白馬 雪崩講習会(セイフティキャンプ)2日目

昨日に引き続いてこの日もピーカンの晴天。
栂池のスキー場のリフト最上部から30分ほど登った、早稲田小屋の上部の斜面で講習。8人グループで実施。

フィールドでの実習内容

  • 斜面に取り付く前に、雪崩地形の兆候を確認しておく。雪崩の跡、クラック、走路・堆積区の確認。雪質の層の確認(ストックでもできる)
  • 斜面でピットを掘って、積雪安定性の評価をする。この日は日射が強くハンドテストをしてもすぐに崩れた。「メルトフリーズ」の層が25cm、90cmに観られた。
  • 雪崩救助のシミュレーションを行う。(リーダー役を入れ替わり立ち替わり5度は練習した。次第に捜索までの時間は短くできたが、緊迫感がもう少し必要だったかも知れない)
  • 滑降。コンディションに応じたルートの選択。下で待つ講師の合図で一人ずつ滑る。午後の日に照らされてザラメ状の雪だった。スキー組はそのまま栂池スキー場のゴンドラ下まで。(脚から悲鳴が出そうになるほど長かった、それにしても白馬までくるとスキー場の広さに感嘆してしまう。)

最後まとめ

  • ウイング21に戻って、まとめ。この日の積雪安定性の評価は「Fair(5段階の中間)」もしくは「Good(5段階の2番目に良好)」。ハンドテストで雪面を評価した際崩れやすかったことがぬぐえず「Poor(5段階のうち4番目の評価)」としたが、「積雪安定性の評価はClass2の要素。Class1の斜面・地形を評価した際は、不安に感じる要素は特になかった」とのことであった。地形>雪面。

講習を終えて

雪崩の起きやすい危険で急な斜面にこそ「美味しい」感動が詰まっている。山スキーはこれまた業の深い遊びである。
2日間で、雪崩の基礎をおさらいしてフィールドで救助のシミュレーションを体験するまで。
参加料の2万円が安いとは必ずしも思わないが、雪崩のリスクを正しく知ることが山スキーを楽しむためには必要最低限身に着けねばならない知識であることには間違いない。その意味では貴重な機会を提供していただいたと思っている。
これから山に入る前に初心者の自分にもすぐにできることは、まずは地形、天候、装備の事前の確認・点検を怠らないようにすることからであろうか。
翻って、自分は自分自身の実力を客観的に観ることができているだろうか。とりまく環境が変わった今こそ、いくつもの意味で自戒したい。
帰りは豊科ICまでの渋滞を避けて糸魚川から北陸道に。その日のうちに京都に帰る。徳光PA、20時前だったが土産物屋が閉まっておりなんとも寂しかった。