2011-01-08
株式報酬型ストックオプション200社超へ 変わる役員慰労 株主にも配慮
株式報酬型ストックオプション200社超へ 変わる役員慰労 株主にも配慮
役員退職慰労金の代わりに、自社株を購入できる権利を与える「株式報酬型」ストックオプションについて、今年6月までの1年間で導入を予定する企業が200社超となる見通しであることが5日、日興コーディアル証券の調査で分かった。背景には、2011年度税制改正で役員退職慰労金への課税が強化されたことなどに伴い、役員報酬制度を見直す企業が増えたことがある。
日興と米コンサルティング会社、タワーズワトソンの共同調査によると、09年7月〜10年6月の1年間に株式報酬型のストックオプションを役員に与えたと発表した全国の上場企業は、前年同期比で21社増えて171社となり、02年の調査開始以来最高となった。ブリヂストンや三越伊勢丹ホールディングスなどが新たに導入に踏み切った。
10年7月〜11年6月の導入見通しについて、日興の木村智幸コーポレート・サービス部副部長は「200社超となる」とみる。
増加理由は、10年から実施された1億円以上の役員報酬の開示義務化により、「株主からも理解を得られやすい役員報酬制度を考える必要がある」(木村氏)からだ。また、11年度税制改正により在任期間5年以内の役員に支払われる退職慰労金について、所得税の軽減措置がなくなることも、役員報酬制度を見直す動きにつながっているという。
株式報酬型を導入したほとんどの企業は、自社株購入の権利行使価額を「1円」としており、株式の時価から1円を引いた残りが役員の受け取り分となる。このため、株価の変動がそのまま役員への“評価”となり、「役員が株主の目線で企業価値を増大させる意欲につながる」(東証1部上場メーカー)という。
役員退職慰労金をめぐっては、「年功的性格が強い」「役員の任期中の業績との関連が不透明」など、株主からの批判があった。このため、役員退職慰労金を廃止する代わりにストックオプションを導入する企業が増えていた。(鈴木正行)
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