行動分析によるイナゴ問題

人が何らかの行動をするのは好子(好ましい事)を出現させたいか嫌子(嫌いな事)を消失させたい時でありそれを行動の強化という。逆に嫌子を出現させたり好子を消失させた場合は過ちの行動として繰り返さなくなりそれを行動の弱化という。
ネットでは気に入らない意見を吐く奴がいる(嫌子)と消したくなるわけでコメント欄に暴言を吐いて排除しようとする。嫌子を消失させようとする強化の行動である。それに群がって来るのは炎上という祭り好きが炎上を出現させようとする好子の出現行動である。対するブログ主は攻撃を受けてコメント削除に打って出ようとする。嫌子の消失行動。どちらも強化行動の積極的な振る舞いなので行動は過激にエスカレートする。それによってエントリーが削除されたりブログが消えれば嫌子の消失という目的達成なのである。それによってブログ主がそのようなエントリーを書かなくなったらそれは嫌子を出現させたという経験からの行動の弱化である
 このように行動分析学的にも見てもイナゴ問題は予想可能な問題なのであり今更騒ぐ事ではない。人間正直に行動しているなとつくづく思うのみである。では行動分析によってどうのように解決できるかというと嫌子を出現させない事が肝要なのだから人が気にするような記事を書くなというどうにもならないような結論しか出て来ない。何の役にも立たない! しかし人はそれによって学ぶし分る人にだけ分れば良いと慎重な書き方になっていくだろう。こういう事も人間社会に広く見られる事であらゆる記事はそういう圧力に晒されているので何を今更である。このように人間の心理と言う分りにくい考察を捨て人間の見える行動から次の行動を推察するのが行動分析学の一つの成果である。