26．Feb．2005 Studio coast SUPERCAR

昨日新木場で、高校時代から愛してきたものとの別れをしてきました。
昨夜は家に帰ってからもヌケガラってたんでレポ書くどころかPCも立ち上げられませんでした。
そんなに自分の中で存在の大きいバンドだったんだ、、、と気付いた時、無性に寂しさが込み上げてきて泣いた。。。
以下、そんな大切なバンドの最後のライブのレポ。みたいなものを。。。自分のために書きます。

5時開演という通常のライブよりも早い開始時間に合わせて、16時頃最寄りの新木場駅に降りた。
改札を降りたその場所で見た光景は異常だった。
サッカーのチケット欲しさに手書きのプラカードを持つサポーターの画を昔TVで見たことがあったけど、まさしくそれと同光景。
「チケット下さい」「譲ってください」「余ってませんか？」
言葉は違えど今回のプラチナ化したチケットを持っていない人達で駅構内は溢れていた。
改めて、この公演の「意味」「価値」「重さ」みたいなものを実感したと共に、僕は多少の気まずさも感じた。
「募金お願いしま〜す」などの薄っぺらい言葉を投げかける太ったオバサンにはなんの気まずさも湧かないが、この日ばかりはボードを持った人たちの瞳を見ることが出来なかった。
その場を立ち去るように会場へ向かう。

整理番号はCだったので寒い中、ひたすら待ち、ロッカーに荷物を入れてようやく入る。
この時点で17時ジャスト。一階スタンディングフロアのやや後方に陣取る。
うん。ステージは見えるようだ。
結局15分くらい押して舞台上の幕がスーッと開いていった。
そして何かの運命なのか、前日の松浦のライブと同じくまたも緑のレーザーがライブを彩る。
セットはいたってフツー。
歓声と共にメンバーが登場して、注目の最初の曲は。。。。
予想だにしてない、まさかの「White Surf style 5. 」
いつもはライブ後半の披露が多い最高級の爆発力を持つ曲なのに。。。
雄叫びをあげて前の方に突っ込んでいく男の子、高々と拳を上げる人、気持ち良く踊りだす人、いきなり泣き出す隣の女の子。いろんな風景が自分のトコからは見えた。
僕は音を体で受けとめてた、と言っては言いすぎかな。
でもこの時点では変に気持ちが昂ぶることもなく、いつもの彼らのワンマンと同じ感覚で、彼らの演奏を体で感じていた。　
と言いつつサビでは早くもぶっ飛んでいたけど。。。
2曲目でまたもライブ後半が定位置の代表曲「FAIRWAY」。。
いったいなんなんだ今回のライブ？
あぁ、そっか最後のライブなんだっけか。。。そっか、そういうことか。。。

「なにか」を感じ取った。
そこからは新旧織り交ぜてのまさに「SUPERCARの軌跡」を歩むようなセットリスト。
コンピ盤のOOYeah!!・OOkeah!!収録曲は一つも無いけど、あとはホントに全アルバムからやった。
「ヒットパレード」（って言葉は彼らには全く似合わないなw)
さすがに1stのスリーアウトチェンジからここまで多数の曲をやるとは思わなかったけど、それがスーパーカーからファンへの最後のプレゼントだったのだろうかね。。。

Futurama以来、昔の曲を一時期パタッとやらなくなったこともあった。
さすがに03年頃からは「Sunday People」や「Lucky」とかあたりを別アレンジでやったことはあったけど、それでも一回のライブで２〜３曲程度だったものね。
「PLANET」も02年のHigh Boosterでやったっけかな？
この時は僕は嬉しくて嬉しくて、、赤坂BLITZの2階席で思わずウルッときてた。。

昔からのファンは当然好きになるきっかけとなった昔の曲たちを生で聞きたい。
でも彼らはやらない。ってか全く音楽の世界観が異なる所を目指してたワケだからアーティスト側も(昔の曲を)やらないってのは自然だったのかもしれない。
Futuramaが出てすぐ後のライブ(00年の年末かな)では、本編がFuturama収録曲のみ。でアンコールで昔の曲をやってたっけ。そしたら昔の曲がすごく浮いて聞こえたものね。
当時ファンサイトのBBSとかでもこのアンコールは賛否両論だったのを覚えています。
でもラストライブは昔の曲をフツーのセットリストに組みこんでやった。
でも今回は全然違和感無かったと思う。ナカコーが昔の曲をやった時、イントロで笑ったのが印象的。
「My Way」なんて生で聞いたのは初めてだ。でもすごく良かった。
アルバム出した7年前は清々しいまでの「青」っぽさを持った曲も、時間が経ってバンドが熟成されて演奏されると「群青」みたいな深みを持った曲になるんだね。

ライブはただひたすらに「名曲」を演奏していくメンバーとそれに呼応するファン。
それだけで2時間、21曲が過ぎていった。
マジでどの曲にも思い入れはある。
あるからこそその曲が流れている間は、その曲に対しての自分の思い出みたいのがどうしても滲み出てきちゃった。
これが2回目にして最後の「PLANET」　「たまには後ろ振り向きながら」という歌詞が今回ほど当てはまる瞬間は無かったんじゃないかな。やはりこの曲は一番大切な曲。
「STROBOLIGHTS」→「YUMEGIWA」の時間は嫌が応でも体が動く。「勝手に体が動く」、これがSUPERCARのライブの醍醐味。
「Sunday People」のイントロのギターは必殺。
まあ「Lucky」も「cream soda」も必殺なんだけど。。。
ってか「Lucky」は最後は(ほぼ)オリジナルのアレンジだった。（はず。。）
久々に聞く「Seven Front」のコーダイのドラム。「タメ」たあとに繰り出される超ノイジーなギター！！その瞬間に頭から飛び出るような感覚ってなんだろうね。今後味わえるのかな？こんな感覚。
そう言えば「Free Your Soul」も久々だなぁ。
「Seven Front」に「Free Your Soul」この2曲はカップリングだけど「ライブの定番曲」っていうイメージがあるけどね。そう言えば最近聞いてなかったよなあ。
もうこの辺では意識なんてほとんどぶっ飛んでたよ。
そんな時間帯に「Karma」なんてやっちゃ。。。壊れるしかないよね。。
いつ終わるか分からない「Karma」
どこに向かうか分からない「Karma」
それがライブの「Karma」
今回も延々とひたすら「Karma」で踊り狂うオレ＆観客。
そして。。。。
真っ白い照明の中、「Trip Sky」のイントロが聞こえてきた。。。。
「これで。。。。終わりかな。。。」ってオレは悟った。
たぶんみんなそう思ってたんじゃないかな。
僕自身この曲を生で聞くのは初めて彼らのライブに行った時以来。
だから5年ちょいぶり。
あの時、あのライブで、この曲に出会わなければ、、、僕はここまで「ライブ」にハマることは無かったのかもしれない。と思います。
「SUPERCARと出会った運命の一曲」が「PLANET」なら、「ライブってすごいんだぜ！CDで聴くだけなんてもったいないんだぜ！」って教えてくれたのが、赤坂BLITZで聞いた「Trip Sky」
この曲で味わった「トリップ感」はライブで味わなかったら、僕はこの感覚を知らないでここまで生きていたかもしれない。そしてもしかしたこの先、一生知らなかった感覚だったかも知れない。
人生の楽しみってのは人それぞれで、また数多くあると思うけど、僕は「ライブで感じるトリップ感」というのを知れて本当に良かったと思ってる。ホント、サイコーだよ。
5年過ぎても「Trip Sky」はキモチイイ。
延々とギターをかき鳴らすナカコー見てたら「このまま終わらなければいいのに」とか言う陳腐でいつもなら毛嫌いするようなな言葉がこの日ばかりは頭に浮かんだよ。
そして曲の最後のほうでは目に涙が浮かんできた。。
そして終わりは来た。
曲を終えるとメンバーは去っていった。
最後までいたジュンジも去り、残響音も消え、緑のレーザーでラストメッセージが書きこまれていく。
「THANK YOU, SUPERCAR」
そして「LAST SCENE」が流れる。
「アンコールは。。。ないんだろうな」となんとなく分かった。
それでも「なにか」を求めてたのか拍手を送る人たちは大勢いた。
僕は結構早めに会場を出た。

「解散だから・・・ラストだから・・・」とかそんな気の利いたMCなんか一切無かった。
ミッシェルだってラストの幕張の時はちょろっとしたMC（ってかチバが投げかけた言葉）とかあったのにSUPERCARはメンバーが結局最後まで誰も言葉を発しなかった。
「ありがとう」も「さようなら」の言葉も無い。
あったのはレーザーで刻まれた「THANK YOU」の一言だけ。
「でもそういう終わり方もスーパーカーらしいな」って思う人は多いはず。
「スーパーカーならそれでもいい」って。

ライブ終わって外に出ると、2時間半前は震えてまくっていた外の冷気が心地良かった。
そしてロッカーから荷物取り出して帰ろうとしたら、人だかりができていてなにかを写メで撮ろうとしていた。
「なんだろうな？」と思ってみんながケータイを突き出している方に目を向けた。
そしたら。。。看板が入る前と違った文字になってたんだよ。。。

一人なのに（一人だからかな）また涙が出てきた。
それ見てえぐえぐ泣いた。

スーパーカーってそんなバンドじゃないじゃないかよー！
最後にそんなイキなことすんなよ！
セットリストだって、最後だからってファンが思うサイコーの選曲してくれちゃってさぁ！
なんで最後だからってそんなにファンに優しくしてくれるんだよ！
最後の最後にそこまで優しくしてくれなくったっていいじゃねぇかよ。。。(泣

SUPERCAR、、ずっと好きでいいですか？

05／02／26　SUPERCAR＠Studio coast
1 　White Surf style 5.
2 　Fairway
3 　My Way
4 　PLANET
5 　Love Forever
6 　Recreation
7 　Wonder Word
8 　WARNING BELL
9 　STROBOLIGHTS
10　YUMEGIWA LAST BOY
11　Sunday People
12　I need the sun
13　Lucky
14　Easy Way Out
15　Seven Front
16　cream soda
17　Hello
18　Free Your Soul
19　STORYWRITER
20　Karma
21　Trip Sky

オレのAOHARU　FOREVER。。