ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

菊料理

 「…朝、彼らは移ろう草のようです。朝は、花を咲かせているが、また移ろい、夕べには、しおれて枯れます」(詩90:5−6)。

 2012年11月27日の朝日新聞では、青森県の菊料理の事が紹介されていました。私の場合菊の料理と言えば、刺身のツマや、寿司に盛られたものしか知りません。
 場所は八戸市に近い南部町という所です。鮮やかな黄色の菊の花が畑一面に咲き競うそうです。ここではその「食用菊」の収穫作業から実際に「干し菊」を作る工程が紹介されていました。
 まずは収穫作業ですが、これが大変で最多菊を鎌で刈り取り、花びらを一つ一つむしり取るのだそうです。それを「菊ほかし」と言います。そして次にそれを蒸籠(せいろ)に盛って、ベルトコンベヤーで蒸し器に通します。1分くらい蒸気で蒸します。それが終わると、乾燥させて干し菊が出来上がります。

 秦の始皇帝が建てた大宮殿を「安房宮」(=あぼうきゅう)と言いますが、南部町の菊はこの「安房宮」にちなんで名づけられたそうです。10月下旬から11月のまだ暖かい秋に満開となります。この干し菊作りをしている人の話では、「花の盛りは短いというけれど、菊の花は2週間で駄目になってしまう。‘きれいなうちが花’だから大変」なのだそうです。たったの2週間でしおれて枯れてしまうはかない花なのです。その間だけの作業なので,猫の手も借りたい位忙しいのでしょう。
 この干し菊、さっと湯がくと鮮やかな色が戻って来るそうで、1年中利用出来ます。南部町では寿司などにちょこっと盛るのではなく、おなか一杯食べるのだそうです。
 ですから調理も多様で、塩漬けした人参、大根などを巻いて作る「菊巻き漬」、「菊と里芋ののひたし」、「菊の納豆汁」、大根おろしと酢で作る「菊なます」などがあります。
 この菊は食用、薬用、観賞用といろいろに用いられていますが、本場の中国では昔から「不老長寿の薬」として珍重されて来ました。
 ネットの情報(http://allabout.co.jp/gm/gc/298646/)では、菊の効用が科学的な分析で立証されているそうです。つまりその成分は生体内の解毒物質であるグルタチオンの産生を高める作用があるそうです。 
このグルタチオンというのは、「グルタミン酸システイングリシンの3つのアミノ酸が結合したトリペプチド。細胞内の抗酸化作用、毒物・薬物・伝達物質等を細胞外に排出する、いわば解毒作用などの働きがあると言われてい」るそうです。
 抗酸化作用は、日々体内で作られ加齢と共に発症する病気に深く関わっている活性酸素というものを制御する作用で、健康長寿に繋がるそうですが、それが菊の花の成分(テトラクマロイルスペルミンというものだそうです)にあって、グルタチオンを作り出しています。
 そういう事が分かると、私たちはもっと菊の花をたくさん食べると良いでしょう。芳香と甘味がありますから。