半坪ビオトープの日記

2013-10-01から1ヶ月間の記事一覧

満月沼

夫婦池分岐近くまで戻ると、手前の鏡池脇の湿地帯にはエゾワタスゲのほかにもいくつかの花が咲いていた。 こちらの穂状花序に淡緑色の花をたくさん咲かせているのは、ラン科ツレサギソウ属のホソバノキソチドリ(Platanthera tipuloides)である。北海道、本…

裾合平手前

右手の草原にまたいろいろと花が現れてきた。左下にチングルマが咲いていて、コエゾツガザクラやエゾノツガザクラの群落があり、右に見える白い花はハクサンボウフウであろうか。 笹原の蔭で、ハクサンボウフウ(Peucedanum multivittatum)が咲いているのを…

溶岩地帯

旭岳の尾根の一つみたいなこの溶岩帯がどうして露出しているのかは分からない。よほど勢いよく噴出して盛り上がっているのだろう。黒々とした溶岩と今でも噴出している噴煙を見ると、旭岳がいつまた爆発してもおかしくない活火山であることを強く認識させら…

裾合平へ向う

夫婦池の間を突っ切るとT字路にぶつかる。左に行けば散策路で、第三展望台から姿見駅に戻る。右に行くと「裾合平への道は登山道だから気をつけて」という注意書きがある。姿見散策コースだけでは物足りないので、裾合平まで往復3時間半のトレッキングを楽…

夫婦池

第三展望台に向って行くと、やがて大きな池が散策路の左右に二つ並んでいるのが目に入る。この辺りはシマリスがよく現れて観光客や登山者を楽しませるというが、今日は出ていないようだ。 左の池はその形から擂鉢池と呼ばれる。急な斜面にはまだたくさん雪が…

第四展望台

今でも激しく噴煙を吹き上げている旭岳は、当然活火山であるが、北海道最高峰(2,291m)で初冠雪も早い。今年は富士山(3,776m)の方が初冠雪が早かったというが、平年値は旭岳の方が9月25日と富士山より5日も早いそうだ。 地獄谷から第四展望台に向けて散…

地獄谷の噴気孔

旭岳は標高2,291mで北海道の最高峰だが、一般に北海道の2,000m級の山は本州の3,000m級の山に匹敵するといわれる。8月上旬でもこれだけの残雪があったのだから、9月19日の初冠雪の時にも残っていただろうと思われる。まさに万年雪である。10月も半ばになる…

第五展望台

第五展望台から北を望むと姿見の池や石室の位置関係がよくわかる。 旭岳の斜面の向こうに見える、当麻岳から右手の安足間岳までもよく見える。一番高く見える安足間岳(2,194m)の右に小さく見えるのが比布岳(2,197m)で、左の肩の先にわずかに平らな頭を見…

姿見の池

チングルマのお花畑の間に、ところどころピンク色の小花が群生して大株となっている。 よく見ると、エゾノツガザクラとアオノツガザクラの交雑種である、コエゾツガザクラ(Phyllodoce caerulea f. yesoensis)である。大雪山では、これら3種の中で最も多く…

姿見散策コース

第二展望台へのショートコースを左に分けて、右の道を進む。 大雪山は、古くはアイヌ語で、「ヌタクカムシュッペ(川の廻りくねった奥に立つ山)」と呼ばれ、アイヌの人達はその神秘的なまでに気高く美しい山容を、「カムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)」として…

旭岳ロープウェイ

湧駒荘から旭岳ロープウェイの山麓駅まで1km強あり、雲一つない晴天の中を進むと、大雪山の主峰、旭岳(2,291m)の勇姿が見えてくる。 旭岳ロープウェイは、標高1,100mの山麓駅から標高1,600mの姿見駅まで約10分で上る。 大雪山は北海道のほぼ中央に位置し…

旭岳温泉

大雪山の主峰である旭岳の西麓にある旭岳温泉は、大雪山の表玄関の温泉としてまた登山の拠点として知られている。旭川市内より約50kmと近くロープウェイで高山植物の咲く高原まで簡単に上れるので人気がある。 この地は、湧駒別(ゆこまんべつ)と呼ばれ、ア…

無事下山

コケモモの赤い実はあちこちで見かけたが、ようやく咲き残っていた花を見つけた。本州の花は白っぽいが、北海道の花はかなり赤みを帯びていて、3~8個が下向きに咲く。花冠は長さ約6mmの鐘形で浅く4裂し、雌しべの花柱が花冠より突き出る。 帰りがけにもミヤ…

下山開始

所々で雲が湧いてきたので早めに下山を開始する。上ホロカメットク山の頂上直下の急坂を下ったあとは、ゆっくり歩いて最後の上りで上富良野岳に戻る。 右手の大崩落地も底までよく見下ろせる。八ツ手岩の尖鋒も、噴出途中のマグマが固まったように見える。 …

上ホロカメットク山頂

上ホロカメットク山の頂上間近も急坂になっているが、あと一息なのでがんばるしかない。 ホロカメットクとはアイヌ語に由来するが、語源は諸説あって決定的なものはないといわれる。 ようやく上ホロカメットク山(1,920m)の山頂に着いた。次々と涌き上がる…

上ホロカメットク山へ

上富良野岳から緩い降りを下りきると今度は緩い上りとなる。上ホロカメットク山への道は展望が開けていて、しばしの間だけだが縦走路の爽快さを感じ取れる。 周りに広がるハイマツの間にはミヤマアキノキリンソウの黄色の花やチングルマの羽毛が見られ、遥か…

上富良野岳

上富良野岳の頂上直下で右手の富良野岳方面を見ると、北側斜面には見渡す限り白いチングルマと淡いピンク色の小さなコエゾツガザクラのお花畑が広がっていた。 左手にはイソツツジの群落が満開である。左手前のチングルマは、すっかり花が終わってうす茶色の…

山頂間近

ヒノキの葉のような風変わりな茎葉の間から白い花を咲かせているのは、イワヒゲ(Cassiope lycopodioides)である。北海道と本州中部地方以北の高山帯の岩隙や礫地に生える常緑小低木で、地を這ってよく分枝し、高さは5~10cmになる。花冠は約8mmの壷状鐘形で…

八ツ手岩

化物岩より高いところに着くと、その右の三段山が大きく見えてくる。低木林のハイマツもかなり低くなってきた。 ハイマツの蔭にスノキ属のコケモモ(Vaccinium vitis-idaea var. minus)の実がたくさんなっていた。コケモモは、北海道と本州中部地方以北、四…

D尾根

300階段などがあって道はかなり急で長いが、これ以上になく澄んだ青空と緑なす山々、足下には次々と新しい高山植物が現れるので、ほとんど休みなく登り続けることができる。 この赤い花は、高山でおなじみのヨツバシオガマ(Pedicularis chamissonis var. ja…

D尾根へ

上ホロ分岐から上富良野岳手前までの尾根はD尾根という。いわれはよく分からないが、昔、北大山岳部がつけた十勝連峰各所の地名記号らしい。この後、300階段と呼ばれる急な階段が待っている。 登山道脇にツガザクラを見つけた。花冠の色が淡いピンク色で花冠…

上ホロ分岐へ

尾根に出るまではやや湿った登山道で、日差しは遮られているが、大岩がゴロゴロと連続するのでよじ上るようなところもある。 道端の小さな白い花は、オウレン属のミツバオウレン(Coptis trifolia)である。北海道、本州中部地方以北の亜高山帯〜高山帯の針…

安政火口

道端でひっそりとイソツツジ(Ledum palustre ssp. diversipilosum)が咲いていた。北海道と東北地方の亜高山帯〜高山帯の湿地やハイマツ林の林縁に生える常緑小低木で、高さは30~70cmになる。枝先に花径1cmほどの白い花を散房状に咲かせる。群生することが…

登山開始

宿の前に大きな駐車場があり、その右手に登山口があるので、登山届けを提出してから登り始める。8時出発では登山としては遅く、駐車場は既に満杯だった。十勝岳まで登る元気な登山者達は、多分4時か5時頃には出発しているのだろうが、普段ハイキング程度…

十勝岳温泉

大雪山とは一座の山の名称ではなく、大雪山国立公園全体の総称である。北大雪、表大雪、東大雪、十勝連峰と大きく四つの山域に分けられる。最もポピュラーなのは、北海道の最高峰、旭岳を中心とする表大雪で、トムラウシ山まで含まれる。トムラウシ山の南西…

富良野、ファーム富田

富良野といえばラベンダー畑が有名だが、その先駆的農園であり、中心的存在がこのファーム富田である。 ファームの中心に位置するポプラの並木から見ると、ラベンダーだけでなく色とりどりの花が植えられている「花人の畑」が美しい。右手に入口に近いラポー…

美瑛、四季彩の丘

旭山動物園の後の昼食は、有名な旭川ラーメンだが、人気店が数多くある中で選んだのは「ラーメンくさび」で、開店と同時に店に入った。醤油が定番の旭川にあって、味噌で人気を博す店である。 赤味噌、黒味噌、白味噌、麦味噌、合わせ味噌と、味噌味だけでも…

旭川、旭山動物園

8月上旬に北海道中央の大雪山の周りを一週間かけて大きく一巡りした。若い時にトムラウシ山から大雪山までテントを担いで縦走したことがあるが、今では小屋泊まりも辛いので日帰りトレッキングを数回試みた。 初日は早朝の飛行機で旭川に着き、朝から旭山動…