感想 鈴城芹 『家族ゲーム 5』

 大体の内容。紫杏合流ルート。あるいは「うわああああ!! 葵がジェラったああああ!!」。
 いやいや。
 この巻でのメインラブは大体三つ。つまり、悟葵、尚武ぴよ、西浦真言の三つであります。進展は、悟葵がぼちぼちラブラブ、尚武ぴよが意識がラブ始め、西浦真言が微動だに、と言った按配であります。意識開始が一巻からと一番早かったのに、この動きの無さはどういうことですか、西浦! と言いたいところですが、まあぐわしちゃんのスルー性能が尋常ではないので致し方ないのか。少し気になる時があるような気がするレベルまでにはなっているので、初期のよりはまだ救いがあるのかもしれませんが。でも先に進むのが何時になるんだ、何時に。とは思うこともあります。
 悟葵は順調に愛を育んでおられまして、一時期初の倦怠期を迎えますが、紫杏への適度なジェラで関係が進むというまあ初々しいことよ、という状態。大学祭で見事にラブラブしてるのを見て、ふほほほほっ。
 尚武ぴよは見事なすれ違いと言うか、迷走というか。好意小の線と線交わってもおかしくないのに、微妙に誤解を抱えたまま進むので、再見していてもいちいちやきもきしますな。尚武の思わせぶり作戦とか、見事に効果あがってるけど、そういう意図ではしてない、と言う辺りのジレンマが、今回の肝。それと、いまどき珍しい位ベタな風呂イベントがナイス。エロゲかお前らは。いや、エロゲでもこんなベタなんは最近無いか。
 で、他の見所というと、乳井阿南とか藤井鎌田とかが始まってる辺りかしら。大学生組は人が多いだけに発生しやすいんだなあ。とか妙な納得をしてしまいます。それでも乳井に彼女が出来るという事実に、少し吃驚したというか、何時見てもこの段階では納得できねー。この以後の展開で納得できたけど、今の段階では、なあ。
 それと、紫杏加入イベント(語弊)があったのもトピック。登場から仲良くなるまでがかなり長いスパンだったわけですが、それだけに仲良くなれてよかったー、という気持ちが出てくるマジック。一学期の範囲で仲良くならなかった時は本当にどうするんだろうとか思いましたけれども。
 さておき。今回のカバー裏の人物相関図は必見。と言うか、人が多くなりすぎてこれがあっても混乱する人がいそうですが、それでも無いよりあったほうが分かりやすい、はず。
 とかなんとか。