SVMで多項式カーネルを使うメリット

SVM多項式カーネルを使うメリットを考えてみます.

非線形カーネルである

これは当然といったところでしょう.
入力空間をある特徴空間で考えられます.
例えば,2次元平面では分離できなかった標本を3次元,4次元にマッピングすることでうまく分離できるようになる可能性があります.

(画像はhttp://d.hatena.ne.jp/pika_shi/20111111より)

素性の組み合わせを考えられる

これは知らない人もいるかもしれません.
x,y共に2次元で考えてみます.
線形カーネルを用いたときは,
K(x, y)=x^T y=(x_1 y_1, x_2 y_2)
となります.

しかし,多項式カーネルを用いたとき(l=0, D=2)は,
K(x, y)=(x^T y+l)^D
=x_1^2 y_1^2, 2 x_1 y_1 x_2 y_2, x_2^2 y_2^2
=(x_1^2, \sqrt2 x_1 x_2, x_2^2)(y_1^2, \sqrt2 y_1 y_2, y_2^2)^T
となります.
このように,x_1x_2の積が式に出てきました.
これで素性の組み合わせを考えられているのです.

まとめ

非線形カーネルを使うときは,SVM実践ガイドに書かれているように,以下を基準にしている方が多いと思います.
1.事例数 << 素性数 の場合 線形カーネル
2.素性数 << 事例数 の場合 非線形カーネル

これに加え,素性の組み合わせを利用したいときも多項式カーネルを始めとした非線形カーネルを使ってみてはどうでしょうか?