Porteus ja v3.1リリース

Porteus ja v3.1

コミケ87の準備でテンパっているときにPorteus本家からv3.1リリースのアナウンスが。LinuxUser2014冬号の付録には、v3.0.1のままでいけると思ったのにそういうわけにもいかないか、でもトップページは PORTEUS V3.0 RELEASED! のままだしなと悩んでみたものの、いずれは対応しなくてはならないのだからと、急遽日本語化作業に。Porteusは元来多言語対応されているので、そのまま日本語表示や入力はできるんだけど、ちょっと中途半端。今度のv3.1では、KDE、LXQt、MATE、Xfceと4つのデスクトップ管理を利用できるんだけど、いずれも独立したisoイメージでデスクトップのショーケースになってない。使えるアプリケーションも実用レベルのものが少ない。というわけで次のような仕様で、Porteus ja v3.1を開発してみた。

  • KDE、LXQt、MATE、Xfceの各デスクトップ管理を1つのisoイメージ
  • オフィススィートをLibreOffice
  • ブラウザはFirefox
  • できるかぎり日本語化にして日本語表示も改善

1つのisoイメージにまとめるには、Porteusのcheatcodeを利用して、詠み込むxzmファイルをコントロールして実現。オフィススィートはPorteus本家LibreOffice本体はあるものの、日本語ローカライズファイルがないので、現行バージョンを移植して対応。ブラウザはこのままFirefoxを使えたけど、これも日本語ファイルを生成しても日本語ローカルファイルに収録してなかったので、あらためて手作業で収録。日本語表示は、最低限のIPAフォントを利用してfont.confの記述を変更して表示も僕好みのちょっと狭いものに。とまとめて書くと簡単なんだけど、けっこう試行錯誤の繰り返し。サイズも大きくなって645.1MBとやっとCD-Rに収まる程度に。
先ほどSourceForge.jpにアップしたので、ここからダウンロードしてご堪能あれ。

コミックマーケット87 祝開催

LinuxUser2014冬号/夏号ポスター

久しぶりの小江戸らぐとしての出展。単に自分のせいでサークル参加申込ができなかったので、その間申し訳なかったなぁと、なかばリベンジの気持ち。その割には、頒布するLinuxUserの原稿執筆や編集作業に身が入らなかった。理由はいろいろあるんだけど、オズの魔法使いのブリキの木こりさんのようになっていた。これが一連の作業で、もっとやるべきことをちゃんとしなくてはいけないと猛省。
ということでDVD作成については気合を入れようということで、26日の御用納めで飲んでしまったので翌日27日から30日朝まで自分を追い込んで、3日間徹夜でDVD作成作業に没頭してみた。12月9日にリリースされた Porteus v3.1の日本語化、自分自身のコンソールのみの日本語ディストロ Tamago v0.1.0の開発、LinuxUser2014冬号付録用DVD-R 300枚の焼き(書き込み)と印刷(ナバウァさんに150枚を印刷してもらい、自分は30日朝までに100枚しか印刷できなかった)、おまけにLinuxUser2014冬号/夏号のポスター作成などの準備と、さすがに30日朝になってヘロヘロ。
不思議なもので、そんなHPがほとんど底を尽きかけていても国際展示場駅を人混みに飲まれながら降りると、やる気スイッチが入る。みんな、この日のために半年頑張ってきたんだもん。せめて僕だって今日ぐらいはという気持ちに。準備はいつものようにポスターを貼って、LinuxUserの新刊と既刊を並べてと至ってシンプル。お隣りの松浦リッチ研究所は、いつも以上に頒布する書籍が多くて、あの狭い机が3D化してた。小江戸らぐも、もうちょっとしないとと反省。次回はせめてLinuxUserをディスプレイするものを用意してみよう。なるべくシンプルにやりたいんだけどね。
場所的にはあまりよくなくて冬ということもあり、それほど多くは頒布できないという予想に反し、LinuxUser2014冬号は午前中から飛ぶように売れて、結果的には過去最高の頒布数の197冊ともうちょっとで200冊。以前は200冊の印刷だったことを考えると、300冊印刷しておいてよかったなぁと思うけど驚異的。はじめての女子の売り子さんの存在やお隣りが松浦リッチ研究所というのが大きいのか。前日が雨で寒かったので敬遠した人たちが、翌日の3日目に勝負に出たのか。表紙のイラストを楽しみに毎回必ず来てくれる固定客の方々の存在も大きいなぁと感じた。既刊を含めた総頒布数も、265冊とこれまでの最高なのかな。終わってみれば最後まで座っていたんだけど、さすがに途中で記憶がないやと思ったら、寝ていたそう(申し訳ない)。

小江戸らぐ関係者のコミケ87出展

今回のコミケ87では小江戸らぐ関係の出展も多くて、一列14のスペースになんと5つも占めていた。いつもは抽選に漏れて泣くメンバもいたり、僕みたいに出し忘れたりするんだけれど、それがないのはある意味奇跡。ということで鈴木@LSSさんのUNIXユーザーのためのコミケット87情報ページから各サークルの紹介。
西い33b 小江戸らぐ

関東を中心に活動する地域Linuxユーザーグループ・小江戸らぐの活動報告集です。内容はLinuxオープンソースに関わりがあるもの全般です。メーリングリストでの情報交換、月1回のオフでの勉強会、オープンソースカンファレンスへの出展をしています。

西い34a Linux Searchers

Linuxメインのサークルです。Rqsbery Pi も扱います。(気がつけば、Linux Software SearchersのSoftwareが抜けてるけど、何かしら心境の変化かな)

西い35a 日本openSUSEユーザー会

日本openSUSEユーザ会が発行するフリーなOS、openSUSE Linuxをフル活用できるノウハウ満載の情報誌「Geeko Magazine コミケ特別号」を販売します。従来のフリーペーパー版も配布予定です。(UNIXユーザーのためのコミケット87情報ページでスペルミス発見)

西い36a matokens meme

Linuxを中心にOSS/OSHWなどのネタで書いてます。オープンストリートマップも?Linux/Debian/Ubuntu/RaspberryPi/Arduino/Kobo/OpenStreetMap…C86は落選しましたが,C87も申し込みます

西い37b USAGI補完計画

Linux IPv6/オープンソース/分散開発環境構築

西い37b 東京エリアDebian勉強会(USAGI補完計画に委託)

あんどきゅめんてっどでびあん2014年冬号、出します。

FOSS4G 2014 Tokyoで日本語版OSGeo-Live8.0を紹介

FOSS4G Flagよ永遠なれ

頑張って日本語版OSGeo-Live8.0を作成したので、そのご褒美にFOSS4G 2014 Tokyoに参加させてもらった。FOSSとは、Free Open Source Softwareのことで、4Gは、for Geographic Information Systemということで、地理空間情報(GIS)のためのオープンソースのこと。10年前はそれこそ数えるほどのFOSS4Gだったけど、OSGeo-LiveのDVD 4.7GBに収まらないほどあり選択肢も増えた。
前職からOpenStreetMapまでとGISに関わっていながら、FOSS4Gへの参加ははじめてで、感じたのはGISって奥が深いなぁと。基調講演の「GSI for All」藤村英範氏(国土地理院情報普及課長)は、国土地理院GISでこんなハックを日々しているんだと驚かされたし、全体セッションの「“初心者”が GIS を使うために必要なこと 〜GISキャズムを超えるためにはどうすればいいのか〜」も示唆に富むもの。そして参加者の誰もが、FOSS4Gの可能性を信じて何かこれでしようという思いとともに、楽しんでいるのはコミュニティの理想のひとつの形なのかな。
僕の発表「OSGeo-Live 8.0 の日本語化」は、個別セッションに分かれて最後のほうだったので、個別の発表を聞いていてだんだんアウェイ感が大きくなってきた。というのも、各発表はGISの内容を交えてなんだけど、僕の場合はGISのアプリケーションがOSGeo-Liveの中に詰まってますよというだけで、全然GISの中味に触れていない。これは内容をしくじったかなと思ったら、緊張感が高まって軽くパニック。あっという間の20分が過ぎてしまったけど、誰でもできることというのは伝わったかな。

その後の懇親会、2次会も盛況で楽しい時間はあっという間に過ぎた。帰りに「乗り過ごした!」と思って下りたところはふじみ野駅で、すでに最終電車もなくタクシーでの帰宅で予想外の散財。しばらく大人しくしないと。

GNU Health日本語訳のキックオフイベント

もくもくとGNU Healthを翻訳中

一昨日の23日(金)の夜に企画した【緊急】GNU Health日本語訳のキックオフイベントを開催。通知期間が実質1日だけにもかかわらず、小江戸らぐから5名のエンジニアが参加してくれた。それだけでも泣きそう。さすがにPoRTAL Shibuyaというお洒落なところに集うには、ちょっと気恥ずかしかったけど、こういうところで開催するのも重要。PoRTAL Shibuyaも、突然の無理なお願いにも関わらず、場所を提供していただいて感激。こういう助け合いが普通にできるなんて、素晴らしすぎる。
まずは、OpenStreetMapの三浦さんを中心に実際のGNU Healthを構築してみて、こういう動きをするということを確認。AWS上にサーバを組んで、Trytonをフロントエンドで動かすというクラアンとサーバの3層構造。ブラウザをフロントエンドにするには、ちょっと難しいのかな。インストールして動くようにするまで、それなりの技術が必要。そしてTransifexのGNU Healthの日本語プロジェクトで、各自もくもくと翻訳。Transifexの日本語チームの登録が早かったためか、僕がコーディネータっていうのは言い出しっぺの法則か罰ゲームなのか。さらにプラットフォームのTrytonは、日本語プロジェクトがないことが分かり、日本語プロジェクトを申請。実際にやってみると、いろいろ具体的にしなければならないところが見えてくる。
Transifexは直でも翻訳作業ができるけれど、OmegaTという自由な翻訳メモリツールを利用するともっと効率的にできると、これも三浦さんに紹介された。そういえば香川在住の翻訳家エラリーさんがOSCでも紹介されてたことを思い出したけど、実際の局面にならないと、なかなか自分の中に入ってこない。これを利用してICD10 国際疾病分類第10版を日本語に展開すれば、かなり翻訳率も上がりそう。こういうところがエンジニアリングの面白みなんだろうね。僕もそうなりたい。
12時から18時までと4時間の長丁場だったけど、やってみればあっという間に過ぎた感じ。最後に医療オープンソースソフトウェア協議会の小林さんとGoogleハングアウトで情報交換して終了。キックオフだけで終わらせてはもったいないので、facebookGNU Health日本語翻訳プロジェクトのグループを作成して、今後も情報交換しながら精力的に翻訳作業を進めていくつもり。皆さんも、世界を変えるための仕組み作りに参加してね。

楽天テクノロジーカンファレンス2014に参加

楽天カードマンに変身

午前中は別件があったので、午後から楽天テクノロジーカンファレンスに参加。品川シーサイド楽天タワーでやるのは、これが最後なのかな。2007年から8年目と続いていて、楽天エンジニアと外部のエンジニアが交流するオープンなイベントとして定着した感があり、英語に触れる機会が少ない外部のエンジニアにとっては心地よい苦痛の場となっている。初期の頃は手作り感満載で、夜の懇親会で飲んでいる隣りでは、三木谷さんが名刺を配りまくってたりしたものだが、いまはそんなことは想像がつかない。
今回のカンファレンスで強く感じたのは、よくも悪くも卒なくまとまっているということで、大きな企業でやるイベントとしてはそうなるのかなと思うのだけれども、ちょっと残念でならない。しっかり技術者のイベントとして機能はしているんだけれども、驚きがないというのかな、例えばOpenStack全盛だからこそこんなのもあって面白いんだぜという、楽天の視点はもっと違うところも捉えている的なものがあってもいいと思う。dockerがあって、chefがあって、pappetもあって、いま流行りの仮想環境ツールは全部揃えてますというのもいいんだけど、それが卒なさを感じさせるんだろうか。
そんな中で、いちばん面白かったセッションは「Hackathon × 湯」という学生が箱根温泉で2日間でプログラミングに集中してアウトプットを出したというもの。優秀賞の2組が発表したけど、どれも可能性を感じさせるもので、学生だってここまでやれるんだという驚きも。自分も頑張らなくちゃと刺激をもらった。きっと求めているものってこれなんだな。
遅れてきて残念だったのは、久しぶりに登場した三木谷さんの基調講演が聞けなかったこと。基調講演だから当然なのかもしれないけど、他のセッションを全部やめてそれ1本というのではなくて、他で三木谷さんに聞かれたくない裏セッションがあってもよかったんじゃないかと。すべてのセッションは映像に残していたから、それはちょっと無理か。

GNU Health日本語訳のキックオフイベントを企画

10月18日(土)・19日(日)と明星大学日野キャンパスであったOSC2014 Tokyo/Fallで、フリーな健康管理システムGNU Healthのプロジェクト責任者Luis Falcon博士のセミナーがあった。その中で、GNU Healthは社会的災害をなくすためのツールでありエボラもその1つであり最大の原因は「貧困」であるものの、日本の翻訳率は4%にとどまっていると紹介があった。ニュースでは、国境なき医師団としてアフリカでエボラの治療にあたっていた医師が、帰国したアメリカで発症ということが報じられ、中国ではアフリカから帰国した中国人が発症しているというニュースがすぐに削除されと、いつ日本に入ってきてもおかしくない状態。

僕たちにできることってあるかなと考えたら、翻訳ぐらいならできるだろうと。会場はできるなら東京でいちばんお洒落なコワーキングスペースがいいなと、全然面識のないPoRTAL Shibuyaにメールしたところ、例外的に無償で貸してくれるという太っ腹。ということで、facebook【緊急】GNU Health日本語訳キックオフということで、10月26日(日)のイベントを作成してみた。最大20名とPoRTAL Shibuyaに説明していたので、人数がオーバーしたら迷惑がかかるなと思っていたんだけど、そもそも日曜という条件が悪いときはイベントを全面的に公開にするべきで、さらに本来ならばconnpassのようなイベント支援サイトのほうがいいらしい。日本語への翻訳も、Transifex上のGNU Healthの多言語化でやり、専門用語辞書やレビューは医療オープンソースソフトウェア協議会(MOSS)が協力してくれる。とりあえず10月26日(日) 12:00〜 PoRTAL Shibuyaで待ってます(はぁと)。
Linuxディストリビューションや地理情報などが関心の中心であったが、こういう医療にも目を向けるきっかけを作ってくれた人に多々感謝。