感想 高橋慶太郎 『デストロ246』6巻


デストロ246 6 (サンデーGXコミックス)
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 大体の内容「こじれていく横浜!」。今回は5巻(感想)では紅雪と沙紀の間に銃撃戦が勃発。それに伊万里が割って入る! こりゃベニベニ死ぬな! そう思っていた時期が俺にもありました。そうならなかったのは、伊万里の行動が、戦うというより水入りにするという方向であったから。その点について沙紀にどういう心境の変化か、と問われたのに対して、翠藍や苺郎党、とにかくあいつらを殺すと自分も殺すような気がして気が乗らないから、とのこと。それはそれで更にどういう心境の変化なのか、と思ってしまいますよ。気に入っているとかでもなさそうですし、だから不可解であります。メタ的に殺すと話が進まなくなるとかそういう部分もあるのかと邪推は出来るんですが、何故あえてこの試練とも言えるものに乗り出すのか、というのはやっぱり分からず、葉子さんの気付き始めた伊万里のヤバさがそこに深く根ざしているのでは、という直感も得たりします。葉子さんもこれはヤバいとは思ってるけど、手は引かないみたいですが。大丈夫なのかしら。ここは、都合よくやっているようででかい厄ネタが転がっている場所なのは間違いなさそうであります。
 さておき。今回は苺郎党と翠藍が接触することになります。翠藍も金が無いからアルバイトを、つまりぶっ殺すのを、というので苺郎党に近づくんですが、さてここでクエスチョン。透野さんは資産家でありましたが、お亡くなりになりました。しかし、今はまだ失踪という扱い。なら、その資産はどこに? 翠藍は手を付けている節は無い。ということで連華さんがこれは美味しいネタなのでは? と考えて、梅花さんが殺し屋に狙われている、というのを翠藍と解決した、その後に翠藍に挑んでその資産に食いつくか決める、という脳筋なことしてました。結局諦める訳ですが、もっと穏当に押さえられないのかこいつら。という印象がするっと入ってきます。すぐ命の駆け引きになっちまうからなあ。
 それにしても、男性キャラの命が塵芥なのは毎度ですが、こいつが裏に! みたいな相手がすぐ次の回で処分されていく展開の速さはやはり大好きです。男なんて一秒でも長く描いていたくないんだよ! という声すら幻聴できますよ。そのわりにビストロ246での今回の水着回の腹筋具合というのは凄かったですが。ガチガチや! そして男の腹筋じゃなく女の腹筋が描きたいんだよ! というのがまた幻聴してきます。ある意味では好き放題やってるマンガではありますが、それでこれだけの物を見せてくれる、そしてビストロ246でもある意味見せてくれるのは大変嬉しいというか、重要ってどこにあるか分からんなあ、と感じたりも。この好き放題、まだまだ見ていたいですね。