半熟三昧(本とか音楽とか)

半熟ドクター(とはいえ気がつくと医師20年選手だけど)の読んだ本とか音楽とか

"Maggie's Back in Town" Howard McGhee

Maggie's Back in Town

Maggie's Back in Town

 あんまりしらないんですけど、バップの名トランペッター、ハワード・マギーのアルバム。これも中古で購入。

 おそらく、ちょっとピークを過ぎたあたりの演奏だと思うんですが、バックがしっかりしているので、安定感があります。ラッパはとにかく軽くてよく回るフレーズが気持ちいい。
 ボクサーでいうと、軽量級の中身の詰まった体をしていて、やや前傾姿勢で懐にとびこんで、ジャブとアッパーを速射砲の様に繰り出すタイプでしょうか。パンチはあまり重くはなく、手数で圧倒するタイプ。

 基本的にはバップ・イディオムだと思うけど、僕はその時代性に関係なく、こういう感じのまるで扇風機を思わせるようなめまぐるしいフレージングが好き目です。でも、こういうスタイルってあんまり後継者がいないよなぁ。目指して軽いパンチになるわけじゃないからだろうか。

 ちなみに、トランペッターをボクサーに例えるのは僕はよくやるんですけど、例えばサッチモなんかは一撃が重い、ヘヴィー級のハードパンチャーだし、クリフォードブラウンは手数もありながら一発一発の芯が重いタイプ。マイルスは居合術のようなカウンターパンチャー。


あと、マギーはMcGHEEというスペリングなんですけど、タイトルはMaggie's...でしょ。これはMcGHEEの渾名がMaggyってことなんでしょうか。英語に明るくないのでよくわかんないんですが。