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空の境界 未来福音/竹箒

サークル公式>竹箒

本体表紙。独特の光沢を放つ黒一色のハードカバー。

付属のしおり表裏。
俺的に今回最大のサプライズであり、急遽今年のコミケ参加を決意した原因がこれ。まさかの竹箒新刊。強行日程と猛暑の待機列を乗り切って手に入れた時点でテンションMAXだったが、いざ読んでみるとさらにテンション超上昇。頑張ってゲットした甲斐があったというものだわ。
本作のメインはタイトルにもある奈須きのこ氏の小説・らっきょ第八の章「未来福音」。もともと原案は没プロットとして存在していたとか。女子高生・瀬尾静音と爆弾魔・倉密メルカという二人の未来視できる能力者が登場する、100P少々の物語。時期的には「痛覚残留」のすぐ後の話で、らっきょにしては珍しく割と平和でまったりとした展開。いや爆弾魔とバトったりするけどな。並行するストーリーとか未来視の分類・解説とか型月らしい部分もしっかりあって面白かった。メルカの後日談である「未来福音・序」にはちょっとしたサプライズ要素があったり。未那かあー。ラストの1996年1月のとある男の話も良かったわー。
他に小説・映画ポスターの8Pカラーイラストギャラリーも掲載されてるんだけど、それより本作で一番たまげたのがもうひとつのメイン、武内崇氏によるらっきょマンガ3本。「1998年8月」「1998年10月」「1998年12月」とそれぞれ題され14P・18P・10Pというそれなりのボリュームで小説とギャラリーの合間に挿入されている。武内氏のちゃんとしたマンガを読んだのは型月にどっぷりハマって以来初で、そういやまたいつかマンガを描きたい的なことをどっかの雑誌のインタビューで語ってた気がするけど、それがまさかこんな早いタイミングで拝めるとは…いやーホントびっくりした。いいわー、コレいいわー。もったいないから内容とか教えなーい。ひとつだけ言うならば、「〜12月」の鮮花の表情はマジ最高すぎ。
この未来福音の作品群とあわせてますますぐっちゃんぐっちゃんの時系列を以下に整理。(※=未来福音に掲載)マンガ「1998年8月」と未来福音の順番は不明だが、式のケガからしてマンガは三章直後と考えるのが妥当かと。

  • 1995年09月:二章・殺人考察(前)
  • (1996年01月)※
  • 1998年06月:四章・伽藍の洞
  • 1998年07月:三章・痛覚残留
  • 1998年08月:「1998年8月(マンガ1話目)」※
  • 1998年08月:「未来福音」※
  • 1998年09月:一章・俯瞰風景
  • 1998年10月:「1998年10月(マンガ2話目)」※
  • 1998年11月:五章・矛盾螺旋
  • 1998年12月:「1998年12月(マンガ3話目)」※
  • 1999年01月:六章・忘却録音
  • 1999年02月:七章・殺人考察(後)
  • 2010年夏:「未来福音・序」※

劇場版五章公開に合わせた未来福音コミケでの発表はタイミングも絶妙だし、内容も素晴らしく、今あえて竹箒名義で同人誌としてこれを出すことは意義深いものがあったと思う。おもいっきり堪能させてもらいました。

オマケの写真はコミケ会場にて撮影した第30回森林保護募金ポスター。