楽天テクノロジーカンファレンス2010

哲学的講演のまつもとさん

10月16日(土)に楽天テクノロジーカンファレンス2010があった。午前中は、川越まつりの世話役で小学生が山車を引くのに付き添いで町内会を練り歩いて、その足で品川シーサイドヘ。楽天ビル4階の会場に入ろうとしたとき、ちょうど三木谷さんがお供を連れて出てきたところで、圧倒的存在感で、それが年々増しているような気がするのは気のせいかしら。その後のいろいろな講演で「Grobal」と茶化されていたので、けっこう連呼したんだろうなぁ。
rubyのまつもとさんの講演は、「グローバル・エンジニア」ということで避けて通れない国際的な荒波に立ち向かうにはどうしたらよいかという、技術論より哲学めいた話で、まつもとさんは何処に向かうのだろうと思ったが、それをエンジニアが自分自身で消化して技術論になるのかもしれない。考えさせられる講演で、こういうのもありかもしれない。最後の質問者はアジア人(たぶん中国人かな)、英語で質問したのがよく聞き取れなくて、立ち向かうのは難しいなぁと感じさせられた(ダメぢゃん)。
その後は、9階のD会場に移って最前列に陣取って、じっくりと講演を拝聴。小江戸らぐのメンバもちらちらと集まってきてコロニー化。まぁ居心地がいいから、そうなっちゃうよね。
僕がもっとも楽しみにしていたのは、チェンジビジョンの平鍋さんと楽天の田澤さんの「アジャイル開発のグローバルな現状と日本の位置および、楽天におけるアジャイル開発への挑戦」という講演。田澤さんのプレゼン資料が映らないというアクシデントがあったものの、それぞれの事例を交えての解説は、昨年の楽天アジャイルやっているぜ!よりも深いものがあった。その後のライトニングトークで「5分でスクラム」を話した川口さんがけっこうツッコんでたけれど、彼のいう仕切るリーダーはいらないのではなく、どう仕切るかが問題で、そのプロジェクトに関係する全員のゴールの共有化が重要であると見切った気がした。だからこそ、イタレーションで短いゴールを設定する必要があるのか。またユーザ企業での開発となると、期間も人員も固定化されるから、必然的に機能のプライオリティが行われ絞り込まれ、結果的にアジャイル開発となるというのも、言われてみればなるほどなぁの目から鱗。期待以上のものがあり、これだけでも参加の価値ありの一本!
その後の懇親会が1時間と短く、楽天の社員の方々との交流もなく終わってしまったのが残念。そういえば、三木谷さんの姿もなくて時代が少し動いたことを感じた。ただ、どちらに動いているのかは分からない。