功名が辻

harimaya2006-02-01

大河ドラマは稲葉城の落城のおりに
燃え盛る火の中で一豊と千代が再会
結ばれる劇的な場面を映し出されて
いよいよ佳境に入った感がしている。
今、東京江戸博物館では功名が辻
特別展が開かれて山内家伝来の名宝
などのほかに当時の安土桃山時代
武将たちの選りすぐりの武具品々や
秀吉の妻ねね、淀君など女性たちに
関する資料も多く展示されて戦国の
代に、したたかに生きた彼女たちの
苦労を偲ばせて胸が熱くなる思いだ。

隠居の独り言(19)

司馬遼太郎が世を去って2/10日で10回忌を迎えるが私が今までに読書して
最も影響を受けた作家だったかもしれない。とにかく夢中で読んだ日々は
年齢的にも仕事にも燃えていた頃であったからその一語一句に魅せられて
どれほど自分の心のコヤシとなり生きるイシズエになったか分からない。
長編も、短編も源平の「義経」から→明治の「坂の上の雲」まで日本史の
面白さをこれほど詳しく語たりかけるように優しく書いた作家はもう二度と
出ないだろう。今年のNHK大河ドラマ功名が辻」は戦国時代の武将
山之内一豊とその妻千代の出世ストーリーだが、いつも戦国主役の三羽烏
信長、秀吉、家康が脇役となる作品に一年間のテレビ観賞をする事にした。
際立ったところもなく面白みも少ない律儀だけが取り柄の亭主の一豊に
♪妻を娶らば才長けて・・の歌のような妻の千代が彼をうまくおだてながら
戦国の世を生きて裸一貫から土佐24万石の大名に育て上げた物語をいかに
うまく描きあげられるか楽しみの大河ドラマで毎週日曜日の夜が楽しみだ。
司馬遼太郎を読み漁った頃は出張や帰郷の折には作品に登場する場所にも
立ち寄って遠い日々の回想を巡らしたものだった。京都、大阪、琵琶湖、
高知、会津播磨平野など古きを訪ね新しきを知る「温故知新」の楽しい
旅をしたがこれほどまでに司馬作品に魅せられていた。つづく・・