感想 余湖裕輝 他 『ニンジャスレイヤー』1巻

 大体の内容「ニンジャが出て殺す!」。全日本のニンジャヘッズ待望の、『ニンジャスレイヤー』漫画版がついに発売! 内容の方はどうだって? 本編と変わらぬ『ニンジャスレイヤー』アトモスフィア重点! 原作のボン&モーが実際にコミカライズしたんじゃないかっていう戯言が出る位、『ニンジャスレイヤー』そのもののノリが今ここに! そういう奇跡めいたコミカライズが、余湖田畑版『ニンジャスレイヤー』なのです!
 そもそも『ニンジャスレイヤー』とは何か? という問いに対しては簡潔にネオサイタマ電脳IRC空間<http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/>(現在は更新停止してるっぺれえですが)かニンジャスレイヤー書籍公式HP<http://ninjaslayer.jp/>、あるいはニンジャスレイヤーWIKIhttp://www10.atwiki.jp/njslyr/pages/1.html>を参照すればいいんじゃないかなー! というほっぽり出しをします。その方が詳しく早い。そして深遠にも近い。これは重要だ。
 さておき。
 そんな『ニンジャスレイヤー』の漫画版、と聞いて皆さんはどういう想像をするだろうか? 作品の持ち味はどうなっているのかについて疑問? 漫画作者による変な改変可能性? 色々思うだろう。だが安心して欲しい。この漫画は、コミカライズは、まさしく『ニンジャスレイヤー』だ。漫画にする為に勘案された『ニンジャスレイヤー』だ! まちがいありません。あふれ出るニンジャアトモスフィア! それはまさしく『ニンジャスレイヤー』! 悪者が出る! クローンヤクザが出る! そしてニンジャが出る! ニンジャとニンジャが闘う! 殺しあう! 爆発四散する! ここに神がかりなコミカライズが誕生したのです。この、余湖田畑コンビなら、今後も間違いがない! そう思わせる見事な出来栄えなので、ニンジャヘッズはもちろん、まだ『ニンジャスレイヤー』を知らない人にもお勧め出来る。買おう。
 さておき。
 一回目として「マシン・オブ・ヴェンジェンス」を持ってきたのはまさしくワザマエ! 『ニンジャスレイヤー』の持つ要素を余す所無く魅せる事の出来るエピソードであり、元よりその為に作られたような回だからだ。ニンジャスレイヤーとは? ニンジャを殺す者だ。ソウカイシ・ンジケートとは? ラオモト・カンとは? 強大なる敵だ。そういう部分がみっちりと仕込まれており、且つ、ニンジャとニンジャが殺しあう部分もきっちりと収録! 漏れはない。モータルの悲哀、ニンジャの恐ろしさ、ソウカイ・シンジケートの強大さ、ニンジャスレイヤーとナラクの不気味さ。すべてが入っている。まさしく、一回目として正しい選択である。
 そして、これは重要だが、『ニンジャスレイヤー』の持つ、一見だけでは頭がくるくるぱーなのではという位の、しかしはまればそこから深遠が覗けると思える、独特の擬音、言葉、アトモスフィアが十二分に存在している。それを、この漫画がどのように料理するかも、ここにおいて表わされる。独特のカラテシャウト、断末魔、ナレーター氏の感嘆。それは独特の描き文字、擬音で処理される。それによって吹き出しという漫画特有の文化による画面圧迫を抑えつつ、描き文字の持つ特有のリズム、景色が付加され、漫画版特有のアトモスフィアとして屹立する。ゴウランガ! なんたるタツジン手管か! この光景だけでも、漫画版は存在価値があると断定して問題ないだろう。中途半端なヘッズな私でも思うのだから、濃いヘッズは感涙且つしめやかに失禁するであろう。買おう。
 さておき。
 ちょっとまともに言いますが、『ニンジャスレイヤー』漫画の最大の利点、というのは、どのエピソードをどのタイミングでも描いてもいい、という点にあります。元より、時間軸がシャッフルされている『ニンジャスレイヤー』ゆえに、それが可能なのです。これは原作物としては大変なアドバンテージで、ずらずらと最初から書いていくのではなく、いいエピソードをつまみ食いのように拾う事が出来る訳で、どこまで続くか、というので疲弊しやすい読者のモチベーションの維持もやりやすい。そして唐突に終わっても問題ない。そういう風に出来る。これは大きいのでは、と思います。でも、とりあえず一部は終わらせてほしいなあ、とかなんとか。