、やはり20のコストを0にするのは大変です。なので一桁くらいのコストにして、他が0コストになっている、というのが超越使う場合の狙いではあります。
 この辺が決まると、気持ちいいですが、やっぱりアグロはどうにもならないので、そういう時は諦めてください。という潔さをもちたいところです。

まとめ

 全てのカードをスペブ対応にする、というのは〈インフィニットウィッチ・ドロシー〉が出た時からやってみたかったのですが、カードプールが貯まった現在なら、というのでやってみたら一応なんとかCPU戦はできるレベルにはなりました。実戦で使えるかは知らぬ知らぬ。アグロが本当に無理なので、そこはCPU戦でも運否天賦です。新カードも足せばまた違うかしら?
 さておき、また変なデッキ案が作れたら、また書いてみたいと思います。一応まだ作りたいデッキはあるので、カカッと作ってみたいところです。
 では、今回はここまで。

 日記に認めておく

 本日も日記を認める。みとめる、ではなくしたためるである。偶に自分も間違える。だからどうした。
 さておき、本日は『シャドウバース』現行シリーズ最終弾の解禁の日となりました。これで、後はアディショナルが終わったら本当にカードの新種はなくなるわけで、なんか切ない気持ちにもなります。まだ全然コンテンツとしては終わってないので、もう郷愁が強襲してくるの情緒がバグってます。
 まだ終わってないですが、他に書く機会もないのでここでシャドバについての過去をちらちらと思い出しつつ書いていくことで、現行の終了をなんとなく思い馳せてみましょう。まだ終わってねえってのに!
 さておき。
 私がシャドウバースに入ったのは〈バハムート降臨〉辺り。その時期に出た、紙のでかいカード紹介本を買ってたり、そもそもファミ通でそういうのが載ってたりした時買ってたので、覚えがあります。
 なんで手を出したか、というのは今思うとマジで何だったのか。カード紹介見て面白そう、となってやりだした、という気がします。
 最初は右も左も疾走も守護も進化も分からずもちゃもちゃしてましたが、そのうちその辺をあ、理解可能。して、それでもデッキ編成はもちゃもちゃしてアルベールロイヤルに行きつきました。9ターン目までに進化権一つ残して相手体力を10にしていれば勝てる! という今見ると迂遠なデッキですが、結構刺さったので楽しく対戦していました。
 ただ、対戦に対する欲求は強くはなかったりもしました。実際、この後のシャドバは最大の暗黒期とまで言う人もいる(婉曲表現)、〈ワンダーランド・ドリームズ〉環境に突入します。
 ですが、そこで対戦してて萎えた記憶がない。適当にデッキを作ってCPU戦する、というのがこの辺りで既に常態化していたのだと思います。それくらいには〈ワンダーランド・ドリームズ〉環境に対する嫌気はありません。
 さておき。
 その頃は対戦する時は<魔将軍・ヘクター>で遊んでいました。この辺の主体性は全くないのです。アルベールは強い動きができるまでにおぜん立てが結構必要なので結局最後までナーフされなかったものの、ヘクターはごりっとナーフされましたね。
 またアンリミテッドルールが入ってしばらくしてもとに戻りましたが、流石にその頃にはシャドバのインフレについていくには難しい感じにはなっていた記憶があります。
 とはいえ、アルベールもですがすることが分かりやすいのがヘクターがよく使われた理由でしょう。墓地さえ肥やしておけば、後は仕上げを御覧じろ。という感じで7、8ターンが決着ターンだったと記憶しています。
 〈ワンダーランド・ドリームズ〉環境だと<ビューティ&ビースト>をCPU戦で殴るのに使っていました。とても火力が出て除去にも強いという有能なやつでした。〈ワンダーランド・ドリームズ〉環境のカードゆえ、ニュートラルカードを握ってないと効果は半減するというので、それ以後は使う事はなかったですが、思い出すと使いたくなったので後で現在環境での<ビューティ&ビースト>デッキを構築するのも面白いかもしれません。やってみよ。
 さておき。
 そういうのでちまちまと遊んでましたが、ほぼCPU戦ばかりしておりました。その時々のカードで遊ぶのもしつつですが、いつごろからかミッションがCPU戦でもよくなったので、ますますCPU戦で遊ぶばかりになります。
 個人的には思い起こせるのでは〈十禍絶傑〉で、<不殺の絶傑・エズディア>を<古き森の白狼>で0コストにして、相手の体力最大値を減らしたとこに<白銀の矢>を刺す、というコンボデッキなども作っていました。
 今までわりとアグロデッキで遊んでたので、コントロールは作るとプレイが大変でした。エズディアは体力6に強引に下げる効果、だから矢は手札6枚以上で打たないといけないし、白狼までに矢が引けてないといけないし、そもそも9ターンまで耐えないといけないし、というのでCPU戦でも辛い感じでした。
 ただ、偶に綺麗に通ると快感ではあり、おれつえーとはなります。ですがCPU戦を何度もこなすには向いていないやつでした。時間と考える必要のあることが多すぎる。
 ということで、それ以降からCPUミッションを素早くこなせるデッキを作ることをし始めます。それが高じてCPU3戦タイムアタック動画作ったりもしましたが、そんなに需要はなかった感じではありました。なんか残しておきたかったので、作った感じですね。
 で、そういうことをしていると個人的に最大の転機が来ます。対戦する気も全然ないまま、続けていいのか? というのが生まれてきたわけです。そこで転機になったのが、〈レヴィールの旋風〉。これのストーリーがドンピシャだったのです。特にゼシルウエンシーがツボに入りまくりました。
 そのツボ入り具合は、
俺たちはどうしたってゼシルウェンシーが好きなんだったって話 - オタわむれ 日々是戯言也blog
 で書いていますので宜しければ。要約すると、緑川光さんが熱演してくれて非常に良い。という話ではあります。
 〈レヴィールの旋風〉ではマイザーデッキをどう使うか、というのを考えたりしてました。乗り物系を消費することでマイザー産のスペルを手に入れまくるのを考えて、土の秘術との組み合わせなども考えました。普通に乗り物消費で十分ではありましたが。
 そんな感じでやってたですが、〈レヴィールの旋風〉ではバッドエンドで全部のシナリオが終わったのがあって、そこで熱が急速に冷めていきました。そっからは、ログインボーナス以外はほぼやらない時代に突入します。レヴィールの話は最終的にバトルしないで読める状態で補完して、引退だな。となった訳です。
 が、最近になっていきなりやる気というか、なんとなくプレイすることが増えました。またデッキを作ることも始めたり。対戦はやっぱりしないんですが、デッキを作るのってそれだけでやっぱり楽しいな、という気づきがあったのと、ついに終わる、という部分が励起してきています。なんか、今はやっておいた方がいいのかな、と。
 そんなわけで、対戦するわけでもないのにデッキを作ってCPU戦で試してほくそえむ謎の妖怪が爆誕する形に。デッキ作るの楽しいなあ。他のゲームもしたいけど、こっちもちまちましましょうか。
 という感じで、シャドバのゲームシーンの大半はCPU戦してたという、謎の妖怪の思い出語りでした。
 という事で今回はここまで。

 日記を書いておくとする。

 偶には日記をかくのさ。
 最近、『シャドウバース』熱が再来しています。対戦するつもりは全くないので、全く勝てなさそうなネタデッキを作って遊ぶのが超楽しい。やはり、男の子はいつの時代もデッキ構築って言葉に弱いからよ。
 そのせいで時間がマッハなのですが、これはこれで充実の時間を過ごしています。考えたデッキでCPUで回せると楽しいったらないです。
 ある程度完成したら、またそのデッキの話を書きますが、今のところはウィッチのスペルブースト専デッキとして作っています。スペルブーストカードを手札満ちタンクする方のドロシーを強く活用するという変なデッキで、ほぼスペルブーストが必要なカードしかいれてない、というのです。まだスペルブーストカードだけでは辛いか? というので日和っているますが、とりあえずまだ40枚中の2枚だから許してつかあさい。という気持ちで遊んでいます。
 そういう遊びをしていると、また違うデッキが浮かび上がってくるので楽しさが無限大です。明日っつうか今日には『シャドウバース』としては、アディショナルを残してますが最後のパックの発売で、次のシャドバに向けてこっちにリソースは割けないんだよ! という状況でゲラってしまいましたが、そりゃそうですわよ。まだレジェンドを1枚新規で作ってくれただけでなんだかとっても、イナフじゃねえか……って稲田徹声になります。
 で、明日になったら明日になってデッキをガツガツ作りたいですが、いまんとこアンリミテッドルールで作るのが楽しいので、ローテは無視しています。いまんとこの最後のローテだから楽しむべきですが、対戦するわけじゃないし……。なんならカードプールがでかいからアンリミしちゃうのよね。
 これでまだウィッチだけしかデッキ作ってないので、他のデッキにこの遊びが波及したら、全然終わらんぞー! と楽しんでいます。
 対人戦は全くやる気がないというのも結構あれです。現在対人戦環境がどうなっているのかも分からんのもあります。対人戦3年くらいしてないので、そもそも対戦しに行って勝てるか! という感じです。CPUを殴ってデッキを繰るのが楽しいのと、そもそもデッキパワーがあるのか分からんデッキなので、対戦に使えるはずがないのだ! ということで、CPU戦をこなせるくらいの強さでペソペソ遊ぶのがそれはそれで楽しい、ってことです。
 さておき、新パックはレジェンド一枚以外はほぼ調整版なので、その新しいレジェンドをどう使うか、というのでそこを主目的として色々考えると、やはりネクロマンサーの〈アテム〉が気になるところ。普通に強そうと勝手に思ってますが、これはこれで専用構築が要るかな? とも。ネクロマンサーデッキはあんまり触ってないけど、やってみたら楽しいだろうし、一回しっかりデッキ組んでみるか。
 ということで、今日は新パックですが、わくわくするとこがあんまりない気もする、んだけどやっぱりカードが剥けるのは気持ちがいいからよ。
 とかなんとか適当に書いて終わり。

 『シャドウバース』で最近CPUを殴っているデッキについて 第五

偶にはデッキを作りたくなる時もある

 そろそろメインの展開が終わりそうな『シャドウバース』ですが、終わりそう、だからこそだろうがっ、とコミックマスターJ面で偶に触ると黙々とデッキ構築をしてしまいます。対戦する気は全くないので、CPU戦がこなせるやつをちまちまやっておる次第です。
 今回はそんなデッキ構築でいい感じにCPU戦が楽しめるデッキに仕上がったのがあるので、それを記録しておこうかと思います。ほぼ自分がいずれ見て楽しむようなので、かなり適当乱文ですがそこはご了承ください。
 さておき、それでは今回のデッキ、『ゴーレムダシマクリング』の内容について語っていきましょう。

なんだゴーレムダシマクリングって


 『ゴーレムダシマクリング』は、〈エンペラーゴーレム〉を強く使うためのデッキという、そんな際物カードを強く使いたいのかよ! という言葉が出てくるかもしれないデッキです。ちなみにアンリミテッドで作っています。そうしないといいのが中々無いからね。

 その〈エンペラーゴーレム〉はアクセラレート1で、スタック1つでクレイゴーレムを出しつつ、手札に戻ってくるという使いまわし可能な効果の方と、場に出た場合にスタック2つで相手フォロワー全体5点と〈ガーディアンゴーレム〉を出す効果があります。
 が、本当のところは更にもう一つの能力である、自ターン終了時に、〈クレイゴーレム〉と〈ガーディアンゴーレム〉を場に出した数を相手顔にダイレクトダメージにする、というのが一番狙いたいやつです。顔ダイレクトに殴るのは常にロマンだからよ。だから、一枚持ってたけど二枚刷りました。
 ということで、〈クレイゴーレム〉と〈ガーディアンゴーレム〉をもりもり出すようにしたい、んですがあまりにそれらをゴリゴリすると全然よい感じにならないので、あくせく構築を考えた結果が、最初の画像ではあります。
 その辺をもうちょっと詳しく見ていきましょう。

まずデッキの基幹部分をどうするか

 デッキの形を〈クレイゴーレム〉や〈ガーディアンゴーレム〉をもりもりしたいのはやまやまですが、それを考えて色々入れてもなんともしっくりこないというか、あんまり強くない。〈ゴーレムの錬成〉や〈二重錬成〉とか過去のカードだと見劣りしやすいですし、4コストで2点上がる、では安すぎる感があります。
 ということで、もうちょっと基幹部分をちゃんとつくらな、ということで、色々考えてみました。
 ひとまず、〈エンペラーゴーレム〉がアクセラレートでも場に出た時にでも土の秘術を使う、というのから、秘術デッキとして構築するのが正道であろう、という判断に至りました。
 とはいえ、いつものである結晶三銃士をいれるのは面白くないし、違う筋道もあろう、ということで、今回は1コスト結晶になるフォロワーを抜きでやっていく形とします。
 そうすると、意外と〈大地の魔片〉を出せつつこのデッキに合う感じのカードも色々とありました。その辺を組み込んでいくことになります。
 では、〈クレイゴーレム〉、〈ガーディアンゴーレム〉、〈大地の魔片〉それぞれをどう出すか、というので構成カードについてダラダラ書きます。

〈クレイゴーレム〉を出す手管

 〈クレイゴーレム〉と〈ガーディアンゴーレム〉を出すのがこのデッキの要諦なので、まず〈クレイゴーレム〉を出す手管です。
 一番最初に来るのは、先述の〈エンペラーゴーレム〉の効果。秘術効果とはいえ、1コストで〈クレイゴーレム〉が設置できるので、これはまず基幹です。
 これは特に〈エンペラーゴーレム〉が使いまわせるのがデカい。ほぼ1ターン1回とはいえ、スタック1つと1コストで使えるのが優秀です。スタックは貯める手管はあるので、余裕があればモリモリ〈クレイゴーレム〉を出したいところ。

 〈テリブルサモン〉は、〈クレイゴーレム〉を出しつつ〈大地の魔片〉も出せるスペルで、このデッキの基本方針に沿った動きができるものです。ただ、エンハンスで出すものが変わる点がやや扱いづらい。それも4コストから変わるので、出来れば序盤でか、他の行動の後に、など工夫が必要です。
  一応、エンハンスで出るフォロワーは、エンハンス4で〈クレイゴーレム〉が〈ダークキマイラ〉に、エンハンス7で〈大地の魔片〉が〈ダークデーモン〉になり、これはこれでそこそこ使えるので、場面によってはエンハンスする選択もあります。状況判断だ! しましょう。

 〈大地の活用〉は〈ジャンクゴーレム〉と〈クレイゴーレム〉を1体ずつ出して、自場のフォロワーに攻+1のバフ、というもの。コストが〈大召喚〉より安く、また土の秘術が無くても攻+1バフなので、〈大召喚〉とは……、悲しみとは…。と世紀末覇王顔になります。
 〈エンペラーゴーレム〉や後述の〈氷結の魔獣〉や〈工房の錬金術師・ノノ〉で展開できていれば、バフから顔詰めるのに役に立つスペルですが、やっぱりちょっとコスト高いかもしらんです。とりあえず4コストが空いてたので入れてみた感じ。換える必要はあるかもしれません。入れ替え候補ですね。

 〈滅拳の魔女・マギサ〉は基本的にこのデッキの打撃要員ですが、一応〈クレイゴーレム〉を出す能力もあるので、MAXマギサしつつしれっと〈エンペラーゴーレム〉の打点を上げることができたりもします。
 このデッキではどちらかというと土の秘術はちまちま使っていくのがメインですが、溜まっている場合などに一気に使って打点を出せる手段として用います。スタック4つあれば6点疾走が後半でも出せるのは、このデッキにおいては有用です。

 〈景観の魔導士〉は7コストですが、場に〈クレイゴーレム〉を3体出してそれを進化させる、というので全体的に処理能力がある盤面を作ります。特に秘術が要らないので、7コストとしてはまあまあ。
 ただ、それよりも〈大地の魔片〉を出しつつ2点を当てる除去が可能なアクセラレートで使う場合が多いでしょう。1コストで使えて、ランダム打点ですが、だからこそ相手の場にフォロワーがいなくても〈大地の魔片〉が置ける、という最低限の動きができるのが特徴です。

〈ガーディアンゴーレム〉を出す手管

 このデッキは〈クレイゴーレム〉の方が繰り返し使える〈エンペラーゴーレム〉でモリモリ出すのが基本なので、〈ガーディアンゴーレム〉を出す手管の方は広めに取っておきたいという考えで、こっちの方が重点してあります。

 〈氷結の魔獣〉はアクセラレート1とスタック1つで〈ガーディアンゴーレム〉を出せるのと、5コストフォロワーとしては〈ガーディアンゴーレム〉2体出して突進付与する、というので、局面次第でアクセラレートとしてかフォロワーとしてかを使い分ける形になります。
 アクセラレート版ではスタック使いつつですが1コストで〈ガーディアンゴーレム〉出せるのが使いやすいです。〈エンペラーゴーレム〉のように手札に戻っては来ないですが、それでも1コストと1スタックで〈ガーディアンゴーレム〉出せるのは地味に強いです。
 フォロワー版では秘術使わないで展開できるのは美味しいところ。突進もつくので、場を上手く平たくできる形も持っていけて、このデッキではわりかし使い勝手はいい一枚です。

 〈工房の錬金術師・ノノ〉は土の秘術で計三回、〈ガーディアンゴーレム〉を場に出せる優れた能力持ち。互いのターン終了時なので、本当にこのデッキでは使い勝手がよい能力です。設置回数も増やしやすいので、このデッキでは生命線まであります。
 また、融合持ちでウィッチフォロワーを1つ融合することで〈大地の魔片〉が置けるので、場に〈大地の魔片〉が無い時でも、フォロワーを融合してから出して秘術を発動することも可能で、完結具合がいい能力となっています。

 〈天空の掌握〉は融合変身持ちの3コストスペル。基本は〈ガーディアンゴーレム〉1体と〈大地の魔片〉1つを出す一枚ですが、融合変身すれば6コストスペル〈全天の掌握〉に。これは〈ガーディアンゴーレム〉3体を出して進化させるというのが基本の能力。秘術でダメージ軽減もつくので、上手く設置使えれば強固な防衛力を見せます。
 とはいえ、このデッキでは基本の面々を場に出す効果が普通に強い。コスト比では〈氷結の魔獣〉より、ですが、秘術使わず〈ガーディアンゴーレム〉置ける上に〈大地の魔片〉も置ける! というのでこのデッキとしては中々優秀。ついでに融合は2枚で融合変身ですが、1枚ならスタックを足す1できるので、そこも使いどころがあります。

〈大地の魔片〉を出す手管

 このデッキとしてはできるだけ〈大地の魔片〉を上手く置いてスタックを貯めて能力バリバリ使いたいので、自然、〈大地の魔片〉要員が増える傾向にあります。これまでにもその要員はありましたが、ここでは更にそれ以外の要員も見ていきます!
 では、その要員を見てみよう!(政宗ナレ)

 〈ストーンバレット〉は2点飛ばして〈大地の魔片〉が置ける使いやすい除去系スペル。スタック3以上で5点飛ばせて、しかも特にスタックを使わないので、上手く使えば使いやすさが爆上がりします。
 前述の〈景観の魔導士〉アクセラレートと違って相手フォロワーが出ていないと使えない、という弱点はありますが、それでも5点出せる状況を作っていけば除去として価値が高くなります。

 〈使い魔との契約〉は秘術持ちフォロワーを手札に加えつつ、〈大地の魔片〉を置けるスペル。とりあえず〈大地の魔片〉を置くのがメインで、そこにリクルートがある、と考えると1コスト使っていい性能です。なんのかんの便利な一枚。

 〈魔力の充填〉はスタック2つまでなら更に3つ充填、3つ以上あれば3つ使って相手フォロワー全体6点と、攻補助一体の一枚。
 〈大地の魔片〉が無くても〈大地の魔片〉を置いてからスタックを積むのがスタック補助として優秀。
 全体の方も3コストと3スタックで6点なので妥当な威力。でもスタックは他の手段で貯められる訳で、その上で3コスト、と考えるとこれも優秀です。
 スペル関係だと、先述の〈テリブルサモン〉や〈天空の掌握〉、〈景観の魔導士〉のアクセラレートも〈大地の魔片〉置き要員でもあります。

 フォロワー編としては、やはり〈クレイソーサラー〉を選んでしまいます。守護と〈大地の魔片〉置けるのはやはり有用。このデッキでは<ガーディアンゴーレム>置くパターンが多いのですが、まあ趣味です。結構色々な2コスト〈大地の魔片〉置きフォロワーはいるので、お好みのを入れるといいです。

 一応〈大地の魔片〉を置けるフォロワーですが、大体の場合は己が使うのが〈ブルームウィッチ〉です。スタック1つで1枚、2つで2枚なので有用。所謂結晶三人組を使わないのでドロソが弱い部分があるので、ここでドロソも欲しいとなったのです。ただ若干いまいちかも? とは。入れ替え候補です。

 〈強欲の魔女〉は〈大地の魔片〉設置系の中でドレイン持ち、という部分以上に進化すると毎自ターン終了時にスタックを+1するのが持ち味。進化を使うのはこれ、まであります。毎ターンスタック1つずつ使う感じのデッキなので、これはかなり有難いのです。

使い方

 基本的に狙いは〈クレイゴーレム〉と〈ガーディアンゴーレム〉をもりもり出すことですが、その手管を〈エンペラーゴーレム〉と〈氷結の魔獣〉、あるいは〈工房の錬金術師・ノノ〉に振るう感じなので、つまり〈大地の魔片〉を切れ目なく置くのがどうしても必要になるムーブです。
 なので<大地の魔片>を上手く供給しつつ、しかし盤面も疎かにしない、というムーブが必要になります。
 ですが、このデッキの真実の狙いはアグロビートムーブにあります。
 実際のところ、〈クレイゴーレム〉や〈ガーディアンゴーレム〉をガンガン並べ、顔を殴っていくのがこのデッキの本質なのです。数の暴力で殴り倒す。そういうデッキになりました。
 なんか作ってて変な方に悟りを啓いた感じですが、そうすると5、6ターン辺りで顔に5点飛ばせるだけでも相当に有用になってくるので、なんのかんの〈エンペラーゴーレム〉が活きる、という不思議な仕上がりになっています。これはこれでいい味やな。

まとめ

 ということで『ゴーレムダシマクリング』でした。〈エンペラーゴーレム〉を強く使うようにしつつ、6ターン決着できるような感じでできてしまいました。
 もうちょいコントロール寄りにする手もありますが、それよりアグロビートする方が個人的に楽しいという分かりやすい理由でこうなりました。こっちはこっちで楽しく遊べるので、それはそれで! とも。
 またコントロール寄りのを作りたいですが、CPUのデッキってコントロール寄りが多いのでまともにコントロールしているのとかち合うのでね……。ネタコントロールでは対処ができない……。
 さておき、今回はここまで。

 説明オーバードライブ

運命の巻戻士(1) (てんとう虫コミックス)

また雑なことを思いついたのである

 皆さん、アカデミー賞の一部門を獲った『ゴジラ -1.0』は鑑賞されましたでしょうか。拙も珍しく映画館に足を運んでカカッとみました。ゴジラの熱戦発射シークエンスがクソかっこよかったのが印象に残っています。男の子はああいう必殺技を撃つ前の一つなぎの行動というのがどうしても好きだからよ。『仮面ライダー カブト』のライダーキックのシークエンス、1、2、3、とボタンを押してからの「ライダーキック」、のとこがドツボな人だとあのシークエンスは堪らぬものがあったのではないかと思いますし、実際私は堪らぬものでした。
 どうでもいい話さておき。
 そのゴジラ、ストーリーラインというか、一々口で言うという部分が多い、というのがよく言われます。それについてはイグザクトリィであるなあ、とは思います。
 でも悪いことではないのかも? とも思ったりするのです。
 今回はその点を、つい最近になって面白いという話を聞いて買いに走れ! ニンジャスレイヤー走れ!! して1巻を買ってきて、音速で読み終わって続刊がまだある! と小躍りした、木村風太『運命の巻戻士』の様態から考えてみたいと思います。

悲劇の! 運命を! 巻き戻せ! 説明ッ!!

 悲運により死んでしまった人を、その悲運から救う時空警察特殊機動隊、通称<巻戻士>であるクロノが、時間を巻き戻して事件を解決していく、というのがこの話。
 所謂タイムリープものですが、わりと脳筋というか、失敗したら即時間を巻き戻してやり直す、解決するまでやる、というのが基軸で、そういう意味ではかなりライトに時間を巻き戻しているのが特徴的です。
 感想はまた別に書くつもりなのでその辺は抜きにして、何故ゴジラに対する引き合いに出したのかをカカッと説明します。
 何故取り上げたが、というと、巻戻士は説明の仕方というのが、非常に微に入り細を穿つもの、もっと軽々に言うと説明過多なのです。本当に、説明がしっかりされている、いや、多いのでは? レベルなのです。
 しかし、『運命の巻戻士』が面白くないか、というと全然そういうことはなく、面白いのです。

何故こうも説明を?

 『運命の巻戻士』が説明が多い。これは掲載誌がコロコロコミックだから、という部分があります。
 オタ諸兄なら、幼少期にコロコロで育った人も多いでしょう。私はボンボン派ですが、それでも対立軸だったコロコロのことは当然知っています。
 ボンボンも性癖おかしくするとこはたぶんにありましたが、そういうモノをコロコロに壊された方も多いでしょう。
 コロコロはいまだに生存しているのもあって、現在進行形で性癖を破壊しつくすだけだあ! と某ブロッコリー顔しているやつです。ぷにるとかやばい。
 閑話休題
 そのコロコロは少年誌としてはリーチする年齢は週刊少年ジャンプなどよりは下の層となっているのはご承知のことと思います。
 その対象年齢の低さゆえに、『運命の巻戻士』ではかなり説明的に話が進展していくのです。
 それは、今、何回目の巻き戻しが起きているのかの表示から、状況から導きだされる狙いの行動は一つに収れんさせる展開をしたりとか。何かイレギュラーが入ればちゃんとイレギュラーだと伝えるし、今していることを台詞で説明もするし、図や絵でも説明する。
 この手厚すぎるくらいの説明は、多いという見方もできる。んですが、そこにこの作品の基幹がタイムリープ、というのが関係しているのは、諸賢ならお判りでしょう。

タイムリープは難しい

 タイムリープものは大概作り手も読み手も、これはこれで成立するんだよな!? という隘路に迷い込みやすい。
 あまりに情報を出さないと無理やり感があるし、出し過ぎると逆に全部読めていたとなったりする。ある程度は情報を出し、しかし出し過ぎてはいけない。
 そんな中で、これがどうなっているのか、というのが読者が分かりつつ、どうなるかが分からない状態にしないといけない。
 ここが結構な難所で、情報量の制御がミスると全部台無しになってしまいます。多過ぎても少な過ぎてもいけない。
 そもそも作者側もちゃんと考えてないと状況が内容がとっ散らかってしまう。わりと簡単に矛盾が生まれ出るので、相当考えないと作れないものと言えます。
 そしてそもそも、出した情報がちゃんと読者に把握されているか、という地点まで考える必要もあり、そんなの千差万別じゃい! なのもあって苦慮します。
 斯様、タイムリープものは大変難しい題材なのです。
 その点で『運命の巻戻士』はかなり危ない橋を渡っているように見えます。説明し過ぎ、情報流し過ぎじゃねえか? という心配が私にはありました、
 ですが、そこはちゃんとしている。全くの多弁なのに『運命の巻戻士』は面白いのです。

説明過多で何故できる?

 先述のように、『運命の巻戻士』は大変説明されます。今の状況がこうで、狙いがこうで、というのが手取り足取りです。
 それを一見すれば、説明しすぎじゃね? と先述の心配が出てきます。
 しかし、そこは一件コンプリート。何も問題ないのです。
 何故なら、情報の出し方、その取捨選択が完璧だからです。
 『運命の巻戻士』では基本的にタイムリープものの混乱の元である、今まで何があって、且つ何をどうしようとしているのか、という部分がシンプルにされています。
 その点は『運命の巻戻士』 の連載一話目で顕著です。
 一話ではタイムリープものであるのをちゃんと示す為に、大変シンプルなお題に対してどうこの漫画を紹介するか、というのをテンサイ級手管でやってきます。
 その1話目でやることは強盗から人を助ける、というシンプルさですが、そこの魅せ方はものすごく手をかけている。
 開幕の、何でクロノは先のことが分かっているんだ? という疑問を素早く解決しつつ、一話目の目標を確定させてそこに対する行動から、一つ捻った後にトドメの回答、というこの漫画の基本、というかほぼすべての漫画の基本が載っているという見事過ぎる一話です。
 『コミックマスターJ』の名台詞で言うなら、「面白い漫画はね、一話目で決まるのよっ!!」の領域です。
 さておき、そしてつまるところ、設定の理解に重要な部分は情報を微に入り細を穿つだけど、ストーリーラインなどの後からちゃんと見せる絵図に対してはきっちり小出してくる、そこを上手く絞るというやつなのです。
 これについてどう思うか、というので、話が『ゴジラ -1.0』に戻ってきます。情報の出し方の在り方、というお題目で。

情報の出し方の在り方

 『ゴジラ -1.0』は説明が多い、というのを『運命の巻戻士』を経由して話すのが今回の趣旨です。経由する地点が面白過ぎて回り道が過ぎましたが、今が巻き返しの時です。
 とはいえ長くなったのでサクッと書きしますと、説明が多いというのは別に問題ない、主眼がどこにあるかとそれに沿っているかが重要だ、という話がしたかったのです。どこに対してリーチするのか、というので説明が多いのもありになるのではないかとも。
 そういう視点で見ると、『ゴジラ -1.0』は広いリーチで考えているという見方もできると思うのです。ゴジラのネームバリューがほんのり高くなっている今、多くの人にゴジラを見てもらえるように、という配慮が、説明が口頭過ぎる、という意見の出る台詞回しになっているのだと。つまり、その方が分かりやすいという考えで行われていたのだろう。それを一概に悪いとは言えないのではないか。
 情報の出し方が、ここは分かりにくいだろう、というところをきっちりと埋める所作だった訳で、そこが言われんでも分かるわ! あるいは言葉以外でやれ! という人もいるけどそういうのがさっぱり分からない人も当然いる。
 そこを漏らさない方をとる、というのが『ゴジラ -1.0』の情報の出し方の在り方だった、と思うのです。

でも結局の話

 そういう話でしめたかったのですが、考えを巡らせると、普通に『運命の巻戻士』の情報の出し方が上手すぎるという地点に書いてて到達してしまいました。
 1巻は前提の部分をかっちりとやってこの漫画の基礎を読者に意識づけして、1巻最後の話から2巻にかけてで応用をし出すのとか、マジで優れ過ぎてて、推せます。
 説明過多に見えてやはり出すべきものとべきでないものの取捨選択センスもしっかりある。
 所謂ガキ向けというコロコロにおいて、相手の能力を計りつつ、舐めない。そして手も抜かない。理解する補助線はきっちり引いて、面白さの主線を逃さないよう誘導する。
 それができているから、『運命の巻戻士』は傑物として周知されつつあるのです。
 『ゴジラ -1.0』もその辺舐めた訳ではない。ちゃんと分かりやすくする、というのをしただけ、ともいえるんですが、リーチの部分でやや広く取り過ぎて、説明過多に感じやすい人が多く触れた、という部分もあるかなあ、とも。
 既存IP、それも日本産で大メジャー且つちょっと鳴りを潜めていた時期があるゴジラで、観る人の範囲を大きく選択した、再びゴジラを広めたいとしたのが、『ゴジラ -1.0』であり、それゆえに説明過多をうっとうしく感じる人も多かった、というべきなのかもしれません。
 そういう意味では、全くの新規IPの『運命の巻戻士』がここまでかっつりといい仕事をしている、というのが頭おかしいんですよ。日本の漫画文化が頭おかしいまであります。
 ウェブトゥーンとかの影響でそろそろ漫画も形態を変えないといけない時代になりつつあるそうですが、こういう漫画が生まれることが日本の漫画文化の強さだなあ、とか思うんですよ。コミックマスターJさんの、

漫画大国日本で漫画を読めない奴は死ね

 という暴論すら思い浮かぶくらい、これが読める人間で良かった、と思う次第です。でも『運命の巻戻士』は難しい題材をおガキ様でも容易く読めるように作られているので、少しの漫画読み練度があれば堪能できる、すげえいい漫画です。
 結局『運命の巻戻士』の話になってしまいましたが、なるようにならあね! というアホセル感で書いてたので、そうもなろう!
 と諦めの境地に辿り着きつつ、今回はここまで。

 ネタバレ?感想 あfろ 『ゆるキャン△』15巻

ゆるキャン△ 15巻 (まんがタイムKRコミックス)
ゆるキャン△ 15巻 (まんがタイムKRコミックス)

 大体の内容『犬子とメイの意外とちゃんとした自転車旅!』。あfろ先生がこういうとこで茶化してくる漫画家さんではないのは分かっていましたが、かなりちゃんとガチチャリ旅していたのが『ゆるキャン△』15巻なのです。
 14巻の時には『mono』でするやつやろ、とか思っていましたチャリ旅ですが、『ゆるキャン△』でやる意味というのが犬子さんとメイさんがやることで発生しているのは流石だと思いました。
 どちらもまだまだ初級者レベルだからこそ、坂の恐ろしさを見誤るし、でもここまで来たら、とするしで、ある意味では初級者の危なっかしさと、ゆえにある真摯さと言うのが出ていて、全体的にボケ主体の『mono』では出来ないし、また普通のスポーツ物でも出来ない、『ゆるキャン△』、だからこそだろうがっ、ってコミックマスターJさん顔になる内容となっていました。
 特に自転車特有のもの、サイクルロードの快適さとか坂の辛さとか、あと温泉入ったらそりゃね、とかがフォーカスされており、ゆるいチャリ人ならそうよなー、となるという、まさしく『ゆるキャン△』味の仕上がりでした。
 個人的には犬子さんが漕いではちょい休み、漕いではちょい休み、としてるチャリ道初級者な動きが、だからこそこの漫画らしいし、やったことがあるからという経験者の話としての解像度が高いと思いました。そこも含めて、あfろ先生実際この旅したの? まである光景でした。流石にそんな時間なさそうですけれど。
 チャリの話はさておき。
 そんなチャリ行のサポートも兼ねての大垣とグビ姉の二人旅、という側面も今回あったり。実は二人きりというのは初めてで、どないしたもんだろ、となる大垣でしたが、相手が大人なぶん、変なことにはなりませんでした。グビ姉は酒さえ絡まなければちゃんとした人ですから、当然ちゃあ当然なんですけれども。
 とかいいつつも、グビ姉の方から変なこと、酒はたまに飲むと美味しいんですよとか言い出したり、また酒でやらかしたりもするので、全体的にグビ姉の解像度が高くなる回だったとも言えます。キャンプ場の管理人さんの声が好きな洋ドラの吹き替えの声に似ている! 君は嘘つきだねって言って! ってのはハッスルしすぎなんよ。そう言うミーハーなとこと、ついやってしまう気質がシンパシーっす。
 あとオススメの洋ドラが何種類もあり、そしてみんな長編なことを含めて、相当の洋ドラオタクなんだなあ、とも。そりゃ声の人に似ている! ってなるか。そういう意味では本当に解像度高くて嬉しい回でした。
 さておき。
 悲しい、悲しい話をしよう。今巻の最後の回でリンさんが髪を切ると言い出したのです。
 ワッザ!? 散髪ナンデ!?
 となりますが、長いのが、メットの時とかに邪魔になるから色々面倒になってきた、というのであなたほどの人がそういうなら……。ってなるところです。とはいえ、あのお団子はリンさんのトレードマークでしょう!? ともなるので、それをここでカットしにくるというあfろ先生の行動に、これはどういう深慮遠謀なんだ……。ってなってしまいます。お団子ヘアーを描くのに飽きたのだろうか。それとも、それが後で上手く効いてくる伏線なのか。髪切ったのが伏線になるってわりと例がない気もするけど。
 ということで、個人的にはリンさんがお団子ヘアーをやめるという部分が大衝撃でしたが、それ以外でもちゃんと見所はいつも通りある巻だったのが、『ゆるキャン△』15巻なのです。

きららMAXが最強という。

まんがタイムきららMAX 2024年 05 月号 [雑誌]

突然の声明

 今のまんがタイムきららMAX誌(以下MAX)はおおよそ最強と言っていいでしょう。言い過ぎという批判も出るでしょうが、そこを抑えて、まず聞いてみてくれなさい。
 はっきり言って、現在のMAXは俺は最強だあ! と仮面ライダーレンゲルの声を出すほどの最強さです。ここまで隙のない布陣は、MAX史上でも類を見ません。たぶん。
 これは時により移ろうとはいえ、それでも暫くはこの最強布陣は続くので、MAXは今が芳醇の時と言えます。
 そのMAXが最強たる所以はいくつかありますが、今回は音楽系三巨頭の時代、ヤバの陣からの脱却、ゲスト少なめの誌面の三点をあげて話をしていきたいと思います。
 それではいってみましょう。

キングダム、カム……(音楽系三巨頭時代、れり)

 現在のMAXの音楽系三巨頭とは。
 今や知らぬものはないレベルな、はまじあき『ぼっち・ざ・ろっく!』。
 ピアノ連弾を主軸に据えつつ、しっかりコメディな有馬『エイティエイトを2でわって』。
 解散から一転、再起を図る地下アイドル物のはんざわかおり『アイドルビーバック』。
 この三つが、音楽系漫画三巨頭です。音楽系としてますが、どれも基本はコメディとしてありつつ、各々の音楽性、題材が違うので、科としては同じでも目として違う感じ。それがきららMAXの芳醇さを色濃くしています。
 今一番きららMAXで有名、あるいはきらら全体でもトップのメジャー漫画になった、はまじあき『ぼっち・ざ・ろっく!』(以下ぼざろ)は、いつの間にかきららMAXでは古参の漫画になってしまいました。この辺についてはまたいずれ語るので、ここではとりあえずそういうものだとします。しかし今のきららMAXの最強具合においてはこの漫画の存在は特段のものです。
 超覇権アニメの原作が、しかしアニメ化で特に変にならずに淡々と自分の仕事を続けている、という職人気質すらある漫画で、そりゃあ音楽系の一本ぶっとい巨頭だよ、なのがぼざろなのです。
 有馬『エイティエイトを2でわって』(以下88/2)はMAXに久しぶりに帰還された有馬先生の作。ピアノ連弾、というものをメインとして、青春とかコメディとかをやっていきます。きらら2作目、『きららファンタジア』の紹介漫画を入れれば3作目の有馬先生の持ち味というのが、この作品には横溢しています。
 基本ボケ濃いめのコメディなのに、真面目な部分では茶化さない。そこには真摯である。その匙加減が有馬先生の良さなのですよ。まあ、その前にコメディがわりとバタバタしててそれがまた楽しいんですが、それはさておき音楽系としてはベタなんだけどベタじゃない、といういい位置にある巨頭です。
 はんざわかおり『アイドルビーバック』(以下アイビバ)は『こみっくがーるず』で一時代を築いたはんざわかおり先生のきらら2作目。ある終わった地下アイドルが、その大ファンとまた再びアイドルをする、という話でまだ始まって1巻が出た辺りでこの文章を書いています。
 はんざわかおり先生の漫画は『こみっくがーるず』以前はちょっとあたおかな4コマを少女漫画で描いてたらしいとしか知らないのであれですが、それでもわりと無茶めの、辞めた地下アイドルが再度アイドルになる。というミッションがどうこなされるか、というのをかっつりやっています。だからこそちゃんと題材に向き合う、みたいなアトモスフィアがあって、その真摯さと、でもちょっと変なコメディ要素が合わさって最強に見える巨頭となっています。
 この三作が、実際今のきららMAXを見る上では重要な位置にある、というのも巨頭として推す理由です。それぞれが独自の視点から音楽について描く。ある意味では『けいおん!』以後の音楽系きらら漫画の潮流というのを、この三作で十二分に感じられる。それがMAXに偏っているというのが、中々に面白い事態だな、とも感じるのです。
 ついでに、まだ連載始まってそこまで経ってないのが巨頭に入るのも、重要な点です。ぼざろは7年目くらいで長期連載になっていますが、88/2もアイビバもまだ単行本1巻が出たばかりなので連載としてはペーペーです。それでも、巨頭とできるポテンシャルを持っているというのは、はんざわかおり先生も有馬先生もきららキャリアがあるから、と言えます。このきらら経験層の厚さも今のMAXの強みと言えます。

ヤバから抜けた先もまた、ヤバだった

 これは長年MAXを追っている方なら頷かれることと思いますが、この2年のMAXはヤバかった。いい意味で、ヤバかった。
 2年と少し前、原悠衣きんいろモザイク』終了を契機として、誌面にヤバい系4コマが乱立していました。
 大看板が失われた反動なのか、原先生が惹きつけるパワを持っていたのか。あるいはMAX編集部に何かあったのか。その辺は今となっては分かりませんが、とにかく変な力を持った漫画が、『きんいろモザイク』終了近辺で乱立したのです。
 その時にそのヤバさを勝手にレポートしたつもりになったやつが、
2022年中盤になって明らかになったまんがタイムきららMAXのやばさについて - オタわむれ 日々是戯言也blog
 になります。その時の空気を、ヤバの陣のアトモスフィアを勝手に感じていただきたい。
 さておき。
 とにかく一時期のMAXはヤバの極点に至る形になっていました。
 それから2年。
 ヤバたちは、次々と連載終了、所謂2巻乙を迎えていきました。
 現在残っているヤバは女の子×コズミックホラーのムクロメ『SAN値直葬!闇バイト』と女の子×ゾンビ×白魔法のバニライタチ『白魔導士はゾンビの夢を見るか?』。白ゾンは連載が安定してないので今後2巻乙になるかどうかわかりませんが、SAN値は2巻乙を越えて生きることが確定的に明らかになりました。きららMAXヤバの陣でもっとも鈍色の輝きを放つ、一番長生きしそうにないやつが一番長生きであるという、ある種の悪夢。でもまあそういう漫画だし、妙な生命力で生き残ってほしいです。
 さておき。
 そういうヤバの漫画が交代していく中で、最近のMAXは正統派なきらら漫画が乱立してきています。
 女の子×サウナの笠間裕之:宮月そこも『さうのあぅ!』。
 女の子×スポーツチャンバラの市川ヒロ:土管『スポチャン!』。
 他にもありますが、新連載組ではこの辺りが個人的には映えています。この辺りはヤバの陣のような異常な癖がおかしくなく、なので安心して見られるところです。
 とはいえ、ヤバの火が消えているかというとそうでもない。新連載にもヤバは当然のようにいます。
 それが 『へるしーへありーすけありー』、以下へへすけです。

軽くへへすけ紹介しつつ

 へへすけは簡単に言うと妖怪物ですが、吸血妖怪の、飛頭蛮だっけ? のヨモギさんが、ひょんなことから美大生の七草さんと共生関係に、というだけなら似た感じのは多々あるやつです。
 ただ、その七草さんの血が美大生特有の不摂生(偏見)でクソタレ不味い、というので、七草さんを正しい生活へ、という変な筋をしているのと、美大生の解像度が負の意味で際立っていて、ゆのっち蒼樹うめひだまりスケッチ』)は将来こうなるのか……。という亜空の感覚を持ってしまうのとで、かなりただ事ではない作品として、へへすけはあります。
 特に美大生の解像度の高さは本来の意味で天元突破しており、完全に美大の暗黒面だけど、へへすけの舞台以外のどの美大にもこれはあるだろうというのを感じさせるほどのものになっています。とにかく、あまりに現実味があり全くのエア美大ではない。確かにそこにある、あるいはあった闇が見えます。生活時間がぐちゃぐちゃになってても、他の学生にもぐちゃぐちゃな人がいるからそういう交友関係がとか、あまりに現実味があってリアルリアリティのレベルです。
 これを底辺というのか、上澄みというのかは個々人で意見が分かれるでしょうが、取り敢えず妖怪にすら血がまずいと言われる不摂生の段階で底辺というべきだと私は思います。
 さておき、今のMAXはヤバの陣の反動からわりと真っ当な漫画が真っ当に連載する、という形になり、一部ヤバの陣のDNAを深く受け継いだのはあるものの、変にハラハラしない誌面となっています。バランスが取れてきている、と言ってもいいでしょう。へへすけとSAN値だけでもヤバのウェイトがあり過ぎるからギリ平均ですが。

ゲストのバランスの良さについて

 ゲスト、というときらら系ではまれびと、というより連載できるかのライン探りと言えるとこです。全くゲストがないのも誌面の固定化になるし、でも沢山ありすぎても安定感がなくていけない。このバランスは難しいところです。読者視点からでも大変に見えるので、実際の現場はてんてこ舞いでしょう。
 実際、きらら本誌はゲストが多く、大体3割辺りで上げ下げしています。
 対してMAXは多くて最近は1割あるかないかで推移しています。
 この辺は、きらら本誌が休載する漫画が多い点も影響しています。休載可能性の常にあるのが3作くらいあってな……。その点では、MAXは単行本作業の入る時以外で休載は少なく、安定した誌面を形作っています。
 そして、ゲストの連載化も多い。上で挙げた『さうのあっ!』や『スポチャン!』もゲスト上がりです。ゲストがきっちり好感を持たれて連載化する、という正のフィードバックがはまってるから、現在のきららMAXは最強になっているのです。ヤバの陣を次々連載化してた頃とは隔世の感です。……へへすけは、まあ、うん。

まとめ

 音楽系三巨頭と、高め安定な新連載組、そして連載移行率の高いゲストの多発とが、現在のきららMAXを最強にしている、という話でした。上手く新陳代謝できた、というのが結局のところではあります。
 とはいえここは、それができたら、苦労はしねえ! とどっかの会長顔になるところです。早々、こうも上手くハマることはない。だからこそ、それができたMAX最強なのです。
 とはいえ、誌面は移ろうもの。次の波が来たら、MAXはどうなるのか。変わらず最強を続けることができるのか。まあ、なるようにならあね! という感じで、読者視点で今後も読んでいきたいところです。
 ということで今回はここまで。