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日記

2017-09-13

 ずっと原稿に取りかかれずにいる。先週から知人が海外出張中で一人暮らしになってしまっていることと、引越しのことが気にかかっていて落ち着かないのだ。何もせぬまま夜になり、飲みに出る。8月はあまり飲まずに過ごしていたけれど、今月は引越しのことを考えていて落ち着かないので、よく飲みに出かけている。ただ、飲みに誘える友達がおらず、基本的にはひとりで飲んでいる。今日は歩いて新宿を目指す。山手線沿いの道を歩くのもあと何回あるだろう。センチメンタルな気持ちになりつつ、思い出横丁の「T」ヘ。店長がこちらに気づくまで、店の前に立っていると、奥のほうから「ハシモトさん!」という声が聴こえる。えっと思って奥を見ると、テーブル席にA・Iさんの姿が見えた。T・Hさん、Kさん、K・Mさんもいる。今日は「焼き鳥が食べたい」という話になり、この店に来たのだという。センチメンタルな気分になっていただけに嬉しく感じる。店長が他のお客さんを移動させてくれて、カウンターの端、テーブルに一番近い場所に通してくれる。ときどき僕も話に加わったけれど、あまり女子会に混じってしまうと話しづらいだろうと思い、1時間ほど経ったところでそっと会計を済ませ、気づかれないように帰る。新宿通りをずんずん抜け、新宿3丁目「F」に入り、日付が変わる頃まで飲んだ。

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2017-09-12

 午後、千駄木へ。物件の内見。一階がお米屋さんで精米機がある。僕が借りようとしている部屋はその二階にあり、「ハシモトさんはご自宅でお仕事されるということだったので、いちおう音をご確認いただいたほうがよいのでは」とおっしゃっていただき、二度目の内見にやってきたのだ。精米機が動き出す瞬間は多少音が響くが、まわり始めればさほど気にならない程度。しかも、精米機があるのはキッチンの真下なので、音で気が散って仕事にならないということもないだろう。「問題ないです」と伝える。ここから審査に入る。ああ不安だ。契約者は僕ではなく知人で、僕はあくまで同居者だが、僕の身の上では審査というものをパスする自信がない。

 夕方、渋谷へ。まずはJINSで金氏さんの展示を観る。少し歩いて「SPBS」を覗く。『月刊ドライブイン』を取り扱っているお店だが、POPまでつけてくださっている。3号と4号しか並んでおらず、「えっ、納品し忘れていたっけ」と思ったが、すでに完売したとのこと。嬉しいかぎり。19時には新宿に移動して、数少ない友人であるA・Iさんと待ち合わせ、新宿3丁目の「K」へ。まずは観てきたばかりの金氏さんの展示の話。「金氏さんの展示をやってる」と教えてくれたのもAさんなので、感想を訊かれる。展示を観ても、僕には「なんだこれ」という言葉しか浮かんでこなかった。それは決してネガティブな意味で言っているのではないのだけれど、僕の中には美術について語る言葉がないのだ。「たしかに、観ただけじゃわかんないもんね」とAさんは言う。「金氏さんは、展示のリーフレットに載ってるインタビューでも話してるけど、よく『孤独だ』ってことを言うんだよね。最近はいろんな仕事をしてるけど、結局はアトリエに帰ってひとりになるから、その時間は孤独だって」。それはきっと、作品というものをつくる人すべてに共通しているのだろう。

 飲んでいると、「あの店員さんは良い人ですね」とAさんが言う。たしかに、僕もその店員さんはとても良いと思っていた。特に用事がないときでも、店内をぐるりと回遊する。客が注文したいときにパッと頼めるようにそうしているのだろう。それも客の様子を伺いながら歩いてまわるのではなく、客に気を遣わせないように、何か用事があって歩いているように移動している――そんなことを話すと、「ハシモトさんはやっぱり過剰ですね」と言われる。それまで僕は店員さんに視線を向けてはいなかったのに、そんなふうに観察していたからだろう。「言葉ってことに対しても過剰ですよね。話せる言葉がないと思ったら一切言葉を交さなかったりするし、こないだ飲んだときに『スペインで飲んでたとき、すごく感じの良い店員さんがいたから持ってたお金をほとんどチップで渡した』って言ってたのも過剰ですよね」。言われてみれば過剰なところはある。23時過ぎに店を出て、明治通りを歩いて帰った。

2017-09-06

 夜中になんども目を覚ます。4時半にシャワーを浴びて、二本松駅へ。駅前には散歩している老人しかおらず、タクシーの姿はなかった。ホテルに引き返してタクシーを呼んでもらうが、5時半にならないと営業していないという。仕方なく部屋に引き返し、帰り支度を済ませておく。5時40分にやってきたタクシーに乗り、5時50分に「二本松バイパスドライブイン」。朝は思ったより閑散としていて、60代の男性がラーメンを啜っているだけ。寝ていたドライバーたちは、夜が明けないうちに、つまり道路が通勤客で混み始める前に出発したのだろう。何を注文するか迷ったけれど、朝定食(630円)にした。

 閑散とした店の中で、食後のホットコーヒーを啜りながら新聞を読んだ。チョコボール発売から今日で50年らしく大きな広告が出ている。民進党の執行部問題、「離党を考えているという衆議院議員の一人は『素晴らしいロケットスタート。解党に向けて着実に仕事をしてくれている』と皮肉った」というコメントが紹介されており、心底くだらないと思う。僕はそもそも党派というものを理解できずにいるけれど、党派を組んでいる世の中の人たちは、共通の理想を掲げて突き進んでいるのではないのか。票を得て金をもらっている人間が、皮肉なんて言っている場合ではないだろう。

 ふと顔を上げると、バイパス沿いを中学生が登校してゆく。バイパスを歩いて登校する風景というのも少し不思議だ。8時過ぎまでボンヤリ過ごして、30分歩いてホテルに引き返す。10時にチェックアウトすると、二本松市立図書館へ。今回の記事にはさほど調べ物は必要ないけれど、町の歴史を頭に入れておく。外は雨が降り出している。傘を持っていないので、雨が止むまで『昭和 2万日の記録』を読んだ。

 13時、二本松駅の観光案内所。雨が止んだことだしレンタサイクルを借りようと思っていたのだが、「午後は降水確率60パーセントなので貸せない」とのこと。なんて不便なシステムだろう。本当は到着した日から2泊3日で借りるつもりだったのだが、「夕方5時までに返却してもらわないと」と言われて、昨日までは利用を断念していた。宿泊していく観光客のことはまったく想定されていないのだろう。仕方なく歩き、「二本松インタードライブイン」。二本松にはドライブインが3軒あるのだが、ここはその1軒。団体客用の看板や「乗務員室」と書かれた部屋があり、観光バスが止まっていたことを思わせる。このお店も素敵な雰囲気だけれど、少し立ち寄っただけであれこれ聞くわけにもいかず、コーヒーを1杯飲んで10分ほどで退店。

 店の前にタクシーを呼んで、「二本松バイパスドライブイン」へ。14時から1時間ほどお話を伺う。取材後の雑談で「二本松のお土産だと何が有名ですか?」と質問すると、「こっちもお土産もらっちゃったから、何か買ってあげる」と和菓子屋さんに連れて行ってくださる。最中を買っていただく。ありがとうございます。今年で75歳になるというのに、マニュアル車を運転されている。最後は駅前にまで送り届けていただき、お礼を言って別れる。

 電車の時間まで酒屋をひやかしていると、奥の松がずらりと並んでいる。近所のスーパーマーケットに置かれている酒で、よく購入している銘柄だ。いわき回転寿司屋に置かれている酒でもある。ここがここでしたか。奥の松の他に大七も並んでおり、生原酒と冷やおろしをそれぞれ購入して郵送の手続きを取る。会津も比較的近くにあるけれど、並んでいるお酒が全然違っていて印象的だ。そんなことを店主に伝えると、会津のお酒は大衆的なお酒も多くあるけれど、二本松は一級酒が多いのだと教えてくれる。ただ、昔は二本松の酒屋に並んでいる酒も会津のお酒ばかりだったのに、ここ20年で二本松のお酒も評価されるようになって、今はほとんど二本松のお酒だ、と。それで僕の近所のスーパーにまで並んでいるのだろう。

 帰りは新幹線のつもりだったけれど、夜の約束がなくなり、急いで東京に戻る必要はなくなった。引っ越しも控えているわけだから、節約のために青春18きっぷ(4回目)で東京を目指す。二本松郡山黒磯宇都宮。そこからは赤羽まで宇都宮線快速上野行きに乗って入ればいいだけなのだが、電車が混んでいたので並走する湘南新宿ラインに乗り換える。乗換案内で再度検索してみると、赤羽埼京線に乗り換え、そこから山手線高田馬場と出る。言われるがままに赤羽で電車を降りたのだが、ボンヤリしたまま電車に乗ってしまう。「あれ、全然駅に着かないな」とGoogleマップを開くと、浮間舟渡を走っている。この時間の上り電車にしては混んでいると思っていたが、これは大宮行きだ。快速電車だったので武蔵浦和で降りて、池袋方面に引き返す。何をやっているのだろう。そもそも湘南新宿ライン池袋を通るのだから、赤羽で降りる必要もなかったのだが、くたびれてしまっていてまともに判断できなくなっている。

 21時過ぎに帰宅。不在通知の入っていた郵便物を受け取りに行くつもりだったが、今から池袋の豊島郵便局まで自転車を漕ぐ気力は起きなかった。ノンアルコールビールで晩酌しつつ、「水曜日のダウンタウン」観る。「ミスター押忍、寝言でも『押忍』言っちゃう説」、CM前の予告だけで腹が爆発しそうになり、CMの間に窓を閉めてから観た。毎週思っているけれど、本当に面白い番組だ。今週は特にナレーションが冴え渡っていた。明日に備えて洗濯機をまわし、日付が変わる頃には眠りにつく。

2017-09-05

 7時過ぎに起きる。ケータイは充電されていなかったけれど、モバイルバッテリーはしっかり充電してから眠りについたようだ。シャワーを浴びて、9時にホテルを出る。駅前の雰囲気はとても穏やかだ。僕が生まれ育った町も「×本松」という名前なので、もともと親近感を抱いていたけれど、良い町だと思う。30分ほど歩いて「二本松バイパスドライブイン」。朝10時、まずは玉子焼定食(単品)と瓶ビールアサヒの大瓶)を注文する。ちなみに飲んでいる客は僕だけではない。玉子焼は厚焼き卵を想像していたが、銀の皿の上にキャベツの千切りが敷かれていて、そこにかた焼きのスクランブルエッグがのっけてあるという感じ。予想と違っていて愉快な気持ち。

 11時、2本目の瓶ビールと塩辛を追加注文する。12時、瓶ビールなめこ汁。13時、瓶ビール。少し酔っ払ってきたので、「ちょっと酔い覚ましに表を散歩してきます」と店員さんに告げて店を出る。ここは前払いなので食い逃げを疑われる心配はないが、念のため店員さんにそう伝えたのだが、「あら、せっかく酔ったのに、さますなんてもったいない」と言われる。その言葉に感銘を受け、再び瓶ビールを注文した。

 15時、瓶ビールモロキュウ。16時、瓶ビール冷奴。17時、瓶ビールと、気になっていたテンメンジャン定食を注文してみる(ただし定食ではなく単品で注文)。テンメンジャンというのは聞き覚えがないけれど、調味料の名前らしく、豚肉ともやしとニラの炒め物が出てくる。ウマイ。食べ終わる頃には日が暮れ始めている。そろそろホテルに戻って明日に備えるかと思っていると、お店の方が看板メニューのバイパススタミナ炒めをサービスで出してくれる。それもすっかり平らげたところで、領収証を書いてもらう。料金は注文ごとに前払いだが、最後にまとめて領収証を書いてもらえるようにお願いしておいたのだ。今日使った金額は6970円だ。

 すっかり暗くなったバイパスを歩く。急に銀杏BOYZが聴きたくなり、YouTubeアップロードされているどこかのフェスで演奏されたものを聴く。たまらない気持ちになり、友人にURLをメールで送る。ホテルに戻った記憶はないが、20時にはもう眠りについていたのではないかと思う。

2017-09-04

 7時過ぎに起きる。荷造りをして、再度書類を確認したのち、池袋税務署へ。昨年の確定申告をようやく提出する。遅くてすみません。スターバックスコーヒーでアイスドリップコーヒーを買ったのち、青春18きっぷの旅に出る。宇都宮行きの湘南新宿ライン、無事に座ることもできて、あとは宇都宮まで座っているだけ――のはずが、東大宮駅と蓮田駅のあいだで人身事故が起きたとアナウンスがあり、乗っていた電車は回送電車になる。

 人身事故が起こるたびに納得の行かない気持ちになる。人身事故を「人身事故」として終わらせてしまっているこの状況に納得が行かない。これだと僕たちは、「あーあ、電車遅れちゃった」という気持ちをせいぜい数時間抱いただけで、その誰かが何を思っていたのか、知る由もない。別にそんなことまで鉄道会社がアナウンスする必要はないだろうけれど、そこを知りたいと思う。

 2時間遅れで二本松駅に到着する。電車の中ではずっと『S!』誌の構成をやっていて、ちょうど到着する頃になって完成した。ホテルにチェックインしたのち、タクシーで「二本松バイパスドライブイン」へ。今日から2泊3日で二本松に滞在し、このお店を取材する。まずはお店のお母さんに挨拶して、資生堂パーラーで買っておいた手土産を渡す。瓶ビールキリンの大瓶)とトマトスライスを注文して、店を風景を肴に飲み始める。途中で敬愛するミュージシャンのM・Sさんから電話。せっかく飲みに誘ってもらったが、残念ながら答えられず。月刊ドライブインを褒めてくださり、恐縮しながら電話を切る。23時近くまで飲んで、40分ほど夜道を歩いてホテルに帰る。