中学生の静かな時間






中学生たちの油絵・アクリル画・水彩画、気がつくといつの間にか,それぞれの子どもたちが通い始めてから5年・9年・10年・と経っている。
そして、一昔前はまさに教室が絵を描くより、しゃべり場のようだった。が、ここのところ、コツコツと画布に向かう子達が増えてきた。一枚の絵を何か月もかかって描く子・ものすごいスピードで仕上げていく子・自分のイメージにこだわる子・その静かな時間の中で、彼ら・彼女たちは知らない間に自分に向かいあっている姿が見えてくる。時々ポツリ・ポツリと話す。
「自分に向き合うことは、人のことも理解することだよね」
「今日はめんどくさいなぁ」と、ぼんやり絵の前に座っている日もある。
最後の30分、飛び込んでくる子もいる。
「うーん、今日はうまくいった」と、つぶやいて満足して帰って行く日もある。
あふれるように、自分の思いを語って帰っていく子もいる。
学校、部活、塾などで子ども達は忙しい。
「一年のたつのがすごく早い」とどの子も言う。
そんな中で画布に向かう時間は、知らぬ間に無になって、自分と対話する至福の時間なのかもしれない。
表現する楽しさ、豊かさは、きっと生きていく中で大きな財産になると思う。
この時間を、心から応援したい!
ここに紹介した作品群は現在描いている途上の絵。
今年の展覧会にはどのように完成されて展示されるかが、とても楽しみだ。
※今年の展覧会は7月17日〜21日を予定しています。