Hatena::ブログ(Diary)

hatehei666の日記

2017-01-21

広野町高野病院院長の死

07:09

 「私は勇敢に戦い、走るべき道のりを走り終え、信仰を守り通しました」(テモテ第二4:7)。

 2016年12月30日、福島県広野町高野病院院長宅で出火、男性一人が焼死体で見つかったというニュースは私を驚愕させました。それが震災時から避難せず、診療を続けていた高野英男氏(81歳)ではないかという恐れがあったからです。

 やきもきしながら、その後のユースを追いかけていたのですが、DNA鑑定まで含めなかなか結果が出て来ません。4日後の2017年1月3日やっと本人である事が判明しました。

 ネットの情報を見ますと、2011年3月11日の東日本大震災では、半径20キロ圏内(大熊・双葉富岡・浪江・南相馬)に7つの病院があって、いずれも避難せざるを得なくなり、修羅場を経験する事になりました。

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 そうした中、半径22キロほどの所にある双葉郡広野町の高野病院は、町の全体が緊急時避難準備区域に指定され、町民が避難したものの、医師職員が逃げずに医療を続けて来た事で、良く知られていました。当時テレビで報じられたかどうか分かりませんが、私は新聞などの記事でずっと記憶していました。

 その為かねてより広野町の現状視察を考えていたので、悪天候が予想される中、早目に行ってみようと決め、1月7日に車で出ました。

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 土曜日だったので、私の住むいわき市勿来町からほぼ1時間で高野病院に着きました。地名は広野町大字下北迫(しもきたば)、南になだらかに落ちて行く高台にあり、下を北迫川が流れています。右の写真の中央左に海が見え、震災の地図ではその海から津波が北迫川を遡上し、西にある常磐線を越えて国道6号まで達したようです。

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 福島民報によると、3・11当時病院には100人を越える入院患者がいましたが、高野院長は「患者の病状悪化を考慮して避難しないと決断。その後も双葉郡唯一の病院として診療を続けてきた」のです。専門は精神科でしたが、神経内科内科、消化器内科と4つの科をこなし、CT検査も行い、敷地内に住んで週数回の当直もしました。写真左の案内に載っている非常勤医師の一人は、超人的な働きぶりだったと評価しています。

 病院玄関を入ったところに、院長を囲む人々の集合写真がありました。逆光でうまく撮れませんでしたが、掲載しておきます。

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 人柄が偲ばれるような良い集合写真でした。

 こんな献身的な働きをした高野院長の事ですから、続く院長兼常勤医がなかなか決まらず、1月12日やっと都立駒込病院医師が、とりあえず二ヶ月という事で就任します。4月以後の医師を募り、募金活動が懸命にされていますが、専門に特化した医師では、高野院長のような働きぶりは難しそうです。『救命センターからの手紙』で知られた浜辺祐一医師のような、何でもこなせる人が応募してくれるとよいのですが。

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 一方残りの時間で広野町役場や二つ沼総合公園、6号沿いの新興住宅地なども視察して来ました。町はこの1月避難指示解除から5年になったばかりですが、春までに人口を8割まで戻したいと願っています。しかし国道西側ではすぐ山が迫っており、若者たちがそんな山中にどんどん進出するような状況ではありません。この春広野町除染作業を終え定年退職する隣の友人に訊いても、8割なんてとても信じられないという答えでした。現在は5割強のようです。若者たちの為にいろいろなイベントがされてはいますが。

A0153A0153 2017/01/21 11:16 高野病院訪問、お疲れさまでした。
昨年10月8日のETV特集「原発に一番近い病院ある老医師の2000日」で、老先生のことを知りました。その先生が自宅の火事で亡くなられたとのニュースを聞いて、ショックを受けました。あの番組を見た私は、高齢にもかかわらず、ものすごい激務でくたびれて逃げられなかったのだろうとすぐ想像しました。あるいは先生自身が病気を発症してたのかもとも思いました。

iireiiirei 2017/01/21 14:27 特殊な分野に特化していない医師としては、防衛医大卒業者、自治医大卒業者などが適任だと思います。かれらにその気があるのなら。かれらには、軍や地域の患者に、臨機応変の処置ができることを義務付けられていますから。

hatehei666hatehei666 2017/01/21 18:35 A0153さんへ
そうでしたか、ETV特集で取り上げられていたのですか。テレビの力は大きいですね。私は正月に隣人からテレビを16年ぶりに譲ってもらったのですが、ニュース以外はどうも駄目で(苦笑)
思い切って出かけました。しかし正月に入って大寒波で雪が舞うこともありましたが、だいたいは雨に変わり、浜通りの国道6号は、意外とスタッドレスが無くても走れるものだと思いました。新聞の記事でスリップ事故を見ると、ずっと西よりの山道などが危ないようです。
高野院長は本当に献身的な医療行為をしていたと思います。その隣にまだ存在している、仮設住宅の方に伺っても、それを裏付けていました。現在の時点では、4月以降の常勤医の確保が難しく、例の「福島県立医大」が触手を伸ばしているようです。次のiireiさんのコメントにありましたが、自治医大や防衛医大は確かに院長と同じような臨床の訓練を受けた医者がいると思います。県立医大の若手がそこまでやれるのかなと心配しています。上から目線の医者が多いようです。
それは「311甲状腺がん家族の会」の方々の証言を見ても分かります。けんもほろろの扱いです。そういう意味からしても、院長の死は本当に残念です。

hatehei666hatehei666 2017/01/21 18:39 iireiさんへ
私は浜辺さんしか思い浮かべることが出来なかったのですが、ご指摘の病院で経験を積んだ医師なら、臨機応変に診察出来そうですね。ありがとうございました。

yonnbabayonnbaba 2017/01/21 18:52 高野先生に、せめて少しのんびりした晩年をプレゼントして差し上げたかったもの・・・と思いますが、あの先生でしたら、「そんなもの要らないよ」と仰るかもしれませんね。
病院のご訪問、ありがとうございました。
天国では、どうか高野先生にゆっくりした時間を楽しんでいただきたいものです。

hatehei666hatehei666 2017/01/21 19:59 yonnbabaさんへ
本当にその通りですね。あのお歳で当直までして、入院患者さんの身体を見守り続けて来られた先生。
今は安らかに憩って下さいというしかありません。
あとは先生の志を受け継ぐ良い医者が、早く現れて欲しいです。

ふじもとふじもと 2017/01/21 23:38 ドキュメントで拝見しましたが、現在の病院では、長期の入院はできないとするところが普通ですが、高野病院では、(置かれた状況が状況ですから仕方がないのでしょうけれども)老人患者の長期入院など、色々と配慮をしているようです。おそらくもっといろいろなところで、ぎりぎりまで融通を利かせ、地域の患者さんのために尽くしておられたのでしょう。しかしこうした経営は、国から見れば法律を逸脱した行為としか映らないのかもしれません。
被災地、特に福島に関しては、放射能の問題があり、避難場所からの帰還は様々な問題を孕んでいます。そう簡単には決断できないところでしょう。帰宅困難地域のままであれば、県外避難であっても、補助金、支援金といった援助が継続されているのではないかと思います。しかし、帰宅が正式に認められると、こうした援助は多くは打ち切られるのかもしれません。
もちろん、福島の帰還には、金銭では解決できない問題が多いです。それに加えて、地域病院が一つしか存在しないという現状は、いったい、何をもって帰還可能と判断しているのかという疑問です。医師の手当が付かない、経営的な困難、人員の不足。こうした問題が当然起こってくるわけですけれども、それに対して、様々な事を理由に充分な手当をされていない行政の姿がはっきりと見えています。
端から見れば、国は自らの負担を減らすために、帰還可能判断を下すことで、様々な援助を打ち切る方向にあるのだろうかと思います。しかし病院すらないところに、住民は帰れるのでしょうか。もしかしたら、こうした重要なインフラがなくなることで、この土地に住むことができないという判断をする人が多くなれば、難しい地域運営を縮小できると考えているのでしょうか。帰還しない人たちへの援助は、既に縮小を果たせていますし。

高野院長は、震災時に入院患者を異動させず、現地にとどまったと言います。
老人介護をしておりますが、この判断は絶対に正しかったのではないかと思います。特に老人の場合、また福島の状況を考えると、放射能汚染におびえるよりも、体調の振るわない老人達を移動させることの方が危険です。実際あのとき逃げた老人達の中に、その避難が元で命を落とした人が少なからずいました。老人は若者とは違いますから、移動してしまうとダメになってしまうときが多いのです。
行政の意図的なのか、無神経なのか、考えが足りないのかわかりませんが、ぐずぐずした動きに、いらついております。

2017-01-17

ルポ難民追跡 バルカンルートを行く(坂口裕彦著)を読んで

07:30

 「【主】は彼らを助け、彼らを解き放たれる。主は、悪者どもから彼らを解き放ち、彼らを救われる。彼らが主に身を避けるからだ」(詩37:40)

 図書館から上記の本を借りて読みました。これはシリアアフガンなどの難民たちの動向を巨視的に捉えたものではなく、坂口氏(毎日新聞)が、ギリシャのレスボス島で出会ったアリ・バクリさんとその妻、娘に密着取材し、アフガンから難民としてイランを経て、ドイツに身を避けるまで同行したルポです。

 題にバルカンルートとあるので、まずそれを調べてみました。

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 図の赤線がそのルートです。「シリアイラクに隣接するトルコ西海岸から 、ギリシャに 渡りバルカン半島を北上しマケドニアセルビアを経由してハンガリーへと進み、さらドイツEU諸国へと移動するシリアイラク等の難民のルートのこと」とネットにありました。

 このルートは昨年末ハンガリーが越境防止フェンスを張って、難民受け入れを拒絶したので、南のクロアチア方面からの迂回を余儀なくされており、定義通りにはなっていません。

 密着と書きましたが、実際にはアリさん一家は何度か行方不明になっています。しかしそういう時に威力を発揮するのが、携帯電話とメールです。もしそれが入手出来なかったら、再会は不可能だったでしょう。ちなみにこの本に載っている資料によると、シリア難民は490万、アフガン難民は270万人とありました。内戦を避けて避難する人々が、続々と列車に乗って行きます。すし詰めの列車を撮った写真が何枚かありますが、すごい光景でした。一時収容施設も雑魚寝状態でプライバシーは保てません。すぐアウシュビッツを連想させましたが、坂口氏もこの本で触れています。それでもアリさんの娘フェレシュテちゃんの笑顔が素敵で、困難な逃避行の中にあってほっとさせるものがありました。

 「二〇一五年は、アリさんをはじめとする欧州に渡った難民移民が一〇〇万人を超え、国際社会の注目を集めた」とありました。nankaiさんがその事に触れています。「昨年から,西洋世界では難民問題が表に現れた.これは,八百年におよぶ西洋の非西洋に対する収奪の結果として社会的な基盤が崩れた地域からの,生きるための大移動であった.かつてのゲルマン民族大移動は,紆余曲折いろいろあったが,最終的にはローマ帝国を解体した.これと同様,難民問題は今日の西洋世界を大きく揺り動かしている」(http://d.hatena.ne.jp/nankai/20161110)。この100万という数字は、さいたま市広島市に匹敵するものです。人口8177万人のドイツをとってみると、坂口氏によれば「とりわけ寛容に受け入れてきたドイツ難民政策は、二〇一五年に流入した難民移民が約一〇九万人に達し、がけっぷちだ」との事でした。

 アフガン難民で無事ドイツにたどり着いた人々は、ほとんど無一文です。そこでドイツ難民認定審査が決着するまで生活費を負担しています。アパートの家賃や電気代まで負担し、3人家族のアリさんの場合、支給額は10万4千円になるそうです。そこで坂口氏は「一家の生活費をしばらく負担するのはドイツ人だと思うと、どうも割り切れない」と一言。せめて受け入れ側も大変との思いを共有するべきではないかと述べています。

 このイスラム教徒の『大移動』は、力では阻止できない」。しかし内には移民排斥論や極右政党の躍進があるので、まさに内憂外患です。そうであるなら、坂口氏がどう考えようと、先に見えて来るのはドイツを始めとする西洋世界の没落という事でしょうか。nankaiさんの指摘は正鵠を射ているように見えます。

 翻って日本の原発難民の場合でも「賠償金」を巡り、受け入れ自治体・住民との間で、目に見えない軋轢が生じています。本当に不幸な状況で胸が痛みます。原発難民もアリさん一家と同じように、3・11当時無一文の状態で強制避難させられたのですから。

iireiiirei 2017/01/17 10:31 原発難民・・・私は初耳でした。言われてみれば確かにそうですね。一昔前のような疎開という表現では語り尽くせないものがあるようです。神奈川県に行った「原発難民」の子弟がイジメを受け、脅されて親元から150万円も持ち出すという事例も最近ありました。ムゴイことです。日本人の間でさえこうなのですから、まるっきり異国の地に逃げるアフガン難民やシリア難民のなんと悲惨なことか。まあ、難民を受け入れるホスト国も大変でしょうが。

hatehei666hatehei666 2017/01/17 13:47 iireiさんへ
この言葉をどこで覚えたのか忘れましたが、今通っている教会は、元は原発から5キロほどの所にあり、その周辺に信徒の方々がいて、皆が着の身着のまま避難し、二度と戻れないまま集団で移動していたので、その話を伺うとまさにこれは原発難民だと思ったわけです。
同じ行動をとらなかった人でも、1〜2回の移動はあまりなく、最低でも4回、多い人で10回は移動していました。私の想像を遥かに越える大きな試練だったと思います。それが中東の難民の方々の苦難と重なりました。今の教会も最初は同じ福島県同士なのに、不動産屋が全く動いてくれなかったそうです。そして牧師の証では、原発中心から避難してきた事で、そのいじめに遭った子のように、放射能で穢れているからと言われたこともあったそうです。
まして異国の場合、複数の国を通るわけですから、ハンガリーのように鉄条網を張り巡らし、受け入れを拒否した国なども出てくるわけです。この本で彼らが目指したドイツは、今も大変な状況だと推察します。とにかく数が桁外れですから。

A0153A0153 2017/01/17 23:07 hatehei666様、私はこの難民問題を考えると悩むことがあるのです。イラクのフセイン独裁政権が存続した方がよかったのではないかと、あるいはシリアで民主化の運動が起こらなかった方がよかったのではないかと、どのような国家=人権抑圧の国家でも、国家が安定していた方がよいのではないかと、そういう疑問です。歴史が紆余曲折を経て、人権を保障する体制に変化するということが真理ではないかとは思うのですが、紆余曲折の当事者は、まさか、歴史の真理の実現のための存在とは、言えますまい。悩ましい思いを持っています。

hatehei666hatehei666 2017/01/18 20:10 A0153さんへ
本当に難しい問題です。でもこうした貴重なコメントは深く考えさせられます。
基本は聖書のローマ人への手紙にあります。「彼(支配者)があなたに益を与えるための、神のしもべだからです。しかし、もしあなたが悪を行うなら、恐れなければなりません。彼は無意味に剣を帯びてはいないからです。彼は神のしもべであって、悪を行う人には怒りをもって報います」(13:4)。しかし神の権威の下にあっても(フセインやアサドなど)、その支配者が悪を行なう事があるので、その悪を神は決して許容されません。
全てが摂理のうちにあるのです。それを私たち人間には分かりません。だから難民が多数生じて、西欧世界が没落するとしたら、もしかしたらそれが神のみこころかなとも考えます。
西欧や中東の受け入れ態勢をもう少し慎重に見極めたいと思います。

2017-01-13

ドローンが福島上空を飛び交うとどうなるだろう

07:31

 「アブラムが九十九歳になったとき【主】はアブラムに現れ、こう仰せられた。「わたしは全能の神である。あなたはわたしの前を歩み、全き者であれ(創世17:1)。

 2017年1月10日の福島民報には、「ドローンロボット同時運行 一元管理技術開発へ」という見出しの記事がありました。

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 その研究拠点が南相馬市原町区の海沿い、3・11で津波被害の大きかった所に建設されます。

 これは今経済産業省<span class="deco" style="font-weight:bold;">が特に力を入れている、福島浜通りの国際研究産業都市構想の柱の一つとなっています。既にSPYBOYさんが「80年代以降 経産省のそういうプログラムは殆ど失敗しています」と予言しておられます(http://d.hatena.ne.jp/hatehei666/20160804/1470316600 のコメント欄で)。私もそうあって欲しいと思います。

 でも記事を見ながらつらつら考えたのは、その「福島ロボットテストフィールド」の実験途上で何か起きるかという事でした。

 ちょっと長いですが、記事をコピーすると以下の通りです。書き出しから穏やかではありません。「物流インフラ点検災害対応の各分野への小型無人機『ドローン』とロボットの導入を進めるため、複数機の同時運行を可能にする安全管理システムや衝突回避技術の開発」とフォントを大きくして示しています。次いで「空や陸、水中の運行ルート上で障害物や風雨などの影響を最小限にとどめながら安全に運行管理できるよう技術を確立する…複数のドローンロボットが物資輸送、橋やダムなどのインフラ点検、河川氾濫や土砂崩落など災害時の撮影・計測、監視業務などで同時に稼働した場合、どのような障害が起きるのかを検証し安全策を講じる…具体的には、衛星利用測位システム(GPS)などを活用し、ドローンロボットの現在地、出発時刻や目的地への到着時刻などをモニター上に映し出し、航空機管制塔のように一元的に管理できるようにするドローンの衝突回避技術については、事前に設定した飛行ルートに突然現れた小動物や別のドローンなどとの接触が課題となるため、自動制御機能で衝突を回避する技術などを開発し、運行の安全性を高める」。

 これは一体どういう事でしょうか。これから特に空を行き交う事になる、複数のドローン同士の衝突を回避する安全技術の開発を、繰り返し強調しているのではありませんか。それは直ちに航空機同士の衝突事故を連想させます。ネットで検索すると、スペイン領カナリア諸島のうちテネリフェ島にあるロス・ロデオス空港の滑走路上で、1977年2機のボーイング747型機同士が衝突し、乗客乗員合わせ583人が死亡した史上最悪の航空機事故の記事が見つかります。

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 勿論ボーイング・ジャンボジェット機ドローンは大きさにおいて比較になりません(笑)共通しているのは「管制塔」であり、そのミスという事です。人間は神と違い、全知全能ではありません。その技術に限界があり、ヒヤリ・ハットだけで済まず、実際空において複数機の衝突により、地上の建物や人々にどんな損傷をもたらすか分かりません。

 そういう事を経済産業省をはじめとする開発の技術者たちは知り抜いていると推測します。昨年沖縄沖に米国の垂直離着陸輸送機オスプレイが墜落した時、沖縄だけでなく全国で非難の声が上がりました。ですからドローン同士の衝突で、地上に影響を与えたら皆激怒するに違いありません。おそらくイノベーション・コーストなる構想そのものが頓挫するでしょう。

 そういう危険を回避するには、狭い日本のどこで実験するのが妥当なのか?それこそ又しても福島です。3・11の津波浜通りの低地は壊滅的な状態に陥り、今も人が住めない地域が多くあります。さらに放射能で汚染された、帰還困難区域などの広大な山林があります。そういう危険性を最小限で抑えるには、福島がもってこいです。この構図何かに似ていませんか?そう福島が危険性を伴う第一原発・第二原発建設にふさわしいという構図です。

 政府経産省などはそんな事を画策しています。私のいわき勿来の上空はたぶんテストフィールドから飛び立ったドローンのテストコースとなるでしょう。音もなく複数のドローンが空を行き交い、遂には落下する…。

 こんな考え方は大げさであり、杞憂であるなら幸いです。そんな馬鹿な事をと笑っている方々の率直なご意見を聞かせて下さい。

iireiiirei 2017/01/13 17:03 私もドローンの事故はありえる事態だと思います。機体は小さいので、「通常の荷物」を運んでも、ただその荷物とともに墜落して、大問題にはならないと思いますが、核物質を荷物にしていた場合、墜落=大惨事になると思います。

hatehei666hatehei666 2017/01/13 19:09 iireiさんへ
やはりあり得る事ですか。13日の民報には配送実験で荷物を運ぶドローンの写真がありました。結構大きいんですね。
アマゾンは英国で昨年12月、初めてドローンによる配達を始めました(http://wired.jp/2016/12/15/amazon-first-drone-delivery/)。
そうした配達物の中に核関係のものがあったら、それこそ大惨事となります。過激派がドローンを入手し、爆弾を積んでいたら、撃ち落すべきかどうかさんざ悩むでしょう。

SPYBOYSPYBOY 2017/01/13 21:24 しつこいですが、経産省のプロジェクトは80年代以降 失敗続きです。日の丸半導体、中心市街地/商店街、ルネサス(半導体)、シャープ救済、クールジャパン、そしてもんじゅ。死屍累々(笑)。現在のように技術や環境の変化が激しい時代に親方日の丸でプロジェクトを組んでも、うまく行く確率はかなり低いんじゃないですか。クールジャパンのことを経産省の役人に直接『役所が絡んでいる時点でもうクールじゃないでしょ』って言ったことあるんですが、二の句も告げず嫌そうな顔をしてました(笑)。その程度の連中にビジネスなんか出来るわけありません。大丈夫(笑)。
ただし、ドローンの民間利用は進むでしょう。外資がやるでしょうし、国内メーカーも競争上やらざるを得ない。技術進歩が激しいセンサーの利用も相まって(IoTと言います)、我々が想像できないところへ行くかもしれない。少子高齢化の日本ですから、ドローンに限らず自動車だって無人化していくはずです。今トラックの運転手不足が問題になってますが、無人化していかないと社会が成り立たない。だから、それを拒否するのではなく(ムリ)、どう飼いならすか、どうルール作りをするかが問われてくるとボクは思います。

hatehei666hatehei666 2017/01/13 22:15 SPYBOYさんへ
なるほど安心しました(笑)だけど喜んではいられないですね。福島第一原発で経産省が力を入れている凍土壁、どうも最近うまくいっていないという記事を見ますが、おっしゃるように駄目だとすれば、汚染水は海洋放出しかないか?さらに第二原発、最近東電は第一の後方支援として存続させると言っていますが、高木副大臣は絶対廃炉と言わない。速やかに何らかの形で決着させなければならないといいますが、東電の経済事情も鑑みてという事ですから、再稼動!と言い出す時が近づいているような気がします。でも言った途端に貴兄参加の国会前デモはいっそう激しくなり、福島県人も堪忍袋の緒が切れ、再稼動反対大合唱で、経産省挫折という形になればよいのですが。
ドローンの民間レベルでの発展予測は納得させられます。英国でのテストに合格したアマゾンは、日本でもドローンでの宅配をきっとやると思います。ならば競争。最新技術では、私が危惧したドローン同士の衝突は起こりにくいのでしょうか?ヒューマン・エラーは必ず起こると信じています(笑っている場合ではないですが)

2017-01-09

戦国と宗教

17:46

 「強くあれ。雄々しくあれ。彼らを恐れてはならない。おののいてはならない。あなたの神、【主】ご自身が、あなたとともに進まれるからだ。主はあなたを見放さず、あなたを見捨てない」(申命31:6)。

 図書館神田千里著『戦国宗教』を借りて読みました。宗派に属する私も、いろいろ考えさせられました。

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 戦国時代の大名と言えば、およそ神仏に対する信仰など持っていなかった(キリシタン大名は別。教科書には大友宗麟有馬晴信大村純忠の名が出て来ます)と思われますが、そうではなく、「どの国の戦国大名も、他国の大名や武士との、あるいは国内の敵対者との戦いに際して神仏に戦勝祈願を行っていた…戦の勝敗が…『人間の力を超えた摂理によると考えていたからである』」と、この本の冒頭にありました。摂理という難しい言葉が出て来ましたが、これは専らキリスト教で使う言葉で、ネットでは「世界のすべてを導き治める神の意志・恩恵」と簡潔に記されていました。そうした超自然的な神仏の存在を、大名たちは直感で信じていたのでしょうか?それとも聖書や諸々の経典を読んで、そう信じたのでしょうか?

 また「神仏の意に叶うには道徳に適った行為や篤信が必要だと思われていた」と書かれていました。その理由としては「戦争は大名個人だけで行うものではない。上は大名から重臣から、下は一兵卒に至る、多くの人々の軍事的結束による行為であり、死に直面した庶民の心性を考慮することなく遂行できるものではない」からです。なるほどと思いました。

 しかしこれは典型的な行いによる信仰で、冒頭の聖句に出て来るイスラエルも、主の命じられた事を全て守り行う事で、「義」とされる事を信じていました。戦国大名イスラエル共通していました。

 例えば仏教に出てくる護法神としての「摩利支天=まりしてん」は、金沢にあるその筋のサイトを見ると、「摩利支天を念ずれば、その人は他人から見られ知られることなく、捉え害されることなく、だまし罰せられることなく、自らの希求するところをすみやかに成就できると言われています」とありました。出陣の時に「オ ン マ リ シ エ イ ソ ワ カ」と唱える事で、敵に勝つ事が出来るという信仰だったそうですが、イスラエルも「私と、私といっしょにいる者がみな、角笛を吹いたなら、あなたがたもまた、全陣営の回りで角笛を吹き鳴らし、『【主】のためだ。ギデオンのためだ』と言わなければならない」と言った例があります。

 その為に戦死を免れた武将もいますし、そうでなかった武将もいます。イスラエルも同じで、功という行いによる信仰は、新約時代イエス・キリストが地上に来られてからは廃棄されました。「もしアブラハムが行いによって義と認められたのなら、彼は誇ることができます。しかし、神の御前では、そうではありません」(ローマ4:2)。「人は律法の行いによっては義と認められず、ただキリスト・イエスを信じる信仰によって義と認められる」(ガラテヤ2:16)。

 この本では第4章で「キリシタン大名の誕生」と題して、大友宗麟有馬晴信大村純忠らの信仰について、丹念に資料を調べ解説しています。

 1549年のローマ・カトリック教会フランシスコ・ザビエルの来日以来、イエズス会による精力的な布教活動があった事は良く知られています。私の属するバプテストやプロテスタントの活動は、明治に入ってからです。

 この時期イエズス会宣教師は大名たちに対して結構厳しい見方をしていた事が分かります。「日本在来の神仏を悪魔として排除し、それへの信仰を異教として撲滅を期することを大原則としていた」と神田氏は書いています。この排他的な勧めで、日本人の反感を引き起こしていたのは確かでしょう。これでは大名も家臣も相当びびってしまった筈です。私たちは神から頂いた知恵を用いて宣教します。聖書を使用し、信仰の一点で教えをしますが、神仏への信仰を攻撃したりしません。信仰はあくまで個人的なレベルのものだからです。

 また神田氏は、1587年豊臣秀吉が発令した伴天連追放令とは、そうした原則を掲げる宣教師たちへの追放令であり、「一般的にキリスト教を信じるか否かは個人自由であること、ただし信仰の強制は不法であること」と記しています。この秀吉の考え方は私たちバプテストに共通するものです。強制された信仰なんて、何の益もありません。

 一方織田信長については、神田氏は『信長公記』などの資料を細かく調べ、キリスト教に対して、決して好意的ではなかったと推測しています。

 秀吉キリスト教そのものに対して相当寛容であった事を知りました。これは私にとって収穫でした。江戸時代の1614年、徳川家康が出した禁教令とは同一視出来ないそうです。

 戦国時代の武将の宗教観神田氏はいろいろな資料を駆使し斬新な武将像を描いており、大変面白かったです。




 

iireiiirei 2017/01/10 08:24 いわゆる「戦国の三英傑」、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康を比べると、織田は珍しい物好き
なので、伴天連については寛容だったように思えます。弾圧を本格的に始めたのが豊臣、孫の
代になって、完全に日本から伴天連を抹殺したのが徳川。

・・・以上のような解釈は的外れということになるでしょうかね。

hatehei666hatehei666 2017/01/10 16:15 iireiさんへ
私は的外れとも言えないと思っています。資料の少なさもあるでしょうし、神田氏はその資料を鵜呑みにも出来ない事を指摘していますから、なかなか難しいです。
家康は当初貿易面のプラスと信仰拡大のマイナスを両てんびんにかけていたようです。17世紀初頭の或る時点から急に伴天連弾圧に傾いたのですが、その理由も諸説あって、どれが正しいのか分かりません。
けれども一番厳しかったのが家康であるのは事実でしょう。隠れキリシタンが急激に増えています。長崎だけでなく、私が大阪の茨木市にいた時、その山奥にも隠れていたのを知りました。その遺物資料館に行った事があります。そこは高槻城主高山右近の領地でした。有名なザビエル像が見つかったのも、ここだそうです。執拗なキリシタン刈りが行われていたのでしょうね。

2017-01-06

福島県小児医会や県立医大の甲状腺検査縮小論に反しても、3巡目からなお続行しデータ蓄積を望む

17:52

 「すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます」(マタイ11:28)

 福島県小児科医会(太神和広会長)は、3巡目が始まった甲状腺検査のあり方を再検討しています。1,2巡目で子ども甲状腺がんが135人、その疑いありが39人に上っています。

 しかし3・11の放射能との関連は未だ不明で、更なるデータの蓄積が必要です。チェルノブイリ原発事故では、発生から4〜5年経て甲状腺がんが多発していたという事を考えれば、当然の事です。

f:id:hatehei666:20161223112608j:image:medium:left画像はネットから借用し、一部改変。

 ちなみに1巡目の検査は事故のあった平成23年の10月から26年3月末まで、2巡目は平成26年4月から27年3月末まで、3巡目は28年4月から30年3月末までとなっています。3巡目が現在進行中です。

 約38万人の検査対象者には、これまで全員が検査受診を前提に、同意書の提出を求めていました。ところが福島県小児医会は、平成28年7月に総会声明を採択し「甲状腺検査事業およびその後の医療・ケアのすすめ方については、事業実施の一部見直しを含む再検討が必要と考える」(http://fukushima-ped.jp/archives/147.html)と謳っています。

 県立医大が出した甲状腺通信第6号(28年8月発行)には、「甲状腺検査の受診は任意です。これまでは、検査を受ける方だけに『同意書兼問診票』をご提出いただいていましたが、検査受診の意思を確認するため、今回より、検査を受けることに『同意します』『同意しません』のどちらかに印をつけていただく欄を設けました…『同意しません』を選択された方には、その回の検査について、受診のご案内を追加でお送りすること(受診推奨)はいたしません」(http://fukushima-mimamori.jp/thyroid-examination/newsletter/media/thyroidexamination_newspaper_160901.pdf)と、検査縮小へ一歩を踏み出しました。

 では県民健康調査検討委員会はどんな考えでいるのでしょうか。星北斗座長の本音はわかりませんが、昨年の『政経東北』誌十月号による各委員へのインタビューでは、「縮小する考えはないことがうかがえる」とありました。但し上記医大との相性が良いので、今後の見守りは必要でしょう。

 2016年12月20日の福島民報には、県民健康調査の「受診率向上へ対策」という見出しの記事が載り、「県民の健康状態を把握するため、『甲状腺検査』…の項目で詳細検査をしている」とありました。対象者が徐々に県外に転出しており、受診率が下がって来ている事も踏まえ、医大の神谷放射線医学県民健康管理センター長は、「病気の早期発見だけでなく、効果的な予防につなげるため、受診機会を増やさなくてはいけない」とコメントしました。一応積極性は感じさせます。

 太神和広小児科医会会長は、検査のデメリットが大きいという事を繰り返し言っていますが、「311甲状腺がん家族の会」代表世話人河合弘之弁護士は、「治療には過剰はあるかもしれないが、検査に過剰はない」と、ずばり言い切っています。

 私はこの発言の後半部分に引っかかりを覚えています。いわゆる「がんもどき」の近藤誠理論があるからです。まもなく3・11から6年になろうとしていますが、それでも近藤氏は、数年で早期発見が出来るほどの大きさになる筈がないと、豊富な臨床経験から断言しています。故にそれらは大半が「がんもどき」ないしは「無害性の潜在がん」であると。ならば検査もしないほうが良いという結論は、福島県小児科医会の検査縮小論と同様でしょう。

 私はその主張には正当性があるとは考えます(素人判断で)。でもチェルノブイリとの単純な比較が出来ない未曾有の原発事故だと思うので、詳しいデータの公表だけは不可欠との認識でいます。ですから河合弁護士が、昨年4月福島県民健康調査検討委員会に出した3点の要望書は、理に適っていると信じます。

 1現在までに施行されている手術のうち、いったい何例(あるいは何割)が、本来であれば必要のない手術だったのか。国立がんセンターのデータをもとに、疫学的な推計を算出してください。2医療過誤に詳しい法律家や病理学の専門家を含めた第三者検証機関を大至急設置し、手術を終えた子どもたちの臨床データ(腫瘍の成長速度、組織診断内容、再発や転移の状況など)を県立医大から入手した上で、実際にどの子どもに過剰治療(医療過誤)が起きているのか、実態を解明してください。3第三者委員会の調査により、1の推計値と一致するような多数の過剰診療が起きていないと判断された場合、中間とりまとめの内容を見直してください。

 県立医大双葉地方で臨床をやっている現場の医師たちから、上記のような報告が出されたという事は、およそ聞いた事がありません。

 

iireiiirei 2017/01/06 22:45 今回は、名前が出ませんでしたが、県立医院の山下俊一、どうにも原子力規制委員会の田中俊一と、どうしても二重写しになります。かれらの目は、政府・自民党しか見ていないですね。

hatehei666hatehei666 2017/01/07 00:05 iireiさんへ
そうです、山下氏は県立医大でも隠然たる権力を持っていると思います。それで政府や自民の見解に反対の若手医師たちも、萎縮してしまっているような印象を受けます。
規制委も島崎邦彦氏が頑張っていた頃は、結構煙たい存在だったと思いますが、更迭?されたあと、幅を利かせているのが、田中氏です。特に地元福島市の出身という事で、復興の大合唱に加わっている福島民報でも担いでいるようです。
私の通う教会で最近召天された方は、原発輸出の企業日揮にいたことがあり、内閣府参与も務めていましたが、原発が起きてから方向転換、専門の原子力工学の経験を生かして福島に引っ越し、除染作業で贖罪を黙々と果たしていました。田中氏とは全く対照的でした。