感想 高遠るい 『鉄漫 ―TEKKEN COMIC― 2』

鉄漫-TEKKEN COMIC- 2 (ヤングジャンプコミックス)

鉄漫-TEKKEN COMIC- 2 (ヤングジャンプコミックス)

 大体の内容。「え? トーナメントしないの?」。消化不良を無理やり消化したかのような、この読後感!
 ということで、なんというか、変な所からなのにきっちりと終わられてしまいました。ボブとかラースとかのくだり、この流れでの終わり方だと必要だったか、と思わずにはいられないんですが、終わり方のまとまりはそれなりに良く、こう終わるならいいかしらとは思えます。あまりのまとまりの良さに、最終的にこの流れに繋いで行こう、という意思があったのを感じずに入られません。もとより2巻で決着するつもりだったのか辺りは完全に藪の中ですが、あるいはそういうつもりだったのかも、という風に思わせられるくらいには綺麗な終わり方でもありました。終わりよければ全てよし、ってことかしら。
 さておき。今回格闘戦少なかった印象ですよね……。一巻目でもそう多かったわけじゃないですが、なんかこの巻は輪をかけて少なかった印象。単にまともに試合になってるのが一戦だけ(エディVS飛鳥)という事実がそう思わせるのでしょう。一八VS仁は完全に人外バトルだし、リリVSニーナは終わり方酷いし……。パンダVSレオ戦のウンチクの入り方などはさすがの高遠るい節で味わいがあるんですが、もとより相手がパンダァなので人間じゃあ勝負にならないしなぁ。オチもそんな事を理解済みで先回りして無理やり終わらせてたっけ……。もうちいと、格闘漫画でありがちな、そして高遠るい漫画にありがちな互いの情念がこもった試合、ボブVSミゲルみたいなのが、見たかったなあ、とかなんとか。