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Tottori Dunesに行ってきたZE!!

9.5
朝6時過ぎに岡山を発ち、倉敷へ。古きよき町並み、って感じの美観地区をうろうろする。朝の澄んだ空気が気持ちいい。店なんかはもちろんひとつも開いていないけど、その代りに静けさを十分に吸い込んで満足。学校に向かう高校生たちは、みんなチャリに乗っていた。女子高生とかのスカートの丈が長い。寺や神社も見て回る。静謐。早起きっていいわー、とつくづくおもう。

岡山まで戻って、津山→智頭→鳥取、と進む。電車に乗っているのは半分くらいが観光客みたい。窓の外をぼうっと眺めたり、持ってきたリチャード・パワーズ『囚人のジレンマ』を読み進めたりする。

2時前に鳥取に到着。ロッカーに荷物を預けて、さっそく外へ。ものすごくいい天気。えっと砂丘までどのくらいだろ…、と一瞬おもうも、まあ歩いてるうちにわかるんじゃん、って、てきとうな気分でどんどん歩く。が、なかなか“〜キロ先、鳥取砂丘”的な表示が見当たらない。30分も歩くうちに、やっぱ徒歩じゃ無理だな、って気づいて(←頭わるいな…)、結局バスに乗った。バスでも20分くらいかかったし、ちょっと歩いていける距離じゃなかった。

バスの窓から、ちらっと砂地が見えた瞬間、おおっ!って鼓動が早まるよう。もう、がぜんテンションが上がってきた。とにかく高揚しすぎで、砂丘北口ってところで降りるなり、砂丘入口までダッシュしてしまう。

おおっ!!これが砂丘か!なんていうかもう、素晴らしく広い。そして砂が素晴らしくきれい。ため息が出る。き、来てよかった…、と感動でふるふるしつつ、早速ビルケンのサンダルを脱いで、ジーンズをがっつりロールアップして、ぞろりと広がる砂地を素足で歩き出した。

太陽が出ているときは、素足だとそんなに長くは歩けない。砂が熱いから。でもここは靴とかじゃなくて裸足で歩くほうがぜったい盛り上がるよな、なんてかんがえたり、うわーやべーめちゃめちゃたのしいー、と独りごちたりしながら、砂丘をどんどん進んだ。あたりまえだけど、砂丘、ってことばはすごく正しくて、ここは砂浜っていうのとも砂漠っていうのともやっぱり違う。ほら、だってあれ丘じゃん、砂の丘。すげーなー、まじすげー、って語彙が小学生レベルになってるけど気にしないでずんずん歩く。

砂の丘を登る。急な斜面を登るには、ずぼずぼって砂に埋まってしまうサンダルより裸足の方がずっと楽だ。さらさらとした砂の感覚が気持ちいい。

丘を登りきった先から見えるのは、海!むはー、景色が気持ちよすぎる。上はぜんぶ空、下はぜんぶ砂、目の前はぜんぶ海、ってこの光景のシンプルさがまじで素晴らしい。ずっと見ていても見飽きないし、何もかもを呑み込んでくれそうな、ワイルドかつリリカルな味わいがある。

今度は海に向かって丘を下る。斜面がさらに急だからちょっと大変だけど、ここも素足になってどんどん下りていくのがたのしい。降りた先には一面の海。目の前はひたすら広大な海、背後にはでかすぎる砂の丘。すげえ…。

らくだに乗っている観光客なんかをいいなーって横目で見つつ(らくだ超かわいい!)、夜になる前に砂丘を後にした。いやーまじでいいところだった。単純に景色に心動かされる感受性が俺のなかに残っていることがわかったのもよかった。

きょうもネカフェに泊まり。しかしほんと便利すぎるよーネカフェ。ユースホステルとか民宿より安いし、シャワーがあったり、食べ物飲み物がいつでも手に入るところもすごい。俺は基本的にどこでも寝れるタイプだから、リクライニングチェアとかがあればもう何も言うことはない。1時過ぎまでいろいろと作業をして、ルー・リードの『トランスフォーマー』を聴いているうちに眠っていた。明日は植田正治写真美術館に行き、東へと戻らなくては。