冬山で生き残るために目を通しておきたい5つのサイト
2006年もあと1ヶ月を切りました。山の上では、季節は秋から冬にすっかり様変わりしているようです。
冬山や雪山に安全に臨むにあたって、僕がよく見に行くサイトを集めてみました。
更新をチェックしておきたいサイト
山道を行く
- 現役山屋さんの登山コラム。
- 山行報告や山日記が主な登山系のサイトにあって、硬派な考察をメインにされている珍しいブログだと思います。
- 注目しておきたいのは、山で起きた遭難事故を独自の視点から考察したシリーズ「遭難カルテ」。
- 登山のジャンルを問わず*1遭難事故を幅広く取り上げて、独自の考察をされています。
- 遭難を「絶対起こさない」のではなく「起こさないように努力する」という、現実に根ざして考え続ける姿勢*2は、趣味として山に登り続けたいと考える自分も非常に共感を覚えるところです。
- 話題への言及が速くかつ濃い密度で頻繁に更新されるので、はてなアンテナかRSSリーダーに登録しておけばOKですね。
- それぞれの記事にコメントがよくつくのも特徴。登山に向ける価値観をめぐって議論になることも時折あるようで、定期的にチェックしておきたいブログだと思います。
雪山での雪崩・遭難事故のまとめ
- バックカントリーで起きた遭難事故を主にスクラップ。
- 気象情報や、行政の発信する登山情報を旬な時期に取り上げられています。
- 「山道を行く」と併せて購読しておけば、冬山で起きた事故の多くはフォローできるでしょう。
知識として目を通しておきたいサイト
OFFPISTE NET 【オフピステ情報サイト】 - ツアー技術
- オフピステ・バックカントリーのポータルサイト 「OFFPISTE NET 【オフピステ情報サイト】」の一コンテンツ。
- 雪山(特にスキーツアー)に入るにあたって必要な知識をわかりやすく手短にまとめられています。
- ツアー装備:スキーツアーに必要な装備一覧。ビーコン・ゾンデなどの非常用装備についても解説。
- ツアー計画:パーティの実力に応じてコースを選択する目安、山岳保険の種類など。
- ツアーでの行動:危険回避など。雪崩のリスクを見極めるための弱層テストについても解説。
- 気象知識:冬型の気圧配置の特徴など。
- 用語集:雪山登山で用いられる専門用語の解説。
- このサイトにひととおり目を通しておけば、スキーツアーに臨むにあたって最低限頭に入れておきたいことは網羅できると思います。
趣深山
- 吹雪やホワイトアウトに遭ったときのルート選択に絶大な威力を発揮する、いまや冬山装備の必需品になりつつあるGPS*3の使い方を実例を踏まえて詳しく解説したサイト。
- 複数のGPSを山に持参されているのが特徴。なかでも、最新機種と過去の機種と使い勝手を比べたレポートはきわめて貴重なコンテンツ。GPSの進化を一目で見ることができます。
- 自分がGPSの機種を選ぶときの参考に、じっくり目を通しておきたいサイトです。
- 最近は、等高線10m刻みの地図でもデータに取り込んで画面に表示できるみたいです。山の世界の電子化も着実に進んでいるようですね。
今そこにある危機〜衝撃のヒヤリハット集〜
- 山で事故に遭い、危うく生命を取り留めた体験のまとめ。
- 一部のコンテンツでリンク切れがあるのが残念。リンクが生きている中では、北アルプスの爺ヶ岳で起きた雪庇踏み抜き事故の報告が読み応えあり。安全を確保しながら山に登ることの大切さが伝わってきます。
- ただ、あまりにも中身が濃いため2002年を限りに更新が途絶えてしまったのが惜しまれるところです。
「これはいい」サイトを教えてください
僕自身の冬山への嗜好は、山スキーと冬山ハイキングを少々たしなむ程度。*4
登攀や縦走をメインでされる方にしてみれば、もう少し求めるものが変わってくると思います。
冬山に安全に臨むにあたって、「これはいい」「ここは参考になる」というサイトがあれば、コメント欄やトラックバックなどでぜひ教えてください。
*1:最近話題になった事故なら「山道を行く 【遭難カルテ119】 白馬のガイド登山、2人死亡、2人安否不明」。雪崩に関する事故なら「山道を行く 【遭難カルテ1】表層雪崩 妙高山系・前山 」など。
*2:特に「山道を行く 【危険回避の道10】 「引き返す勇気」不要論」は身につまされるものを感じる記事でした。
*4:山スキーの情報を集めるにあたって参考にしたいサイトは「忘却防止。 - 山スキーの情報を集めるために巡回したい10のサイト 」で書きました