天然コケッコー

遅まきながらやっとDVDで観た。山下敦弘は今の日本映画の監督では数少ない大好きな監督であるうえに、主演が娘にしたいアイドルNo.1の夏帆ちゃん(俺調べ)なのに、この作品は見逃してしまっていた。
いまどきの日本映画には珍しく丁寧に四季ごとのロケを行っているのが素晴らしい。山下監督らしく子供たちに起きる事件も大人たちに起こる事件も淡々と展開していく。この映画の中では佐藤浩市ですらただの田舎のオッサンに過ぎない。人に傷つけられることも、人を傷つけることもあるけれど、人生の中のささやかな幸福のひとこまひとこまが積み重ねられて一本の映画になっている。映画館で観ていたら間違いなく号泣していただろう。
そして、あのラストシーンの長回しには胸をつかれた。単なるボーイ・ミーツ・ガールとゆうジャンルを軽く超えてしまっている。アントニオーニの『さすらいの二人』にも匹敵する映画史に残るラストシーンだと思う。誰も残さなくとも俺が残す!

夏帆ちゃんみたいな娘が欲しいなぁ。