蝉庵(せみいおり)

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2005-02-02 ミッドナイトナイスガイ

[漫画週刊少年サンデー感想

うえきの法則」がいまさらアニメ化されるそうです。なんかサンデーアニメ化は基準が良くわからないです。個人的には心底どうでもいいウマゴンの泣き声みたいなアレは単行本の売上が良いという理由があるのでまあわかるけど。

今週は「ガッシュ」が熱かったですね。今週のキャンチョメ&フォルゴレはかっこよすぎです。こういうキャラをただの色物で終わらせないところがこの作品の持ち味です。あとV様の再来のような敵キャラもいい感じです。果たしてキャンチョメの運命はどうなることやら?本当にキッドのリタイアみたいになってしまうのでしょうか?それともぎりぎりに発動された新魔法が効を奏するのか・・・・。

あと「からくり」なんですけど、このままミンシアがリタイアしてしまうのかどうか気になるところですね。あと、今週は人間らしさを見せるようになったジョージも良かったですね。やはりアシハナさんとのコンビは似合ってます。ところで、本編に出てきたしろがね0なんですけど、技がジョージと似ているあたり、彼の兄貴分か師匠格のキャラなんでしょうか?

ほかの漫画だと、「道士郎」「結界師」が面白かったですね。「クロザクロ」はやっとこ主人公が動き出しましたけど、果たしてどうなることやら。短期集中連載の「兄ふんじゃった」は、傑作とまではいかないけど、所々ではつぼにはまるギャグはありますね。あのバカな不良がなかなかいい味出しています。

[] 連載コラム 黄金の杯伝説 第一回

いとしのジザベル (唄と演奏 ザ・ゴールデン・カップス )

作詞 なかにし礼 作曲 鈴木邦彦

1967年6月15日 東芝音楽工業(現EMI)キャピトルレーベルより発売

B面 日はまたのぼる

作詞 なかにし礼 作曲 鈴木邦彦


映画ワンモアタイム」を見て以来、すっかり僕の中でゴールデン・カップスマイブームになってしまったわけですが、今日はそんなカップスの記念すべきデビューシングルを取り上げたいと思います。

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上の写真は僕が高校3年の時に神田中古レコード屋で購入したシングルのジャケットです。

メンバーは左からルイズルイス加部(ベース)、ケネス伊東リズムギター)、デイブ平尾(ボーカル)、マモル・マヌー(ドラム)、エディ藩です。デビュー前は横浜は本牧で帰休米兵やらを相手にR&Bなんかを演奏してブイブイいわせていたそうです。当時はデイブを除く全員ハーフということで売り出されましたが、厳密にハーフといえるのはフランス系米国人を父に持つ加部だけで、あとのメンバーは生粋の日本人(デイブとマモル)、日系米国人(ケネス)、横浜在住の華僑(エディ)といった具合です。まあそれでも横浜らしい国際色豊かなメンバー構成とはいえますけど。当初はこのメンバーで「グループアンドアイ」と名乗っていたのですが、レコードデビューに際して彼らが演奏していたお店「ゴールデンカップ」にちなんでゴールデンカップス改名させられたのですが、本人たちはあんまり気に入っていなかったようです。GS時代は、プロダクションサイドの「大人の事情」でバンドの名前が変えられることは結構良くある話で、カップス同様にロック色の濃いバンド・ジ・アウトロウズがビーバーズという名前に改名されたなんて話もGSファンには広く知られているところです。

このデビュー曲なのですが、GSブームという時代を反映してか、プロ作家による哀愁歌謡路線に仕上がってます。GSのシングル曲はプロ作家によるものも多いのですが、もちろんメンバーの作品が起用されることもあります。後者の場合、ブルコメやスパイダース、ワイルドワンズ、テンプターズ、寺内タケシとバニーズなどバンドにソングライターがいる場合なのですが、そうではない場合、もっぱらプロ作家に頼らざるを得なかったみたいです。あるいは作曲能力があるメンバーがいても、曲作りに積極的でなかったり、当時のプロデューサの感性に合わなかったりする場合においてもしかりでした。カップスの場合はというと、レコード化されたメンバーによるオリジナルがちゃんと存在しているわけですからソングライターがいないわけではないのですけど、オリジナルをたくさんつくってレコード化するいう意識は希薄だった模様です。(ただし、だいぶ後には、唯一のメンバーによるオリジナルをフィーチャーしたアルバムを出してはいますが。)デイブ平尾はレコーディングにはあまり興味を示さず、むしろライブで演奏することのほうに重きを置いていたようです。それはほかのメンバーも同じだったかもしれません。ちなみにシングルとして発売した曲は、ほとんどレコーディングのときに演奏しただけで、あとはTVに出演するときに演奏した程度で、ライブではほとんどシングル曲は演奏せず、自分たちの好きな欧米音楽カヴァーを演奏していたそうです。こういう話を聞くと、彼らにプロ意識がなかったんじゃないかと思う人もいるかもしれませんが、70年代以降のミュージックシーンを考えればそう思うのも無理からぬことです。まあその辺の話は語ると長くなるので、以前日記で紹介した「ワンモアタイム」「天使たちはブルースを歌う」を参照してください。

「いとしのジザベル」は先に書いたとおりに哀愁GS歌謡路線で、ブルーコメッツあたりが演奏しても違和感がないナンバーです。冒頭のクリーントーンアルペジオのフレーズといい、ムード歌謡的歌いだしといい、「やつらのどこがロックなんじゃい」と思う方も多いと思います。しかしそのムード歌謡的哀愁も、ドラムのフィルインによりその静寂が破られ、曲調はアップテンポになり、とってつけたようなファズギターが一瞬ではありますがけたたましく鳴り響きます。恐らく当初はムード通う風にするつもりだったのでしょうけど、メンバーの意向で曲調が変わったものと思われます。ファズというのは、ギターの音をひずませるエフェクターのことで、いわばディストーションのご先祖様みたいな代物です。有名なところではストーンズの「サティスファクション」のイントロで使われている蝉の鳴き声のような音のアレです。こういう唐突な演出は紛れもなくロックといえましょう。そのロック振りは、梅澤春人漫画「ソードブレイカー」にも通じるものがあります。梅澤は漫画サイトでは「ロック漫画家」と評されることがしばしばですが、僕個人として梅澤のロック振りを感じるのは「ロックそのもの」を描こうとした「無頼男」のような作品よりもむしろ、デビュー作の「酒呑ドージ」と先の「ソードブレイカー」の2作です。「無頼男」はロックそのものを描こうとはしているものの、本来のロックファンからはあまり評判は良くありません。それは恐らく「狙いすぎている」感が強いからだと思われますし、ややともすれば「セックスドラッグロックンロール」というロックの表層面、ないしは一面をなぞっているだけに過ぎない点も否めません。ところが「ソーブレ」は、ファンタジー漫画であるものの、凡百のワンピースエピゴーネン漫画FFDQ風和製RPG漫画とは異なり、はじけまくった敵キャラの造形や「魔城ガッデム」に代表されるようなパンキッシュなネーミングを起用しているあたりに、本来のロックの定義たりうる「既成概念をぶち破る」精神を感じます。(この点についてはいろいろ意見はあるかもしれませんが)。

60年代の哀愁GS歌謡と90年代および21世紀ファンタジー漫画・・一見このふたつには何の接点もないように思われますが、両者には表現手段は違えこそ、時代定型文、ないしは記号という共通点があります。カップスの「ジザベル」と梅澤の「ソーブレ」は、そうした定型を起用しつつも、そこからはみ出そうとしたという点では共通しているといえるでしょう。


カップリングの「日はまた昇る」はヘミングウェイの同名の小説とはあんまり関係のなさそうなガレージ歌謡で、A面よりもロック度は濃く、加部のベースもかなり活躍しています。格助詞を省いた似非外国人口調な歌詞も印象的です。サビの平尾のボーカルにこぶしが回っているのは、なんでも当時のレコーディングディレクターロック、ポップス部門ではなく演歌の人だったかららしく、「平尾君、そこはこぶしを回して」という指示をしたからあのような形になったそうです。まあこれはこれで面白いエピソードですね。

ここで紹介した2曲はこのアルバムに収録されてます。ただし「ジザベル」はシングルバージョンと異なるので要注意。シングルバージョンのほうをCD化した東芝のコンピ「ザ・シングル盤GS編3」も現在は廃盤であるため、オリジナルバージョンを聞きたいひとはシングルか「ザ・シングル盤GS編3」を中古屋さんで探すしかないです。



参考文献

ザ・ゴールデン・カップス ワンモアタイム

ザ・ゴールデン・カップス ワンモアタイム

天使はブルースを歌う―横浜アウトサイド・ストーリー

天使はブルースを歌う―横浜アウトサイド・ストーリー

[] 高原のさわやかハンバーグもナタデひややっこもこれにはかなうまいて・・・・

http://www.sasame.co.jp/bouz/gurume-top2.html

この人たちは「漢」です、まことに。