Hatena::ブログ(Diary)

ハテヘイの日記

2018-04-19

3・11から7年 放射能のいま…小出裕章氏の講演

19:14

 「あなたの足の道筋に心を配り、あなたのすべての道を堅く定めよ。右にも左にもそれてはならない。あなたの足を悪から遠ざけよ」(箴言4:26−27)

 出席した今中氏の講演の録画を見つけた後、同じ京大原子炉実験所仲間だった小出裕章氏が、東京北区の「北とぴあ」で講演を行っていたのを発見しました(https://www.youtube.com/watch?v=-vM0OXmYiF4)。

f:id:hatehei666:20180415211429p:image:medium:left2015年の時の小出氏の写真です。

 小出氏は2015年京都大学原子炉実験所を定年で退職、長野県に移住しました。私は福島県に移住し、震災で半壊状態だった家の補修に時間を費やし、情報が途絶えました。

 てっきり原発推進派のありとあらゆる妨害に遭って、沈黙のまま自適生活を送っていると推測していました。

 ところが偶然このユーチューブの録画を見つけた次第です。2時間以上にわたる長いものでしたが、一貫して小出節は健在でした。

 講演で見逃せないのは、福島原発事故大気中に放出された放射能広島原発168発分に相当するという計算です。

 私たちはまずそこに想像力を働かせなければなりません。原爆広島長崎各1発でこの2県が壊滅状態になったわけですから、単純に現在の47都道府県を考えると、4回分放射能が日本全体をなめつくした事になります。勿論汚染の度合いは、福島第一原発を中心に遠いほど薄らぎますが、近い所の相当な地域(岩手県から岐阜県まで)は、放射線管理区域に指定しなければならないほど汚染されたわけです。講演の汚染地図は良く見えないので、参考までに次のサイト(http://www.kananet.com/fukushima-osenmap/fukushima-osenmap2.htm)が分かりやすいです。

 不幸中の幸いと言うべきか、この放射能の雲は大半偏西風に乗って太平洋に流れたという事です。小出氏は講演の中では特にセシウム137を取り上げています。それが現在最も重大な核種なので、それで政府発表のものを示しています。

 大気中に放出されたセシウム137の放射能量(日本政府がIAEA[*国際原子力機関]に報告した値)は1.5×10の16乗ベクレル 重量では4.7kg、そのうち日本の陸地に降下したセシウム137の放射線量(故沢野伸浩氏の評価)は2.4×10の15乗ベクレル 重量では750gです。全体の16パーセントです。「本当微々たるものが放出されたら、大変な事になってしまう、それが放射能というものです」と小出氏は強調します。

 私のような者には、想像を絶するとしか言いようがありません。

 このセシウム137の半減期は約30年、100年たっても、汚染は10分の1にしかならない故に、日本は今後100年以上、原子力緊急事態宣言下にあり続けるということになります。この事実を日本人はもう忘れています。忘れてはならない事ですが。だから誰かが言い続けなければなりません。

 今の若い人たちでも、放射能は一生の付き合いになります。放射能は幾ら線量が低くても、それなりの危険性があります。福島復興・帰還の名目で若い人たちを戻すのは、私としても絶対反対です。でも相対的に線量が低くなったいわき市の場合は、例外的と言ってよいほど若い人が多いです。被災地から大挙移住して来ています。泉小学校なんて生徒数1,000人です。

 それはそれで親も子も腹を括るしかありません。しかしこの4月から飯館村では、7年ぶりに村立の認定こども園、小中学校が開園・開校しました。新たなスタートなんでしょうが、事実が分からない子どもより、親としての責任は重大です。小出氏は帰還困難区域に隣接した地区での、累積外部被ばく量を計算していますが、長く住めば住むほどセシウム137は直線的に増加します。ですから避難したままの親子の場合、全く賢明な選択肢となります。

 帰還すべきか悩んでいる若い親がいるなら、是非小出氏の講演をユーチューブで見て欲しいと思います。私のような老年層は、この途方も無い被ばくや汚染に対して受けて立つ責任がありますが。

 

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/hatehei666/20180419/1524132889