半坪ビオトープの日記

2018-05-02 ニース、シャガール美術館

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翌朝、ジェノヴァを出発し、風光明媚なイタリアリヴィエラを通り、フランスコートダジュールの中心地・ニースには丁度お昼に着いた。半日観光なので駅に荷物を預け、すぐにバスに乗ってマティス美術館に向かった。

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美術館のあるシミエ地区は昔ローマ帝国時代の街があったところで、考古学博物館の向かいには円形競技場跡や石の門などの遺跡が広がっている。その先のシミエ公園では老人たちがペタングを楽しんでいる。

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公園を通り抜けると17世紀の赤い邸宅がある。画家マティスが晩年を過ごした場所で、1963年よりマティス美術館として一般公開されている。館内には油彩画、下絵のデッサン画、彫刻、オブジェなどが展示されているが、他の美術館で見るようなマティスの素晴らしい絵画はほとんどなく、その上撮影禁止でもあって残念ながらほとんど印象に残るものがなかった。

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マティス美術館からシャガール美術館に向かう時にも道路脇に古代ローマ時代の遺跡が見渡せた。紀元前六世紀ごろから地中海沿岸に次々に商館を設け富を増大させていったギリシア人は、まもなく原住民のリグリア人に攻撃を受けローマに兵を要請した。救援に来たローマ軍はプロヴァンスに要塞を造りゴールに入植することができた。ニースのシミエの丘にもローマ人は住み着き、ローマの街・セメネリウムを造った。四世紀ごろから多民族の侵略で衰退し、シミエ地区は廃墟と化した。

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シミエの丘の麓に建てられたシャガール美術館は、シャガールの作品を200点以上所蔵する素晴らしい美術館で、正式名称は「マルク・シャガール聖書のメッセージ美術館」という。画家存命中に画家個人の名前で設立された初めての国立美術館である。館内撮影が フラッシュ以外OKなので、数ある大作をゆったりと見て回ることができる。中でも「聖書のメッセージ」と題された17点の絵は傑作揃いだ。

これは「ノアと虹」(1961-66)。洪水の後に懸かる虹を見ながら休息するノアがいる。

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こちらは「楽園(アダムとイブ)」。左のイブは半分雲に隠れているが、その下のアダムの肋骨からイブが生まれた。右には抱き合うアダムとイブがいて、イブがリンゴを持ち、その左にそそのかす蛇がいる。

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こちらは「楽園から追放されるアダムとイブ」。白い玉から出た天使が神の怒りを伝える。その先のアダムとイブは赤い雄鶏に導かれて楽園から追放される。

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こちらは「アブラハムと三天使」。1966年の79歳の作。人類の始祖アブラハムの妻サラに子が授かることを天使が知らせに来た場面。右上の別のシーンはソドムゴモラの話だという。

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この絵は「ダンスとサーカス」。1950年の作。ただ「ダンス」とも表示される。

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シャガール美術館は建築家アンドレ・エルマンの設計で、聖書のメッセージ展示室、デッサン展示室、企画展示スペースに加え、コンサート・ホールも設けられている。前庭にはオリーブフェニックス、糸杉などが元気良く育ち、いかにも南仏らしい庭園となっている。

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ニース駅に戻って荷物を取り、宿近くのマセナ広場へ向かう。メインストリートの右手にノートルダムバシリカ聖堂が建っている。1868年頃建築のゴシック様式の教会で、ニースでは最大の教会といわれる。

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東の旧市街と西の新市街の間、海岸通りのプロムナード・デ・ザングレからほど近いマセナ広場は、赤いファサードに白枠の窓という色鮮やかな建物に囲まれた、ニースの最も主要な広場である。1832年から1850年に建築家ヨゼフ・フェミエールにより造られた。広場の一角には夏に噴水遊びができる噴水公園もある。「カーニバル・ド・ニース」のメイン会場にもなる。

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夜はマセナ広場近くの地中海料理レストラン「Peixes」に入る。店の名は、ポルトガル語で魚を意味する。最初に食べた新鮮な「生牡蠣(6 Huîtres Nature Fine Claire n°3)」は美味しい。

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次に「燻ダコの煮込みニョッキアスパラ(Mijoté de Poulpe Fumé, Gnocchis Frais, Asperges)」。

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最後の「鴨肉のせ大麦リゾット(Duck breast, Barly and Buck wheat Risotto)」には蕎麦の実が散らしてある。どれもみな美味しい地中海料理だった。

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マセナ広場はいくつかの主要道路が集まる要所にあり、広場の中央をトラム(路面電車)が走っている。夜、人目を引くのは、カタロニアのアーティスト、ジャウマ・プレンサによるモダンアート作品で、トラムの軌道沿いに設置された背の高いポールの上に7体の彫刻が照明によって明るく浮かび上がって見える。7体の坐像は7つの大陸をイメージしたものという。