感想 水瀬るるう 『大家さんは思春期!』5巻


水瀬るるう 大家さんは思春期! 5巻
(画像のリンクが物理書籍のページ、文章のリンクがkindle版のページ)

 大体の内容「チエちゃん可愛い一点突破と思った? 残念! チエちゃん可愛いんでした!」。という錯乱めいた言葉がするっと出るのが、『大家さんは思春期!』な訳ですが、今回はいつもにも増してチエちゃん可愛い爆弾がぶちこまれるのです。そんな5巻の感想を書いて行きたいと思います。
 この度アニメ化! したこの漫画ですが、アニメの方のチエちゃんが可愛い一点突破していればいいんだろ? という然り状態での内容はきっちりとしたものでありまして、でもこの漫画30分もいけるんじゃないんですかねー! という部分の不満はありつつも、堪能させていただきました。チエちゃんは可愛いですからね!
 さておき。
 そんなアニメ化をしていても、この漫画の様態は全く揺るぎません。チエちゃんが可愛い。その基礎工事がきっちりと行われているがゆえに、少々のことでは小揺るぎもしないのです。その姿は偉容とすら言えるもので、その凄まじさにひたすら平身低頭するしかない。そんな状態なのです。今回の巻では文化祭、ハロウィン、お誕生日、卒業シーズンとイベント盛りだくさんでお送りしてくれますが、そのどれもしっかりとした下地を使ってチエちゃん可愛いを連呼させてくれる、まさに珠玉のイベントでありました。どれもいいですがあえてこれ、というとハロウィンでの魔女姿可愛いやったー! でしたし、文化祭でのゾンビも可愛いやったー! でありました。卒業シーズンの為に三年生用のリクエストに答えて料理同好会が動く回も良かったです。適当にふわふわ作るのではなく、ちゃんと理詰めでこれはこうしてああして、ってやるのが特にいいんですよ。この地に足の付いている感じ! 生半な漫画では手が出せない領域です。そこがあるから偶に見えるチエちゃんの可愛さが堪らなくなる。基礎をずんと構えて取り組む水瀬るるうてんてーの業前は天下一品の域であります。
 さておき。
 今回の巻でマストなのは、先に上げたイベント回ではなく、チエちゃんがメイド服でお家に来てくれる! というこれだけ抜き出すと意味が分かるようで分からない回です。その前段階として、誕生日回の時に既に誕生日過ぎてた人にメイド券を、というのがあるんですが、それが本当に使われると言うある種驚きの展開なんですよ。使うんだ!? でも、本当にどうしても、という理由がちゃんとあるのが、雑な展開をしない水瀬るるうてんてーの恐ろしい所。そして、ここでのチエちゃんの家庭技術の高さが浮き彫りになるのもいいです。掃除洗濯料理にマッサージまで完備って素晴らしいにもほどがある。、そもそもメイド服でやってくるチエちゃんというだけでお茶碗三杯案件です。あまりに有能なので、あんた毎月誕生日にならない? みたいなことを親御さんに言われてたりするのも楽しい所でした。どんだけ有能やねん! というか、俺にもその券もらえませんかねえ! と思った人も多かっただろうと思いますし、実際自分も欲しかったです。どこで売ってますかね……。←どこにもないから諦めろ
 とかなんとか。